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落車、ケガ、それでも前へ。気持ちのうまい切り替え方のはなし。


今回、小倉準決勝で落車し、さらに他の選手も落車させてしまい大切な車券を無駄にしてしまいました。本当に申し訳ありません。
準決勝は神奈川の小原くんと一緒のメンバー構成だったのですが、小原くんが自力ということで前を任せました。レース前、小原くんが「どうしたらいいですか?」と、作戦の伝授を委ねてきました。これはよくある話で、長年自力選手としてやってきたぼくの経験値を参考に、よくアドバイスを求められます。そして、準決勝のメンバーを見て「こうなるからこうして、この位置を確保しよう」と、小原くんの持ち味を発揮出来る作戦を伝授しました。そしたらまさにその通りレースが進み、小原くん絶好のポディションを確保できました。あとは小原くんが捲り、ぼくはサポートに回りゴール2人で1-2フィニッシュの予定。しかし最終ホームストレッチ。捲ってきた関東ラインの吉澤くん、小原くんが仕掛ける前に被る可能性があったため軽くブロックしようとしたとき、不幸にもぼくのペダルが吉澤くんの前輪に入ってしまい落車。2人にケガを負わせてしまい、ぼくも鎖骨にヒビ。買ってもらった車券も無駄になってしまい、ただただ後悔の念しかありせん。


でも立ち止まっているわけにはいきません。次に向けてまず身体を治さなければなりません。かかりつけの先生と話し合いながら今治療しています。そして次のレースへ向け、トレーニングメニューを変更し、身体を鍛えなおします。やること満載でクヨクヨしている暇なんてありません。

これまでにも何度も何度も落車して骨折して、挫折しそうになりながらも、前を向いてとにかく復活することだけを目指して立ち直ってきました。以前の記事で、期待に応えるのではなく期待を越えていくことにシフトしたら気持ちがラクになったと書きましたが、ぼくが実践している気持ちの切り替えを今回は紹介したいと思います。

競輪はオフシーズンがなく、年間100レースぐらい走ります。その都度プレッシャーに打ち勝たなくてはいけないので、いちいち引きずっていてはきりがありません。

それにぼくは性格的に3歩歩けば忘れるし、一晩寝れば切り替われます。
それは25年間の選手生活で培ってきたものですがそれが出来るようになった過程というのは、鹿児島の知覧特攻平和会館に行った時に、戦争の悲惨さ、家族に宛てた遺書、特攻に向かう人達の覚悟。もう涙なくしてはいられないほどでした。家族を守るため、そして国の為に太平洋に散った特攻兵達、明日はないという相当な覚悟。そして恐怖をも表に出さない精神力。

あの時代、あのような勇敢な人達のお陰で今の自分達がある。生かされている。それに比べれば僕たちは明日がある。失敗を糧にして次に繋げられることが出来る。
ぼくも生死を彷徨う怪我をしたけど、こうして生きて大好きな競輪を今でも出来るということは特攻隊に比べれば鼻くそレベルだと思います。
そう思ったら、悔しい思いをしても次へまた次へと気持ちを切り替えることが出来るようになりました。


もう1つはぼくのモットー。ライオンキングの「ハクナマタタ」。なんとかなるさ!という意味で、腐らなければ大概なんとでもなります。皆さんもクヨクヨしたらハクナマタタと言ってみてください。魔法の言葉です。ちなみに夫婦喧嘩もぼくは三歩歩けば忘れてしまうのであまり喧嘩にもなりません笑。

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