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ダークファンタジー小説 奈落の王

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ダークファンタジーの小説、「奈落の王」のまとめ記事です。
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#ダークファンタジー

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十九 一難去って。

砦の門前で、未だに争いは続いている。 喧騒と、叫び吠えと雄叫びが、とめどなく聞こえてくる…

燈夜(燈耶)
8か月前
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(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十八 森の中で、光と闇に出会…

暗き森。 その森にたたずむ者がいる。 森に生き、森に住み、森を命の糧としてきた生き物が。 …

燈夜(燈耶)
9か月前
6

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十七 敵襲

──それは黒い森から湧き出てきた。 雄叫びを上げて、一番乗りを競うかのように、森の出口か…

燈夜(燈耶)
9か月前
3

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十五 犬頭の軍勢。迫る妖魔。

アリアがいる地下へと向かおうとした、銀仮面卿ことロランとタスクラン公子に、砦の兵士が急報…

燈夜(燈耶)
9か月前
1

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十四 帰り道

二人の男、銀仮面ことロランとハルフレッド公子の兄であるタスクラン公子が水晶球の中で動き回…

燈夜(燈耶)
9か月前
1

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十三 邂逅

アリアは洞窟のむき出しの岩肌に躓いて転んでいた。 「あ痛!」 あちこちさする、幸い強く打…

燈夜(燈耶)
9か月前
3

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十二 遠見の水晶球

黒ドレスのアリアが所在もなしに、砦内をうろついていた──いや、ただ単に、迷っただけなのだが。 「ここどこだろー」 アリアの声が反響する。 もう、ずいぶんと歩いた気もする。 石壁には松明が掲げられている。 お陰でアリアはランプや手持ち松明のお世話にならずに済んでいる。 この砦にスペルキャスター、魔法使いはいないらしい。 初級魔法に『明かり』はあるが、それすら使っていないところを見ると、想像以上に魔法使いと言うものは珍しいのだとアリアには思えた。 アリア? もち

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十一 前線の砦にて、銀仮面挑…

砦の中庭に照り付ける日差し。  そして蒸せる森の緑に聳える砦の中庭には、男たちの喧騒が聞…

燈夜(燈耶)
9か月前
2

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十 貴族の食事

キノコとコーンのスープである。  ホワイトソースに芋がゴロゴロ浮いている。  そしてその…

燈夜(燈耶)
9か月前

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その十九 前線の伯爵公子。そして砦…

何人が人数を減らすことになったロラン達一行の前に、辺境伯の城に負けず劣らずの石壁とそれを…

燈夜(燈耶)
9か月前
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(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その十八話 初陣

殲滅した、はずだった。 妖魔、ゴブリンどもが煙玉を使う。 ──逃げる気だ! ロランは直感…

燈夜(燈耶)
9か月前
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(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その十六 兵站こそ戦の生命線。主計…

馬車がギリギリ通れるほどの道なき道。 土は剥き出し、しかも岩の合間に木々の根が伸びていて…

燈夜(燈耶)
9か月前

(ダークファンタジー) 奈落の王   その十五 銀仮面卿の初仕事

そして次の日の朝。 ロランの部屋にハルフレッドがやってきて、言うのだ。 そう、何度も言う…

燈夜(燈耶)
9か月前
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(ダークファンタジー) 奈落の王   その十四 伯爵公子閣下の望み

 ハルフレッドのテンションはまだまだ上がる。 ロランはそんな彼……実質的な主人の……姿と言葉をまるで別人を見るように、もしくは貴族とはこんなものかと驚いて、ただ眺める。 「そして、大々的な夜会をやって、晴れてお前も妹も社交界デビューだ」 「はあ? 無理言うな、賤民は賤民だよ、犬猫が奇麗な服を着て、レスリングをするようなものだ」  うん、格闘大会ではボロを着ていないとすぐ傷み破れるものだ。  だがハルフレッドは今のたとえが気に入ったようで。 「あはは! よく言った! だが