ネオンサインと誘蛾灯

物は試しにマッチングアプリを複数インストールしてみた。
自分が恋愛関係を築くまでの障壁だと感じている部分が三つあって、一つ目はそもそも人と仲良くなるための方法がわからないこと、二つ目は仲良くなるまで恋愛を欲している人とそうでない人の区別がつかないこと、三つ目は年齢、収入、容姿なども含めた自分のスペックの低さ。
マッチングアプリは、このうちの1つ目を解決してはくれるが、その他2つは結局変わらず、いい意味でも悪い意味でも社会の縮図でしかないと思った。
マッチングアプリでは、お互いに何の関係性もない状態で、まるでカタログのように人の見た目やプロフィールを見せられる、そのため、車や家電のスペックを比較するように、限りなく高望みをする方向につながりやすい。しかも、誰であろうとシグナルを送るためのコストは一緒なので、高望みしたうえでダメ元で送ってみるという考えに行きついてしまい、結局人と関係を築くことすらできず、勝手に自分を拒否されたような感覚だけが増えていく。

この感覚は前にも味わったことがある。就職活動の時だ。
もしマッチングアプリが就活と変わりないのであれば、最後に得るものは絶望だけなのかもしれない。
ひとまず心が折れないうちはやってみるけれど、あまり深入りするのもよくなさそうだ。

とはいえ、ほかにとれる手段も少なくなってきている。
以前の何も進めずうずくまっている時期と比べると、色々動こうとはして、実際に何かやってみることも増えた。ただ、一歩進むたびに見えてくるのはいいことばかりではないし、進むたびに手詰まりになっていくこともある。

今の自分は、「twitterで大々的に恋人募集する」ことを最終手段として考えている。ただ、お誘いが来たら来たで曲のファン相手に品定めをして、場合によってはNOを突き付ける、その行為はとても自分勝手な行為だし、その結果嫌われるのは怖い。来なかったら来なかったで最終手段を失って絶望がさらに深まる。最終手段だけあって、かなりリスクのある行為だと思う。
心が完全にダメになる前にそうしてみたいという思いはあるけれど、心が完全にダメになって何も考えられなくなってからじゃないと捨て身の行動はとれないのかもしれない。

とにかく何もできない今この瞬間の苦しみと、明日からの仕事をこのメンタルで乗り切れるかどうかが今は不安で仕方がない。

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