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自転車に乗れ(5)

 さっそく本題に入る。

 今日は自転車のフレームの素材の話をする。
 フレームというのは、自転車本体の骨組みのことで、そこに車輪やらブレーキやらペダルやらをくっつけて一台の自転車が完成する。フレームこそが自転車であり、フレームを交換するということは別の自転車になる、ということなのでとても重要だ。
 仮に「良質なフレームに粗悪なパーツを組みつけた自転車」と「粗悪なフレームに良質なパーツを組みつけた自転車」の2つがあったら、迷うことなく前者を選ぶべきだ。パーツは使いながら替えていくことができるが、悪いフレームを手にしてしまうとそこはもう買い替えしかなくなってしまう。

 フレームにはいくつかの素材がある。
 昔は鉄だった。
 いまもママチャリとかは鉄のフレームが普通だし、安いスポーツ自転車や、あるいは高級でもこだわりの自転車なんかで鉄のフレームがある。(プロのロードレース用とかは事実上カーボンのしかない)
 ひとくちに鉄といってもグレードは色々あり、粗悪な鉄のものから、高級な手の込んだ合金のものもある。
 鉄の特徴は、しなりが強く乗り心地がやらわかいこと、フレームが錆びやすいことなどが挙げられる。塗装されていない内部から錆びたりするので、高級な鉄の自転車の場合は定期的に分解して中に防錆剤をふいたりする。
 あとパイプ自体が細いのでクラシカルでスマートな自転車を好む人は鉄のが好きだったりする。

 今近所の自転車屋さんでスポーツ自転車を探して、もっともよく見るのがアルミのフレームだ。
 アルミもグレードがいろいろあるが、全体の特徴としてアルミは軽く、錆びにくい。しなりが悪いので乗り心地は硬い。塗装がはがれてもそこから腐食してボロボロになったりしないので割と雑に扱える。とりあえずアルミフレームの自転車を買っておけば間違いない感じはする。

 あとマグネシウムとかチタンとか木とか竹とかもあるんだけど自転車にドハマリしない限り目にすることはないと思うので割愛する

 で、カーボンフレームだ。
 簡単にいうと、焼いて黒焦げにした布をプラスチックで固めたものだ。ものすごく文明のにおいがする。
 げんざいレース用とかプロが使ってるのはほぼ全部カーボン製。とにかく軽く、強度もある。そして、制作時の設計自由度がとても高いので硬さとか軽さとか作り手が好きなように調整できる。左右非対称のフレームとかもめずらしくない。
 昔は耐久性に疑問が提唱されていたりしたが(登場してまだ日が浅かったし)、今は質も上がっているし、主流になったことで値段も下がってるのでちょっと奮発すれば十分に買える。
 余談だが個人でDIYでフレーム作ろうと思った場合、実はカーボンがいちばん簡単。

 とりあえず自転車初めてみようかな、なんて思ったらたぶんアルミのフレームのものを買うことが多いと思うが、お金によゆうがあるならカーボンはオススメだ。

 (つづく)

金くれ