【ネタバレ】HELLO WORLDの物語がいかに完璧だったか【解説&情報求む】
HELLO WORLDを公開初日に観に行きました。
私は 脚本: 野崎まど という前情報とCMのあの煽り方をみて「これは絶対にすごい映画だ」と、期待値を最大限に振り切って観に行きました。
完璧な物語でした。
観てない人はぜひ観に行ってください。
観終わった瞬間にはいくつか気になる点があったのですが、その後1時間ほど全ての場面の意味を考えた末に全てが完璧だった、という結論になったのでその解説をするよという記事です。
あとついでに私がまだわかってない部分を誰かに教えて欲しいという記事です。
なお、私はまだ小説版HELLO WORLD、HELLO WORLD if、ANOTHER WORLDにはまだ触れていません。
注意
・この先にはネタバレだけがあります
・観てない人はぜひ先に観に行ってください
・なんか違うぞって思ったらコメントください
ネタバレ記事です。
ネタバレがあります。
ネタバレを始めます。
ここからおさらい
物語の舞台は3つです。2に関しては作中には回想以外になかったと思います。この構造に関しては特に疑問はないと思います。
1. 現実世界
2. 現実の2037年のALLTALE(アルタラ)内の世界
3. 現実の2047年のALLTALE(アルタラ)内の世界
1. 現実世界:
・2027年に一行さんが目を覚まさなくなる
・2037年の堅書くんが一行さんを助ける
・2037年の堅書くんが目を覚まさなくなる
・2047年の一行さんが堅書くんを助ける
2. 現実の2037年のALLTALEの世界:
・2037年の堅書くんが2027年(ALLTALE)に現れる
・2037年の堅書くんが2027年(ALLTALE)の一行さんを現実に転送し現実の一行さんを助ける
3. 現実の2047年のALLTALEの世界:
・2047年の一行さんが2027年(ALLTALE)にカラスを送り込む
・2037年(ALLTALE)の堅書くんが2027年(ALLTALE)に現れる
・2037年(ALLTALE)の堅書くんが2027年(ALLTALE)の一行さんを転送し2037年(ALLTALE)の一行さんを助けようとする
・2027年(ALLTALE)の堅書くんが2037年(ALLTALE)に移動する
・一行さんが2027年(ALLTALE)の堅書くんのことを思い出して2027年(ALLTALE)に戻る
・カラスが2037年(ALLTALE)の堅書くんを現実に転送し現実の堅書くんを助ける
・2027年(ALLTALE)の堅書くんと一行さんが新しい朝を迎える(開闢)
時間ものだったのですが、図に書いたように時間跳躍的要素は作中には一切なかったですね。そこも良かったです。
ALLTALEはおそらく宇宙的な何かを制御装置で拘束することで京都を保存する装置として使っていた、という話だったのでその拘束を解き放ったことで開闢したとここでは考えることにします。ALLTALEの中にALLTALEがあるという構造もその制御装置の一環だったのかなと思ってます。教授の行動はその辺を認識してたと思うし。
ここまでおさらい
ここから本題です。
私が完璧だと思ったところ(解説)
1. 一行さんが転送された時の数値が100%を超えていた
これがぴったり100%での転送でなかったから未来の堅書くんが自分の知る堅書くんじゃないことに気がついた。現実世界で救われた一行さんはおそらく100%だったと思われる。
2. 堅書くんは転送された時の数値が100%だった
20年後の現実から送り込まれたカラスであるグッドデザインが10年後の堅書くんを転送した。堅書くんと先生の擬似的な握手の対にもなっている。起点となった年に戻った時点で堅書くんの右手にあったグッドデザインもただの白い手袋になっているのもその役割を終えたから。
3. 貸出カードの先頭の名前
未来の一行さんのセリフからもこれが原因で100%からずれたと考えられる。本の復元には10年後の堅書くんが手を貸していたが、実際にそれを投影していたのはカラスなので復元する例の本の貸出カードの先頭を一行さんにすることができた。
4. 冒頭で最初に飛んできたのがカラス
おそらく本来は堅書くんが作ったグッドデザインだったと思われるが、この時点で20年後の現実の介入が始まっているのがわかる。カラスと堅書くんの会話内容的に強いAIなんじゃないかなあ。
5. ALLTALEの復旧に80時間の1000倍かかる
80時間×1000 ≒ 9.1年でだいたい10年かかるので、最後の現実は2037年の10年後にならざるを得なかった。この時間はALLTALE内での発言だが、復旧が必要になるところまではあのALLTALEと現実で一致していたはず。
6. 最後のシーンが月だった
未来感の演出もあるけどALLTALEからの情報の出先がALLTALEのある京都になるというループを避けたのかなあと思った。2037年以外で開闢が起きると困りそう。あと最後のシーンの映像だけ3DCGじゃなかったらしい。
7. 開闢
20年後のALLTALE内の開闢が避けられない事態だから、残される堅書くんと一行さんを救うためにあの世界の一行さんを100%ぴったりで同期しないように導いたように思う。
私がまだ把握できていないところ(情報求む)
1. しおり
最初に現れたカラスが羽を落とすのと、ラストで10年後の堅書くんの白衣のポケットに入っていたしおりが羽になるのはみたけど、その間で何が起きたのか描かれてましたか?
2. 寄せ書き
なんか寄せ書きが出てきたけどあれは一体どこの伏線回収なんでしょうか?
3. その他
他にも見落としがあるかもしれない。
以上です。
おわりに
私は週に50話のアニメと年に50本のアニメ映画を追っているのですが、HELLO WORLDはここ数年で屈指のプロットだったと思います。
久しぶりに2回劇場にいきました(80年の1000倍は2回目に気がついた)
ぜひ皆さんももう一度観にいきましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?