見出し画像

私の就職活動の話【2】大学3年生ちゃん

大学2年生の終わり頃から、世間はコロナの話で持ちきりだった。あの時は、まさか大学4年生になっても苦しめられ続けているなんて考えもしなかったなあ。

2年生の最後に出演予定だった、サークルのミュージカル公演はコロナで中止になった。やることもなく、この非常事態下を1人で乗り切る自信がなかった私は、実家に帰ることにした。

特に何もする事なく迎えてしまった大学3年生の春。就活をやらなきゃ、という想いはありながら、私は大学のオンライン授業でそれどころではなくなってしまっていた。

ただ、漠然とした不安は相変わらず持ち続けていたので、SPIのテキストを買ったり、TOEICテストの申し込みをしたりした。

でもそれらにも殆ど手を付けないまま、インターン解禁日を迎え、夏を迎えた。

当時から第一志望業界は決まっていたので、その業界の説明会等にはいくつか参加した。
業界研究の為にはインターン参加、と言われていたので、なるべく多くの業界のインターンに参加しようとするも、ESが全く書けない。

行きたい会社じゃないとESも書けないし、時間の無駄。とりあえず選考いらないイベントとかに参加しよう。インターンは本当に行きたい会社だけで良いや。

提出したES数はかなり少なかったと思う。
広告代理店2社、デベロッパー1社、第一志望業界1社。くらいだろうか。
そのうち広告代理店の1社のみ、選考を通過し、1dayのインターンに参加した。ここでは自分としてすごく良い成果を出せたにも関わらず、その後の案内がなく、ひどく落ち込んだのを覚えている。

ここらへんはやってるはずなのに、やってない、みたいな感覚がずっと続いていた。
他にもオンラインのイベントとかには出ていた気がするけれど、あまり覚えていない。

夏に久しぶりに連絡をとった元彼は、10社ものインターン、そしてGAFAのうちの1社の長期インターン生にもなったと話していた。

バイト先の友達は40社ものESを出し、10社のインターンに参加していた。

そんな2人と比べて私は努力も足りないし、参加企業の数も少ない、GAFAのようなグローバル大企業のインターンでもない。

この辺りから人と比較し始め、劣等感を感じるようになっていた気がする。

それと同時に、第一志望業界ではあまり夏のインターンが開催されていなかった為、業界が違うから、特殊だからとなんとか逃げ道を探して、その劣等感を誤魔化していた。

夏はそんな感じで大した結果も残せず、秋にはスカウト型サイトで案内がきたコンサルとM&Aの会社の本選考を受けた。
どちらも二次選考で見送りになったが、面接は不得意ではなかったし、原因は志望度の低さにあると考えれば、仕方ないなと妙に楽観的に捉え、自信さえ得ていた。

年末が近づいて来ると流石に不安になっていたが、やる気は起きない。更にその当時サークル活動やアルバイトが忙しかった為、これが終わって落ち着いたら頑張ろう、という気持ちで先延ばしにしていた。

冬は1社、企画会社のインターンに参加した。あとはひたすら何となく選考なしの座談会や説明会に参加しながらぼんやり過ごしていた気がする。あまり記憶がない。

1月になると自己分析を始めた。とてつもなく時間をかけたが、あまり変化はなかった。私の中で第一志望に入ることを前提に分析を進めてしまっていた為、何となく無意識のうちに答えを操作してしまっていた気がする。
同時期、元彼から就職先が決まったと連絡が来た。

このあたりで、私が好きだった先輩から就活について色々と話を聞くようになり、当時の第一志望のOBOG訪問をする。めちゃめちゃ良い会社で絶対にここに入りたい、と思っていた。

そして怒涛の3月。
間違いなく私が就活で1番頑張った時期だ。
毎日数社のESを書き、動画を撮り、テストを受け、説明会に参加。
朝から晩まで就活の予定でいっぱいだった。
やってもやっても結果が、届くのはずっと先な為、手応えも何もなく、漠然とした不安を抱えながら、大量のタスクをこなしていった。

この時の自分は本当に褒めてあげたい。
よく頑張っていた。

この努力は身を結び、書類選考で見送りになったのは2社のみであった。

このあたりで私は「意外と就活行けるかも?頑張ればちゃんと結果出るじゃん!」

と、なんとなく就活無双しているような気分になっていた。

つづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?