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#子どもに教えられたこと

長男が3歳から4歳ぐらいの時だったと思います。

新宿駅の近くに、一人のホームレスがいました。彼はコンクリートのオブジェのような所に座っていましたが秋なのにまだ短パンで彼の左足はひどく腫れていました。
そのまま治療せず足を放置すると、身体にバイ菌が回って命を落としかねないかも。糖尿病とかだったら、足の切断もあるかもしれない。そう思いました。
長男に
「可哀想ね。足が悪いみたいだわ。お家がない人なのよ。」
と私が言うと
「だったら、一緒にぼくの家に来れば良いよね。一緒に住めば。そして、足を治してあげれば良いよ。」

「それは無理なの。」長男にいいました。どう考えても私の出来る事は無さそうでした。自分たち家族が食べて行くので精一杯。
何もせずにその場を離れてしまいました。
安っぽい同情だけ。悔やんでいます。

自分は家に連れて帰る事が出来なくても、行政の支援に繋げる事は出来たかも知れないと、度々思います。

生活が豊かになってからは恵まれない人に毎月寄付をしていますが、当時の事を思い返すと、目の前の人に手を差しのべる事が重要だと思います。

「僕のお家で一緒に住めばいい。」それは今でも出来そうに無いのですが、無邪気でシンプルな返答でした。

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