294. 世界が応えるとき

冬の水鳥たちが旅立った後の
河川散歩の樂しみは水の中の
命なんだけど、まぁここ数ヶ月
どうしちゃったの？ってくらい
水質が悪化していて水の中が
見えないだけでなく、まず
彼らの氣配すら感じられなくて
寂しいことこの上なかった。

ボラよりフレンドリー度が
高いクロダイは、会いたい
と思えば「おるでぇー」と
目の前に現れると、仲良し
さんも現れてはクルクルと
旋回して「ほななー。」と
去っていくのだけれど、
ここ数ヶ月は、彼らの氣配
以上に警戒心を感じていた。
おそらく、大陸由来各位が
50ｾﾝﾁ間隔で遊歩道に並んで
釣り糸を垂れていたのが原因だろう。
当然のことながら警戒心の強い
ボラは完全に氣配を消している。

先週は、水の中から生体反応が
あったので、覗いてみると、
大小、様々なバリエーションの
水クラゲが泳いでいるのに遭遇し、
ハートが緩むのを久しぶりに
感じられた。

そして今日、定番の水鳥すら
見あたらず、水の中を覗くも
何もいない。 が、しかし❗️
久しぶりにボラの氣配を感じ、
数箇所ある見やすいポイント
から次々に覗き込むも魚の
姿はない。

もうずっと会えないのかな？
寂しいなぁ‥

周囲に誰もいないのをいい事に
呟いた直後、水の中で影が動いた。
いるじゃん❗️良かったぁぁ✨
大きさからしてクロダイだ。
一匹確認したら二匹、三匹と
これまで見たことのない群で
泳いでいるのを確認し、もう
嬉しくてたまらない。
ありがとうー❣️✨
思わず口をついて出るも、
氣配を感じたボラの姿は見えな‥
ぁ？足元ギリギリのあたりに
何やら氣配が…って、この尾は
ボラ❣️✨
会えたーーー❗️
いたーーー❗️
ありがとうね〜✨❗️
と言って去ろうとしたら驚く
ほどのクロダイの群が目の
前を飛んで行った。
レビューを見ているかのような
美しい群。

応えましたよ。

ぁぁ、うん。
ありがとう。そうなのだ。
世界はいつだってわたしの魂に
応えてるって事、ちょっと忘れ
かけてたかも。
また隠者モード発動かなww