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アート思考×臨床美術

京都造形芸術大学の「縄文からAIまでのアート思考」で臨床美術のワークショップを行いました。
ゲスト講師は臨床美術士の高木さん。

臨床美術はもともと認知症の改善を目的に生まれました。表現をする事で自己肯定感が高まっていきます。実際、認知症を患い無気力で抜け殻の様になったいた方が受講後にはシャキッとして背筋を伸ばして「ありがとう」と言って握手をして帰って行ったこともあるそうです。

何を描くでもなく、描かされているわけでもない。色が生まれていく感触や行為自体に集中して描いているうちに無心になっていく。

臨床美術のワークショップの前に日頃絵を描いているか?という質問に、描いていると答えたのは1割り程度、ワークショップの後で約9割の受講者が自分の描いた抽象画を好きだと感じていて、9割がまた描きたいと答えました。
受講生はこの1時間あまりの時間で絵を描く事への心理的限界を克服し自己肯定感を高めたと言えるでしょう。

具体的に測る事はできないが明らかに受講前と後では受講生の表情が違う。

臨床美術ではマインドフルネスで言う心のIQ(EQ)を高める効果が期待できます。
生産性重視の高度成長期は高度経済成長時代は合理性や分析能力が求められるIQの高い方が重要とされていましたが、現在の消費者の欲求や価値観に応える必要があります。そのためには、高い感受性や協調性、創造力が必要になることもあるため、IQよりもEQが重要視されています。

EQを高めるには
・感情を「識別」する能力
・感情を「利用」する能力
・感情を「調整」する能力

が求められますが、臨床美術では、無心で作品に集中する事で自分の感情と向き合う時間をつくります。そうすることで、自分を知る、つまり感情を「識別」ことができる様になるのです。

アート✖️デザイン思考入門セミナー@渋谷
https://www.street-academy.com/myclass/53006/

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