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子供のころ流行った都市伝説を募集してみた【前編】

怪談が好きだ。特に都市伝説は最高だ。
とても単純で短く、オチのある怪談。だからこそ小さい子供の口伝で十分に広まり、チープでむごたらしいオチが単純な恐怖を煽る。
都市伝説における怪異は、理不尽な死と直結していることが多い。そして物語の背景は、日々の生活に密接していて生々しい。その加害の矛先が自分にも向くかもしれないという想像がたやすく、とてもじゃないけど小学生のメンタルでは受け止められない。怖い。
そうしたメンタルを救うため、怪談系の都市伝説には怪異を撃退する方法もセットで広められていることがある。そういう「救い」の構造にめちゃくちゃロマンを感じる。考えた人誰?天才?
保育園児・幼稚園児くらいにはよくわからなかっただろう「死」の恐怖と概念を、怪談というファンタジー要素を絡めつつ、小学生になると意識しだす、というような背景も興味深いと思う。ヒトがだんだんと人間になっていく過程を感じられる。

というわけで、ツイッターで子供のころ流行った都市伝説の怖い話を募集しました。
みんなどういう怖い話で育ったのか気になったのと、世代間で流行った話が違うのか興味があったのと、あと本当は現役令和小学生の間ではどんな怖い話が流行ってるのか知りたかった。
残念ながら現役の方からは投稿がありませんでしたが……(あったらあったでびびる)(ツイッターは教育に悪いのでやめさせたほうがいい)

24時間くらい募集したら、けっこう集まったので、抜粋して紹介しつつコメントしていきます。全文載せない場合が多いのでご了承ください!
めちゃくちゃ長くなりますので、興味ある方はスゲ~暇なときに読んでください。

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都市伝説代表「口裂け女」さん

小学校のときに流行っていたのはメジャーなさっちゃんや口裂け女に紫の鏡だったと思います。(兵庫/34歳)
べたべたのスタンダードに口裂け女が流行って、その手の本が出回ってた当時の人間です。(兵庫/42歳)
口裂け女が真っ赤なスポーツカーに乗って現れるという設定だったので、偶然近所に真っ赤なスポーツカーを所有しているご家庭があった当時、その家の前を通るときめちゃくちゃビビりながら通学していました(千葉/37歳)
私のところは「口裂け女」が全盛期でした…!ターボババアとか、人面犬とか、赤マント青マントとかが丁度盛り上がっていた時代です。(千葉/40歳)
小学生の頃口裂け女が流行っていました。べっこう飴を持ち歩き、怒られる同級生を見たことがあります。ポマードって何だろうね?って会話もしました。(横浜/38歳)
紫鏡、てけてけ、トイレの花子さん、ひきこさん、隙間女(男)、小学校が墓地だった、きさらぎ駅、口裂け女、あたりが流行っていました(宮城/20歳)
都市伝説(怖い話)はやはり「口裂け女」ですね。(愛知/50歳)
小学校で流行っていたのは口裂け女です。ありがちな友達の友達のそのまた友達が下校途中に出会ったらしいという噂が流れていました。怖がってポマードポマードと呟きながら帰る子や持ち込み禁止だった飴を秘密で学校に持ってきている子がいたように思います。(東京/30代)
当時流行っていたのは、口裂け女、紫鏡、トイレの花子さん、合せ鏡の悪魔(これは4時44分44秒の悪魔とまざってるかもしれません)です。(岩手/32歳)
小学生の頃流行っていた都市伝説は口裂け女、人面犬、トイレの花子さん、テケテケ(上半身だけのオバケ?)でした。(山形/40歳)

現在30代の皆さんはまさに大都市伝説時代を生きたひとたちですね。怖い話の枚挙に暇がありません。
口裂け女はテッパン中のテッパン。通学路に現れて、マスクの下の口元を見せ、意味不明な質問をして、どう答えても殺される。「普通の人間と見せかけて違った」というパターンが怖い。怪異というか変質者寄りやんけと思います。でもちゃんと対策法も用意されているので、それを知っていたり広めたりした子供はヒーローだったとか。
「ポマードってなんだろうね?」って言いつつ、わけもわからず使っていたところがまさに小学生っぽくて微笑ましい~ポマードっていう整髪料が一般的だったころから生きてるんですよね口裂け女さん。めちゃくちゃ長生き。そしてわたしもべっこう飴持ち歩いてました。
わたしの地域ではべっこう飴も「嫌いなので避ける」みたいな伝わり方だったんですが、どうやら「口裂け女の好物なのでそれを投げて夢中になっている間に逃げる」という使い方が一般的だったみたいですね。熊か?
うちの学区ではポマードの効果と混ざってたんだな。
口裂け女さんのストーリーはわりとかわいそうなものなので知らない人は調べてみてね。

あと、都市伝説を科学的に解明するのがめっちゃ好き侍から「口裂け女」に関する投稿があったので紹介します。

「口裂け女」の背景には、当時花粉症が流行り始めていた事と、真っ赤な口紅が流行っていたという事があるらしいです!(ご存知でしたらすみません)

所〇んの〇がテンと言う番組で実験していたんですが、口裂け女を知らない小学生に「この道を普通に歩いて」と伝えて

①真っ赤な口紅をつけた女の人にすれ違いざまに挨拶してもらう
②真っ赤な口紅をつけた女の人にマスクを外しながら挨拶してもらう

という実験を行い、①②共に実験後の小学生に女の人の絵を描いてもらうと、①の時より②の時の方が口を極端に大きく書く子が多いという結果が出ていました。(本当にゾッとするくらい大きな口を描いている子もいたように記憶しています)
この実験により番組では、マスクを外す事で口元に視線が誘導される事と、タウ効果という目の錯覚もあって、普通に見るよりも口が大きく見えたということが推測される…と結論づけていました!

へ~!ってなった。
口裂け女のうわさの出どころは、こういう日常からだったんだろうな~。タウ効果知らなくて調べちゃった。

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大人気「トイレの花子さん」

小学生の頃(34年位前?)はトイレの花子さんが流行りました。当時気のせいだと思うんですがトイレの個室に入ろうとドアを開けたら雪だるまみたいな変な黒い固まりが分裂するのを見てトイレに行けなくて困ってました。(北海道/30代)
小学生の頃流行っていた都市伝説は王道中の王道「トイレの花子さん」がメインでした。トイレのドアに謎の手型が大量に付いていたこともあり、めちゃくちゃ怖かったことを覚えています。(大阪/21歳)
私の小さい頃は口裂け女やトイレの花子さん(あと花子さんの変わりに出てくるやみこさんもいた)が思い起こされます!(愛知/32歳)
私が小学生の頃に流行っていた怪談話というと「花子さん」ですかね。私は怪談話を読むのが好きだったのでよく怖い本などを読み漁っていましたが花子さんの怪談話は昭和から語り継がれているようでした。(現在50~60代くらいの方が小学生の頃から噂されていた·····?みたいです。すみません、そこら辺は曖昧なのですが·····)認知されている地域や世代が幅広いなぁ、と感じた覚えがあります。(20代)
花子さんに呼びかける遊びはよくやっていました。一度だけ、閉じている扉にノックしたら勝手に扉が開いて中に誰も居なかった…という経験があります(単に立て付けが悪かっただけだと思いますが😅)。(山形/30代)
「トイレの花子さん」の上位互換で「トイレのさきこさん(出会うと問答無用で殺される、みたいな感じだったと思います)」が居ました(埼玉/20歳)

トイレの花子さんはもう歴史が深すぎて、トイレにおけるイメージキャラクターみたいな扱いになっている。口裂け女と並んでツートップと言っていいほど長生き。
「さきこさん」や「やみこさん」という、花子派生らしいオバケもけっこう耳にしますね。「~さん」って呼ぶの、他人行儀かつちょっと不気味な感じを強調していてナイスと思います。やみこさんは昔「花子さんがきた!!(アニメ)」に出てきていた記憶がある。いい声です。
「さきこさん」は知らなかった。殺意が高すぎて草。そんな無差別殺人者みたいなんじゃなくもっと怪異らしく振る舞ってほしい。花子の指導が要る。

ところで「トイレの花子さん」は住んでる場所や呼び出し方法は有名ですが、呼び出したあと何をする怪異なのか、思い出せません。オチってなんだっけ?「はーい」って返事がある、っていうのがオチだっけ。
それだけでここまでの覇権を握るとは…さすがの大御所。

「~さん」シリーズには、

私が高校生辺りの時には小学生の子たちの間で「ひきこさん」という幽霊の怪談話が流行していたようです。

というのもあった。ひきこさんも全然知らなかった。調べたら超怖い怪談でした…。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%81%8D%E3%81%93%E3%81%95%E3%82%93

wikiあんのかい。
(そういえばモブサイに似たような幽霊いなかった?って思ってたら「2期の第2話において、ひきこさんをモデルにした”おひきさん”が登場する。」って書いてあった。なるほ~!)

5人以上で2回の東端にある女子トイレの扉を3回蹴ってから入ると、何かが起こる、という噂です。当時実際に試した所、中に入って数秒後に一人が悲鳴を上げて釣られてみんな飛び出し、鏡に映ってた人数が多かった!と言ってました。自分は見えなかったし、審議は明らかではないです。あと扉を蹴っている時に罪悪感がありました。

ありがちなトイレでの肝試しですが、これ、条件が細かく限定的で怖いですね。怪異を起こさせるための「条件」ってすごく大事で、クリアするのは難しくないハードルの低さだが、明確な意思を持ってやらないと揃わないみたいな絶妙さが必要。偶然条件が揃っちゃった!はあんまりありえないので、みんな怖い目に遭いたくてわざわざ条件を揃えるのである。愚か。
人間は「しないほうがいい」ということがわかっていると、やってみたくなるのだ……特に子供はそうなのだ。
逆に考えたら、怪異って理不尽かと思いきや、人間(子供)が決めたルールにちゃんと則って行動してくれるから、律儀だなと思います。娯楽に対しての意識が高いよな。

トイレはじめじめしていて暗いイメージがあり、不気味な雰囲気から恐怖を感じていた子供は多いみたいですね。
そういうスポットでわざわざ怖い行為をしようってんだからねえ。
ほんと人間って愚か。

10代・20代の方からはこういう投稿もありました。

花子さんとかそういうメジャーな話はそれなりに噂されてたし恐れられていたけどあまりに有名で架空の話感が強かった気がします。(長野/20代)
口裂け女や人面犬や、紫鏡もみんな知っていましたが、『そういう有名な怖い話がある』『そういうオバケがいる』と一種の妖怪として捉えていました。信じてる子はいなかったんじゃないかな。(山口/27歳)
トイレの花子さんは完全にファンタジー化していました。今は防犯対策で人目のない場所がないようにされているので、不思議な雰囲気のトイレ、というものが既になかったです...。(横浜/高校生)
口裂け女とかトイレの花子さんが美少女化されはじめた世代なので、王道物が流行ってたような…?(高校生)

「防犯対策で暗い雰囲気のトイレがない」というのは目からウロコ。そうだよね~!
学校のトイレといえば暗くて不潔で不気味なのがセオリーだったのに、今は明るくて清潔で安全です。暗くて人目のない場所だったから犯罪が起きてしまって、そういう実話が怪談になっていった経由もあるんでしょうね。人間、学んでるな。
あと昔ながらの怪談は完全にキャラクター化されポップな娯楽として昇華されている感覚。時代だ。

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童謡「さっちゃん」の恐怖

テケテケとさっちゃんが印象的です(山口県/20代)
小学生の時の怖い話で一番怖かったのは「ブランコに乗ってさっちゃんを歌うと、夜さっちゃんが足を取りに来る」という話です。さっちゃんは幼稚園の頃からよく歌ってた歌だったので子供心に本当に怖くて、絶対学校では歌わないと心に決めていました。(大阪/32歳)
都市伝説では無いのですが、花子さんがきた!のさっちゃんの噂は、みんな怖がっていました。(岩手/32歳)
さっちゃんの歌は小3(4?)の頃一時期大流行し、私のクラスではずっと誰かが歌ってましたね。それと、検索しても引っ掛からなかったので多分ローカルな付け足し(?)なのですが、「足を取られたくなければ、夜寝る前にりんごとバナナを足元に置け」という対処法もありました。確か、さっちゃんはおつかいでりんごとバナナを買いに行った際、電車で足を轢かれてしまったから……という理由でした。(東京/20歳)
さっちゃんの歌を4番まで歌うと夜にさっちゃんが来て腕か脚をとられてしまうのでバナナかバナナの絵を枕元に置いておく…くらいですかね。(静岡/20代)

お恥ずかしながら、「さっちゃん」の怖い話はわたし今回初めて知りました。あの素朴な童謡にそんな都市伝説があったとは…4番の歌詞を作ったの、誰なんですかね。
怖い話の内容も、地方で結構違いますね。「4番まで歌うと足を取りに来る」のは共通してるのかな。足を取りにくるのは足を失くしたから…っていうありがちさですが、オバケって自分の失くしたものをすぐ他人から奪おうとするよね。理不尽。他人のものをとっちゃいけませんって生前先生に習わなかったのか?
「花子さんがきた!」で紹介されてたの意外だなあ~もしかしてここが大元??でも著作権のある曲にそんなあぶねえことするかな…
りんごとバナナが撃退アイテムなの面白い。バナナはわかる(歌詞にあるから)。りんご、どっから出てきた。バナナだけだと選択肢が少なくて怖い→りんごもOKにしよ!ってこと?
あとは都合よく果物あるご家庭が少なかったから、絵でもいい、みたいに進化してった感じする。
あと人体切断された怪異、みんな好きだよね。むごい。

昔からある童謡って当時の庶民のくらしを反映しているものが多いから、歌詞が意味深で、メロディーも不気味。「とおりゃんせ」も「かごめかごめ」も「花いちもんめ」も怖い。深読みしているうちに怪談になってしまった感じがします。「意味が分かると怖い話」みたいだ。
不気味になりがちなのはメロディーに抑揚がほとんどないからかな。抑揚がないと、耳なじみもよく口ずさみやすくて、すぐ覚えらえるからね。
「さっちゃん」の歌詞は、「かわいそう」とか「食べられない」とか「さみしい」とかネガティブな単語がちりばめられていて、かつ身近な日本人名をメインにしているので、すごく考察がはかどったんでしょう。あるある。楽しいよね、そういうの。

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あまりにも有名な人体切断オバケ「テケテケ」

テケテケに関しては、「”怪談の出どころになったらしい実際の事故現場”がたくさんあって戸惑った」という興味深い話ももらいました。

テケテケ(電車の事故で上下半身を真っ二つに分断され、上半身のみで動く女性の話)です。
もう、どちらが先だったのかは記憶が曖昧なのですが、小4~5年(86~87年)の時に地元で不幸な人身事故があり、汽車にひかれた女性の上半身が追いかけてくるという怪談と、岡田あーみんのあーみん劇場(本誌掲載時なのでおそらく85~88年)にも同じような話(こちらは事故の話で上半身が走り電信柱に登って絶命したというもの)が乗っており
そんなに有名な事故だったんだと驚き(同一の事故だと思った)、線路近くのテニスコートで習い事をしていた私は大層ビビっておりました。

時が経ち、2010年頃。大人になり地元を離れ、札幌と言えどもかなり外れのJR沿線に勤めることになったのですが、なにかの折に怪談話になり「テケテケ」はそこの踏切であった事故の話だよと言うではありませんか!(札幌出身当時40代/60年後半生まれor函館出身当時20代/87年生まれのどちらが言ったのかは忘れました)
事故がいつ頃の話かは聞けなかったのですが、全国各地の踏切で女性が真っ二つに引き裂かれ上半身だけが走り出すものだと理解りました。

しば先生の地元にもそんなお話はありますか?
元ネタとなる事故はいつどこで起こったものなんでしょうね?
(北海道/42歳)

実際はどれも噂にすぎないんでしょうけど、なんかこう、「あの有名なテケテケの元ネタの事故現場はここなんだよ」というマウント、オモロ。地元の有名菓子のほんとの発祥はこの土地じゃい!って主張する観光地みたい。
電車に轢かれて死ぬというグロテスクで悲惨な事故が、そういう想像を駆り立てて、怪談として噂になっていくんでしょうね。事故は実際に起きてるわけだし、かなり不謹慎ですけど、人間はセンセーショナルな見出しに弱いからなあ。
ていうかテケテケって女だったり男だったりしない?わたしの周りでは男性だった気がします。
上半身だけなのにすごいスピードで追いかけてくるっていうハンターっぷり、こわい。絶対逃げられないもん。撃退方法も特になかった気がする。あと「テケテケ」っていう擬音を名前にするセンスだよね。誰が付けたのまじで。すごい不気味だよこの響き。
トンカラトンは可愛いのに~~(やることは可愛くないけど)

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みんな知ってる「紫鏡」

うちの地域では「むらさきかがみ」でしたね。「の」が入るパターンは初めて聞きました……口語での言い易さで「の」が消えたのかな。単純に、二十歳までに忘れないとしぬ、でしたね。回避するやつとかはなかったです。中学までは学区でわかれてるからだいたい同じ地域ですよね。だから誰かが教室なり部活なりでフッと思い出して「むらさきかがみ」って言うと周囲から「忘れてたのにー!」って怒られてましたね。(千葉/37歳)
私が小学4年くらいの頃、うちの地元でも紫色の鏡がめちゃんこ流行っていました。詳細は忘れましたが、「20歳までに紫色の鏡を忘れないと死ぬ」「ただし、思い出した時に『ピンク色のブタ』と唱えると助かる」というような内容でした。なぜ豚? (まったく記憶にないです)(岐阜/30代)
私が小学生の頃(もう良い大人なので昔々…ですが)、むらさきかがみっていう言葉が子供達の間で怪談みたいに流行りました。20歳まで覚えてると死ぬ。って聞きましたね。
うちの近所でも「紫鏡」と「赤い鏡」のお話流行ってました(^^)/
「紫鏡に赤い沼」も流行りました。懐かしいです。(北海道/40代)
私が小学生のとき「怪談レストラン」というシリーズの本が流行っていました。私にとって特に印象的だったのは『紫鏡』というお話で、「20歳になるときに『紫鏡』という言葉を覚えていると死ぬ」というものでした。忘れようと努めるほど忘れられず、ふと思い出しては20歳になるタイムリミットに怯えていましたが、誕生日には都合よく忘れていられたし今はピンピンしてるのでとりあえずホッとしています。(埼玉/20歳)
紫の鏡の話はありました。すごい聞きました...。姿見の前に立つのがすごく怖かったです。(横浜/高校生)
都市伝説みたいな感じのもので、「むらさきかがみ」が流行ってました!20歳まで覚えてると死んじゃうらしいです。私は今20歳を迎えていないのですが思い出してしまい墓穴を掘りました(10代)

10代の子すまん。
でも紫鏡、今でも現役で頑張っててちょっと感動しちゃったな。
わたしもバッチリ覚えていて、20歳のときちゃんと思い出しましたけど、死んでないので大丈夫と思います。まあ、いつ死ぬとは伝わってなかったから紫鏡側の解釈次第かな…あと80年後とかかもしれん。
呼び方や記述も「むらさきかがみ」「紫鏡」「紫の鏡」「紫色の鏡」といろいろ。(わたしの地元は「紫の鏡」)
回避方法もわりと別れてるみたいですね。「ピンク色のブタ」は初めて聞いたな!地元では「白い水晶」だったかな~白かピンクのアイテムを唱えるパターンが多いみたい。水晶はまだしも鏡の反対が豚なのまじ謎w
「赤い鏡」「赤い沼」は知らなかった。どういう話なんだろう。

あと、紫鏡には20歳まで覚えていると死ぬパターンと結婚できないパターンがある。20歳っていう概念も、成人式や誕生日など地方で違うみたいです。

先程ツイートされていた「紫の鏡」ですが、私は「20歳まで覚えていたら結婚できない」と聞いており、男子がからかうように言ってくるもんだから女子がめちゃくちゃ嫌がってました笑 10年以上前、当時小3くらいでした(北海道)

この「結婚できない」のパターンってどこで派生したんだろう。面白いな。鏡は女性の持ち物=呪いで不幸が訪れる=結婚できないって流れかな。結婚が女性の幸せだという共通認識があった時代っぽい感じする。
どこ発祥の怪談なのかも曖昧ですが、ぬ~べ~とか怪談レストランには載っていたみたいですね。

紫鏡が「紫」であることにはどういう意味が??と思ってたんだけど、アンサーくれた人がいた。

紫の鏡のお話なのですが、紫色は神性や霊性を司る色と言われており、その紫色を鏡(多くは手鏡)に塗る事で霊界への道(霊道)を繋げる事が出来ると聞きました。嫌いな相手に嫌がらせをしたり呪いをかける行為として行われたりも·····。

この人何者なんだ。陰陽師なの?

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「鏡」が違うどこかに繋がっているという噂

うちの学校には、渡り廊下があって、その渡り廊下の突き当たりに姿見にしては大きい鏡があり、そこはあわせ鏡なので、1人では行っては行けない所でした。ある年の、夏の合宿の時、夜、1年生が1人でそのあわせ鏡が置いてあるところへ行ってしまい、その彼女は、その鏡に手をつきました。すると、その子は吸い込まれ、居なくなった……と先輩から聞きました。(30代)

ほかにも、「下駄箱に設置されている鏡の前に4:44に立つと吸い込まれる」とか、「合せ鏡の悪魔(合わせ鏡をすると悪魔を呼ぶ)」の話もちらっとありました。

「紫鏡」もそうですが、鏡の持つ不気味さってなんなんだろうな。前述した陰陽師が「鏡は霊道につながるゲート」的なことを言っていますが、鏡は昔から世界的にもオカルトっぽい解釈をされることが多いですね。「鏡の中の世界に行く」というファンタジー展開はいろんな物語で使い古されてるし、ホラーでもほぼ必須という感じで出てきます。主人公がトイレの水道で顔を洗って、顔を上げて鏡を見たらもうフラグです。
反転した世界が映るということ自体に、あたかも別世界があるみたいな錯覚を起こす…ということかな。想像力が豊かだ。

わたしも、中学の頃はめちゃくちゃ古い木造校舎に通っていたのですが、階段の踊り場に縦2メートル横1メートルくらいの大きな鏡があったことを覚えています。学校のあらゆる場所に鏡があるのは、見通しが悪く衝突事故などが起きそうな場所に、安全のため設置されているのですが、子供のころはそんなこと知らんのでデカすぎる鏡がとにかく不気味だった思い出があります。映っちゃいけないものが映りそう感、ある。

鏡にまつわる怪談、「合わせ鏡」や「4時44分」という条件が不気味さを助長していて良いですね。学校の怪談、4時44分好きだよね。大人になっても意識するわ。深夜2時と早朝4時44分。
4時44分はまだしも、鏡と鏡の間に偶然挟まるというような事故は起きそう。渡り廊下とかどうしようもなくない?そんなことが起きる前に鏡を1枚撤去してあげてほしい。

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名前のインパクトが強すぎる「ターボババア」

ターボババア、めちゃくちゃ強いので流行ってました。ババアなのに速いのズルくないですか?(千葉/37歳)
腰にターボって書いた紙を貼り付けて赤ちゃんのハイハイの感じで爆速(時速100キロ)で走ってくるターボばあちゃんっていうのもいて、ゲラゲラ笑った思い出もありますw(愛知/32歳)
ぬ~べ~や学校の怪談全盛期世代ということもあり、テケテケや紫鏡、人面犬、100キロババア、花子さんなど定番でした。(九州/30代)

ターボババア大好き。有名な都市伝説で育った人ならわりとだれでも知ってると思います。
腰にターボって書いた紙を貼り付けてるパターンは初めて知ったwめちゃくちゃ滑稽だな。怖すぎる。九州の方の100キロババアもたぶんこれのことですね。県によって名前が違うのリアリティあるな。
そもそも徒歩が基本の小学生相手に100キロで追いかけてくるのどういう理屈なんだよと思います。100キロも出さんでもええやろ。接触したら即死やんけ。
なんというか、めっちゃ速い=100キロというところに小学生の法則が垣間見えていますね。
あれなんで100キロで追いかけてくるんだっけ?捕まったら足をもがれた気がする。ババアにもなんか悲しい背景があったと思うんだけど、名前が面白すぎてなんも覚えてねえ。

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時代によって形を変える「不幸の手紙」

ちょうど小学生がスマホを持ち始める時代だったので、LINE版「不幸のメール」なんかも流行っていました。(埼玉/20歳)
怪談とは少し別になるのですが、チェーンメールが流行っていた頃でもあります。当時はスマホも携帯も影も形もなかった時代なので、下駄箱や机の中にこっそり誰かが手紙を入れてきて、「この手紙は不幸の手紙です 同じ内容の手紙を○人に送らないとあなたは不幸になります」というよくあるもので、怖いというより面倒な感じでした。(千葉/40代)

わたしも不幸の手紙もらったことある~!めんどくさすぎて誰にも送らなかった思い出あります。不幸にはならなかった。よかった。
90年代後半から子供が携帯を持つようになって、爆発的にチェンメが流行りましたね。小学生~高校生くらいまで、幅広く流行っていたイメージ。
テンプレ部分以外の手紙の内容とか全然覚えてないけど、なんかあったっけ。誰かの不幸エピソードが書いてあったような気もする。
「同じ内容のものを○人に送らないと不幸になる」って不安をあおって鼠算式に被害者を増やそうとするところ、すごく意地悪ですよね。詐欺の常套手段だよ。ほんと誰だよこれ考えたの。クソガキすぎるでしょ。
「不幸」の部分もすごいボンヤリしてるのにボンヤリしてるからこそあらゆることがそこに当てはまる気がしてきてしまう。よくできてる。
20代はLINE、40代は手紙。おそらく30代はガラケのキャリアメール。
時代変われば媒体も変わる。貞子もVHSじゃなくて配信動画で生きる時代ですよ。順応してて偉い。

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電話を使った斬新な恐怖「メリーさん」

私が小学校の頃に流行っていたのが「メリーさん」。このメリーさんは全身赤か緑のメリーさんで(服だけでなく肌や目の色も全部赤or緑の女性)深夜の電話ボックスに出没。ただこのメリーさん、その姿に驚いたり気持ち悪いなど発言したら殺されるということなのですが、逆に綺麗だと褒めれば大金をくれるという不思議な話でした。(大阪)

メリーさん、あったな~!でも知ったのは大人になってからだった気がする。
わたしが知ってるのは、何度もメリーさんから「今○○にいるの」と電話がかかってきて、「今あなたの後ろにいるの」がラスト告知、その後どうなるか知らんというスタンダードなものですが(これオチあるの?)、得体のしれないものがどこに逃げても徐々に距離を縮めてくる恐怖は本当に斬新だなと思いました。
「電話」っていうのがいい。まじで。どのご家庭にもある、もしくは持っている家電で接触してくる生々しさと、声だけで煽ってくる不気味さ、めちゃくちゃ想像力を刺激する。どんどん怖いこと考えちゃう。
投稿くれたひとのメリーさんはちゃんと姿があるんですね。赤か緑ってすごいな。はしゃぎすぎだろ。そんなの現れて驚くなというほうが無理。死の確定演出じゃん。
褒めれば回避どころかお金手に入るの面白いですね。商人の街大阪だからか?日本昔話みてえなオチだ。

心根の優しい子供はメリーさんのおかげで裕福になり、いつまでも幸せに暮らしましたとさ。

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2000年IT時代の新たな怪異「きさらぎ駅」

私が小中学生のときは異様にきさらぎ駅が流行ってました。あとは、エレベーターで異世界に行けるやつとかでしたね…(大阪/高校生)
現役小中学生ではないのですが、小学生向けの怖い話の本には、八尺様やきさらぎ駅が都市伝説として普通に載っていてびっくりしたので、報告しておきます!

出!きさらぎ駅!
出どころがめちゃくちゃはっきりしている怪談ですね。実際にきさらぎ駅があるかはさておき、某掲示板でのやりとり自体は現実ですので、リアリティのある現代の怪異です。
わたしもこの怪談がテレビで紹介されているのを見たときは度肝を抜かれました。バラエティ番組でネタにされ小学生に流行るほど、ネット発祥の怖い話ってのは知名度を高めているのだなあ……

鏡のセクションで「鏡に吸い込まれる」的な怪談の話をしましたが、それの応用みたいな形で「異世界に迷い込む」という怪談はインターネット上でセオリーとなりました。
エレベーターや自宅の玄関など、「扉」を介して別の世界に行くというファンタジーさは鏡とほぼ同じ。ただし、都市伝説でよくある「条件」がありません。4時44分じゃなくていい。普通に生活してたのに急に異世界行っちゃう。この辺が、「今この瞬間に巻き込まれるかも」という想像を生んでいる気がします。
あと、現代では「異世界に行った人」がネットでその体験を語ったり、ともすれば実況したりすることも増えました。昔は違う世界に行っちゃった人以外の誰かが、もう帰らない人のうわさ話をしていたんですが、今は本人が語っちゃう。

「○○すると異世界に行ってしまう恐怖」の楽しみ方から、「異世界に行ったら怖い目に遭ったという体験談」の楽しみ方に変わった、みたいなイメージです。ネットが普及したから、異世界に行っちゃった人もこっちにコンタクトできる手段が増えたんですね。

万が一異世界行っても、スマホ持ってればワンチャン帰れるかもしれん。都市伝説における回避方法も現代的だ……

あと「八尺様」もめちゃくちゃ怖くて好きです。土着怪談ぽいけどけっこう全国にいるよねこの人。

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その他定番の「学校であった怖い話」たち

敷地内にある二宮金次郎像の背負っている薪が実は日によって増減しており、それに気付いた者は呪われて……というもの。そして薪が増減しているのは夜中に二宮金次郎像がその薪を松明にして徘徊しているからで、それを目撃した場合も呪われて……。
実際数えましたがあの薪、結構数え間違えやすいです。(福岡/34歳)
学校の怪談では、
・音楽室のベートーヴェンの目が動く
・家庭科室のミシンで自分の手を縫い付けてる女の子が出る
・グラウンドの整地ローラーに轢かれて亡くなった男の子が仲間を探して彷徨っている
・深夜に旧校舎を見ると幽霊が徘徊している
・宿直室に泊まると必ず金縛りに合う
等ありました。(山形/30代)
私が小学生の頃は、
・図工室にいる赤いピンヒールの女
・理科室前トイレは何か(?)がいる
・外倉庫の物置の顔型の染み
・放送室で笑い声が聞こえる
などがありました。(長野/20代)
転校先の小学校(東京)の高学年の頃にはこっくりさんが流行っていて放課後に何度か教室で友達と残って遊んだ記憶がありますが特に何も怪異的なことは起きませんでした。(東京/30代)
ド定番かもしれませんが、学校の花壇の下には人間のなきがらが埋まっていて祟られてしまうから近寄っちゃいけない、みたいな話がありました。(東北/20代)
王道ですが、学校の怪談系だと「赤い紙、青い紙」「金田一像が4:44になると動き出して猛スピードで追いかけてくる」「下駄箱に設置されている鏡の前に4:44に立つと吸い込まれる」「音楽室のピアノが勝手に鳴る」「この小学校は元は墓地で、地下には人骨が大量に埋まっている」「ピロティのトイレにはびしょびしょに濡れた女の幽霊が出る」「トイレの奥にある開かない扉の中には首吊り死体がぶら下がっている」「プールのシャワーで死んだ人がいる」など、古い学校だったためかたくさんありました。
こっくりさんをやろうとして親にこっぴどく叱られました。
捨てた人形が帰ってくる話も子供心に怖かったですね。(千葉/36歳)
学校の七不思議ですね。給食室の保管庫?には死体があるだの、階段が増えるだの…。高校の玄関に鹿の剥製があったのですが夜中に走り回るので朝早く触ると汗をかいている、とかありました。(北海道/40代)
学校が古かったので、学校の裏山に死体が埋まっているという噂はよく聞きました。それと学校にある井戸の中に、過去落ちた子がいてその子は未だ出れなくて...っていう話とかも聞きました...(横浜/高校生)
公衆電話である番号を押すと宇宙と交信できる(静岡/20代)
「13段階段」も挙げておこうと思います。後これは都市伝説では無いのですが一昨年中学で鏡の前でかごめかごめをしたりコックリさんをしました(岐阜/30代)
都市伝説かどうか微妙な所なんですがこっくりさんの派生みたいな分身さんというのが流行ってましたね~二人で一本のシャーペンをもって五十音を書いた紙で「~さんの分身さん教えて下さい」って聞きたいこと聞いて…最後はシャーペンの芯を折って使った紙でくるんで捨てないと良くないと言われてたような…うろ覚えですみません(奈良/30代)

学校あるある系の怪談たちです。
こっくりさんもはやり人気ですね。わたしも小学生のころやった記憶があるけど、どうなったのか覚えてない。怖いことが起きて記憶がなくなっている可能性もある。
こっくりさんは派生も多いですが、「分身さん」ってネーミング、めちゃセンスあるな……おまじないや占いの一種なので、より確実な結果を求めて新しく生まれては精査されていったのかもしれない。

学校に死体がある(埋まっている)噂もまじでどこにでもあるんですね。昔墓地だったパターンは、実際墓地を潰して学校を建てていた背景から来ていると思うんですが、普段自分たちが生活している足元に、人間の死体があるという想像はじゅうぶん怖い。
花壇、グラウンド、裏山、井戸、焼却炉、ありそうなところいくらでも想像できます。給食室の保管庫(冷蔵庫かな?)に死体、というパターンは面白いな~!そんなん絶対給食のおばちゃんが犯人やんけ。見たらおばちゃんに殺されるやつ。

二宮金次郎像の怖い話もセオリーですが、薪の数が違うとか数えたら呪われるとかいうのは初めて聞いた。この人の怪談もバリエーション豊かだな。人の形をした像ってどうしてあんなに不気味なんですかねえ。
ワイはもう「トワイライトシンドローム(ゲーム)」で二宮金次郎像が校庭爆走してるのにJK3人にスルーされてたのオモロすぎてそのイメージしかないわ。

個人的に「家庭科室のミシンで自分の手を縫い付けてる女の子が出る」はすげえこわい。不気味すぎる。小学生なのによくそんなこと思いつくな!

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怪談の出展として頻繁に「花子さんがきた!!」「怪談レストラン」「ぬ~べ~」「学校の怪談」が名前に出てきました。とにかく30代からの投稿が多かった!笑 現在30代のひとたちは、子供のころの娯楽として怪談を摂取する機会がいっぱいあったんですね。逆に令和の小学生はどこで怖い話に触れるんだろうか。YouTubeかな…。

後編は土着の怪談やその学校オリジナルの長めの怖い話など紹介します。長文が多いので分けた。面白い話集まってますよ。おたのしみに。


怪談とはまた違うけどこれ好き

マックナゲットは猫の肉とか(山口/20代)

ワイの近所ではマクドのパテがミミズの肉って噂だったよ!

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