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「周囲が許容できる嘘」を利用して、状況をコントロールする人

まとめ

・ばれても修正可能で周囲が許容できる嘘を利用して、状況をコントロールしようとする人がいる
・本音の建前の乖離が大きい場合は「建前」としてこの方法も有効では
・フラットな組織で指揮命令系統が曖昧な部分もあるけど、各自が本音ベースで話すことでバランスとっている組織だと、こういう人が1名いるだけでコミュニケーションコストが増えて迷惑

まずは「周囲が許容できる嘘」のたとえ話

3人の登場人物。
・A社の人
・B社の人
・A社、B社と一緒に何かをしかけたい人(Cさん)

CさんがA社の人に「B社さんがA社さん興味あるみたいなので、一度会ってくれませんか?」と相談する。

B社の人にも「A社さんがB社に興味をもってます」と相談する。このとき、「A社の人が自ら主体的にB社にと話したいとCさんに相談した」と暗に受け取れるような話し方をする。

3人で会うときには「この3社で何かをやったらいいのではと考えて、時間をいただきました」と説明する。3社で実行するアイデアもCさんが準備してある。

この場面における「周囲が許容できる嘘」とは?

・A社の人に「B社が興味をもっている」と伝えること
・B社の人に「A社がCさんにいわれなくても主体的に興味を持っている」と解釈できるような説明をすること

この嘘はばれるのか?

ばれない可能性が高い。

・「この3社で何かをやったらいいのではと考えて、時間をいただきました」と開始したときに、この場が設定された理由の詳細まで聞く人はほとんどいない。
・かつ、座組として双方にメリットがあるいい提案があれば、経緯よりはその提案の内容の議論になる

仮にばれたとしても、「誤解です」と言える範囲内

・相当レアだが、A社かB社の人が、3人であつまったときに「この場ができた経緯」について詳細を確認したとする
・結果として、A社の人は「え、B社さんが興味あるって聞いたんですけど」と言い、B社の人は「A社さんが興味あるって聞いたんですけど」となったとする

文字で書くと矛盾がばれそうだ。でも実際に誘う経緯が以下の場合であれば、「そういうことではなくて」と説明可能だ。

Cさんの行動順序
step1:A社の人とアポ(B社の話をする)
step2:B社の人とアポ(A社の話をする)
step3:A社の人とアポ(「B社さんがA社さんに興味ある」と言っている、と誘う)
step4:B社の人とアポ(「A社さんがB社さんに興味ある」と言っている、と誘う)

step3で誘う前に、step2でB社にA社の話をしておく。「そのときにB社さん、A社に興味ありそうだったじゃないですか。だから誘ったんですよ」と言うことができる。「どっちが先だったか曖昧ですが、両方に話して、お互い興味がありそうだったので、誘ったんですよ」と言えばいい。さすがに時系列を詳細に確認しないし、その場で「いやそんなこと言ってないですよ」と否定する人もかなり少ない。

「B社の人がA社に興味あると発言したから誘った」から「B社の人がA社に興味ありそうだと思ったので誘った」と微妙に意味をスライドさせているのがポイントだ。

ただ、仮にここの経緯の詳細を確認したり把握することになった場合は、A社B社ともに不信感がでるから、話はすすまないだろう。

なぜ嘘をつくのか?そのまま「3社で組める案があるので時間ください」でいいのでは?

ここはわからない。私だったら嘘をつかずに、そのまま意図を伝えて興味があるなら3社でセッティングするし、そういう方法もあるはずだ。

そこでchatGPTに聞いてみた。

chatGPTへの問い:
以下の文章をふまえて、なぜこの人は「周囲が許容できる嘘」をつくのかを考えて。嘘をつかずに同じ目的は達成できそうなのだが。

(ここにこれまで書いた文章を記載)

chatGPTの回答:
このシナリオでCさんが「周囲が許容できる嘘」をつく理由は、A社とB社の間のコミュニケーションの障壁を低減し、協力の機会を生み出すためです。Cさんは、双方が共通の興味を持っているように見せかけることで、両社を一つのテーブルにつける機会を創出しています。この戦略は、A社とB社が実際に会って話し合い、協力の可能性を探るきっかけを作り出すためのものです。
嘘をつかずに同じ目的を達成することは理論上可能ですが、それはより困難かもしれません。例えば、Cさんが最初から正直に「私が企画しているプロジェクトに、A社とB社の双方が興味を持つかもしれない」と提案することで、同じ目的を達成しようと試みることができます。しかし、このアプローチは、A社とB社の間に既存の関心や信頼関係がない場合、両社を説得するのが難しくなる可能性があります。

なるほど。A社-B社間に関心や信頼関係がないと、そのままの意図を伝えても3人であう機会がつくれないかもしれない。「とりあえず場をセットしてそこから既成事実をつくっていくぞ」という発想なのかな。

私の場合は「そのまま正直に伝えて興味ないなら、それでいいや」なので、確かに立脚点が異なる。

この方法が有効である場面:本音と建前の乖離が大きな組織

「本音の建前の乖離が大きい組織」は思いついた。「許容できる嘘」とは建前のことだ。だから一概に悪いとは思えない。

この方法が迷惑なとき:フラットな組織で指揮命令系統が曖昧な部分もあるけど、各自が本音ベースで話すことでバランスとっている組織

各自が考えたことをそのまま発言することを前提に、意思決定ルート等が曖昧になっている組織もありえる。そのような場合は、「許容できる嘘」をつく人が1名でもいると、それ以外の人のコミュニケーションコストが増えてしまうので迷惑だ。

この記事を書き終わっての感想

・書き始める前:「こういう嘘は嫌だなあ」
・書き終わった後:あまりに自分は「思ったことをそのまま言う」で仕事をしているため、いつか痛い目にあいそう。(といって修正はいまのところするつもりはない)





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