発見と模型-はじめに-
この本は、模型を作っていく中で発見したことをまとめた本です。ただ、写真や絵はありません。文章のみで構成されています。理由は色々ありますが、一つだけあげるとしたら、私が思うに模型は目の前に車や飛行機や戦車が出来上がること以上に頭の中で起こっていることの方が重要な気がしているからです。
説明書の通りに作ることに「やらされている感」を覚えないことや、一度完成させたあとに訪れる模型売場の景色の見え方の変わり方。それは本物の通りにきれいに作らなくても、検索して出てくる素晴らしい作品のように仕上げなくても味わえることです。 だからといって「色を塗らなくて良いんだよ」「簡単に仕上げて良いんだよ」と話をするのは、それは一番簡単な楽しさの伝え方だと思いますが、じゃあそれが「俺の楽しかったことか?」というと少し違うと思っています。
模型は実のところ、かなり考える遊びだと思います。ただ、そうであることを話す人は少ないです。この遊びの楽しさはまだまだ広いフィールドが残っています(なにせ、こうして本を出すこともその遊びに含まれるのですから)。この本を読んで「なんか模型作りたくなったわー」って思ってもらえたら幸いです。
今後も製作記と他愛もない話をセットで書ければと思います。 サポートしてくださると嬉しいです。