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詩「いてもたっても」

どの人の生涯にも

物語があって、

目を引かなくても

起こっている。

そんな

ささやかな日常のなかにある、

悲喜こもごもの物語たちは、

人の目を引くこともなく

ひっそりと

起こっては

消えてゆく。

もし天国に

図書館があるならば、

そんな

私達の物語が

書物に記されて

ならんでいるのかもしれない。

どんな物語にも

価値があるとして、

映画化され、

賞なんて取らなくても。

この宇宙の創り主は

今日も私達の

物語を御覧になり、

時に笑い

時に涙し、

いてもたってもいられなくなって、

天国の境をふみこえて、

御自身を表されるのではないだろうか。

時にそれは

奇跡として、

私達のちゅうもくを

引くことがあるのかもしれない。



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