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草蹴る息子

前にショベルカー、後ろに消防車の絵が描いてあるTシャツが
息子のお気に入り。
じーじが買ってくれたやつ。

消防車が特にお気に入りだったので
後ろを前にして着てた。(首は詰まってた笑)

間違えたのかな?と思って、
1回だけ「これ反対だね」って言ったことがある。
でも「これがいいの」と答えた息子。
それ以降、何も言わなかったし、あえて着直させることもしてこなかった。

でも。
そんな彼も最近はきちんと前後正しくTシャツを着るようになった。
念の為「ショベルかーと消防車どっち(を前)にする?」って聞くんだけど
「ショベルカーが前だよ」なんて言って、私に教えてくれる。

「消防車を自分で見れるのが、嬉しいの」って言う理由で
前後関係なくきちゃう息子の考え方が、好きだったな。

「前後ろ反対だよ」って、会う人会う人に言われるたびに
「これがいいの」って説明してた息子、素敵だよ。
もう少し前後反対に着る息子を見ていたかったな!

似たようなことがまた起きている。

運動会の練習で、自分が馬になったように草を飛び越える、という
運動をしているらしい。

連絡帳で先生が教えてくれた状況としては
「息子くんは照れからなのか、草を蹴り飛ばして駆け抜けます」とのこと。

パッとこの1文を読んだ私は
「息子なら絶対できるのになー、飛び越えて欲しいなー」って思った。
一瞬「できない」ことにフォーカスしてしまった。

でも、待てよ。
Tシャツのことを思い出した私。

もちろん場に合わせてやらないといけないこともあるよね
というのは前提なんだけど、今回の場合は

照れであっても、他の考えによる蹴りであっても
つらぬく気持ちが好きだなと思った。

草蹴る息子は、草を飛び越えるのができないんじゃなくて
つらぬきたい何かがあるんじゃないかと。

これが正しいやり方なんだと何度言われても直さない信念。
アッパレ!!!
自分のやりたいようにやって良いじゃないか、
むしろそれを持ってる方がかっこいいと
思い直したのでした。

今後、彼は飛び越える日が来るんだろうか。
そんな日は来なくてもいい。
飛び越えても、蹴り飛ばし続けてもどっちでもいい。
どちらにせよ、元気に走り回ってることに変わりない。
それが一番嬉しいことだ。

(先生は特に、彼の様子に良いも悪いもジャッジはしていないし
「できない」ことを伝えたかったわけじゃないことは分かってます!大好きです!)

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