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双子が遺伝子検査を受けたら

———— 主な質問の内容 ————


二卵性双生児の場合、遺伝子が違うと思うのですが、同じ結果になるのですか??


———— 双子がそれぞれ遺伝子検査を受けたらどうなるか? ————

0.1%の違い
私たちヒトの遺伝子は他人同士であっても99.9%同じ遺伝子配列だと言われています。これは、ゲノムDNAのうち、遺伝子の情報があるのは5%で、その5%の配列の99.9%が同じという意味です。そして、差し引きされた0.1%の遺伝子の違いによって私たちが一般的に解釈している「個性」に変化が現れます。
「99.9%」や「5%」、「0.1%」という数字が大きいのか小さいのかは個人の価値観に依存しますが、いずれにせよ遺伝子はヒトが“ヒト”として構成されるために大切な情報です。

“少し専門的な説明 : 個性を司る遺伝子配列が0.1%だと、1000個に1つですから、約20,000個ある遺伝子のうち20塩基程しかないことになります。さらに遺伝子の中はたんぱく質の情報を含む“エクソン”と含まない“イントロン”があり、エクソンの方がはるかに少なく、発現するたんぱく質への影響がほとんどありません。
DNA FACTOR で検査もエクソン上のSNPはBDNF遺伝子くらいです。※BDNF=記憶に関係する遺伝子)よって、そのほかのSNPは遺伝子の発現量に影響しているだけなのです。エクソンとイントロンの比は様々ですが、エクソンが1/6くらいで、さらに塩基配列は3つでひとつのアミノ酸をコードしており、3つ目は何でもよいことが多いので、エクソンのsnpであっても、1/3はたんぱく質の配列には影響しません。”

しかしながら、人と人はこんなにも違うのかと私たちはいつも解釈しています。背丈や体重、肌の色、性格や考え方、そして能力などです。これらの人と人の違いを構成している遺伝子は全体のわずか0.1%が影響を与えていると言われています。
そして、親子、兄弟、双子はどうなのか?と言いますと、やはり他人よりもさらに同じ遺伝子配列を持っている可能性があります。その究極が「双子」です。※遺伝子だけでなく、後天的な環境によって、たとえ双子であったとしても大きく人格や才能が変化することが考えられます。


二卵性双生児の遺伝子検査
DNA FACTOR の遺伝子検査で対象となっている遺伝子は、1製品あたり1〜10個程度ですが、被験者が一卵性双生児の2人の場合、同じ遺伝子検査結果になる可能性が最も高いです。
次に二卵性双生児ですが、一卵性とまではいきませんが、やはり同じ遺伝子型になる可能性はあります。ただし、二卵性双生児が2つの卵子に別々の精子が受精することにより生まれるので、仕組みとしては姉妹兄弟とは同じです。(一卵性とは違う)
遺伝情報は、それぞれのお母さんとお父さんからランダムにどちらかの情報を受け取ります。そのため、遺伝子検査の結果が違うこともあり得ます。
親御様から見た双子のお子様お二人に明らかに違いが見受けられるのであれば、それぞれに遺伝子検査を受検することも選択肢になるのかと思います。それぞれに異なった能力や性格を見つけ出すことができるかもしれません。一方で、同じ結果になることが少なくないということを改めて認識しておく必要があるかもしれません。たとえ兄弟や姉妹であっても遺伝子検査結果が同じになることも多く、双子においては過去の検査実績上でも結果の一致率は高いです。

---〈要点〉---

●そもそも : 人の遺伝子は他人同士であっても同じことがある
● 一卵性双生児 : 高確率で遺伝子が同じ
● 二卵性双生児 : 同じ結果になる実績もあるが、理論上異なった結果となる可能性もある
● 姉妹、兄弟 : 同じ結果になる実績もある

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結果が届いたときのことを考える
つまり、双子に限らず、同じ遺伝子検査キットを2キット購入して、姉妹、兄弟、双子に受けさせた場合、全く同じ検査結果が2冊帰ってくる可能性があるということです。遺伝子検査の1キットあたりの単価は決して安くないのでコストパフォーマンス的に満足できない可能性があります。もちろん、結局、検査するまでは結果は分かりません。また、DNA FACTOR の検査実績の中で、過去に1組だけ遺伝子検査結果項目の半分以上が異なる双子がいました。

もし、双子の2人を検査したいと思ったときは、全く同じ検査結果が届く可能性を考慮しておくことが大切です。
同じ遺伝子検査結果が届くのは、許容できないと思うのであれば、まずはどちらか1人だけを試してみてから2人目の検査を検討することも良いかもしれません。
いずれにせよ、遺伝子検査は「ちょっとやってみるか」というくらいでチャレンジしてみること。良いも悪いも結果に依存されすぎないことが大切です。
DNA FACTORでは、遺伝子検査を受けた親御様に向けたセミナーやコミュニティ活動も行っていきますので、そのような場で遺伝子や子育てにおける理解を深め続けてもらえればと思います。


子どもが受ける
能力系の遺伝子検査の意義

まずは、遺伝子検査を行うことで次の日からお子様への行動観察の質が上がります。遺伝子という比較対象評価があるためお子様の日常行動が評価しやすくなるためです。遺伝子検査では意味記憶力が高いという結果となればどれくらい単語を覚えているかな?というように観察し、遺伝子検査評価と類似するような長所があればそれをさらに伸ばせるような環境づくりをしてあげてください。逆に遺伝子と類似しないような能力や性格を発揮していたとすれば、後天的な環境によって変化していることが考えられますので、日々、お子様に与えている環境を見つめなおして継続するか修正するかを考え判断することができます。
さらには、親が知らぬ間に決めつけているお子様の能力や性格の存在を見つけ、マインドリセットすることができます。お母さんが足が遅いからといって子どもも足が遅いとは限らないのです。知らない間に見過ごしてしまうかもしれない能力を掬い取ってあげるツールにもなるのです。


才能開花に必要なのは「成功体験」
能力開花のための心理的な流れは、
①成功体験
②根拠のない自信
③練習
④成功体験
⑤根拠のある自信
⑥練習
⑦成功体験
⑧才能開花

①の成功体験とは「初めて打席に立ってヒットを打つことができた!」というような運に起因する成功です。この体験がお子様の②の根拠のない自信が生まれます。(練習もしてない成功)そうして③の練習する意欲が芽生え、練習したことによる実力による④成功体験が発生し、自信は根拠のあるものへ(⑤)と変わります。その自信がさらに練習と成功体験を生産し、最終的な才能開花へと繋がります。この全体の過程が楽しいかどうかと、挫折を味わったときにリバウンドメンタルがどれくらい発揮されるかによって才能開花への道が変化します。このような心理的な流れを弊社では推奨していて、遺伝子検査は①にあたる成功体験を擬似的に作り出すことができます。テストをしたこともないのに記憶力が良いという体験を生み出すからです。お子様の才能開花をサポートする親御様の役立つツールとして遺伝子検査結果を活用して頂ければと思います。


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