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自転車に乗れ(4)

よくきたな? 俺はライダー、真名はSUMIYUだ。よろしくな。
すでに3回にわたって有益なサイクリング情報をお伝えしてきたが、今日は調子がいいので更にみみよりなコラムを執筆する。

いきなりだがお前たちはスポーツ自転車にのったことがあるだろうか。
あれは、そのあたりに転がっているママチャリとは機能がまったく違う。おれが、じたくから20kmくらい離れている職場で「今日は自転車で来ました」とかいうと、奇人変人南蛮人三浦按針を見るような目で見られ、あわれみの言葉をかけられたりするが、そういう輩はママチャリでここまで来てると思っているのだ。おれだってママチャリで20㎞も走りたくない。スポーツ自転車は車体も軽く、走りも軽く、変速がいっぱいついていて、乗る姿勢も長距離向きだ。おともだちとかがスポーツ自転車を持っていたら、いっかい乗せてもらうといい。ぜんぜんちがう。

ママチャリはカゴを付けてお買い物や雑用には最強(そして実は最も攻守にバランスのよい太さのタイヤが付いている)だが、どうあがいても134の風になる事はできない。だが、お前は134の風になるべき存在だ。

とゆうわけで、お前は134の風になるためにスポーツ自転車を買うことが運命づけられたという前提で話をすすめる。
スポーツ自転車はいろいろな種類があって目移りしてしまう。どれにしようかな… どこのお店に行こうか…ネットで買おうか… いろいろ悩む。
だからおれが、買う時のアドバイスをする。今から言うことはおれの主観とかがすごい入ってるから、これは違いますとか言われても取り合わないし、だまされたとか言われても知らない。気をつけろ。


★どこで買うか

まず買う場所だが、物理店舗をおすすめする。
ネットで買う方が安かったりするが、やめておけ。まずネットはお店屋さんによる対面の説明がないので「なんだこれ」とか思う部分があっても聞けない。そしてネットで買うと、だいたい自転車がぬりかべみたいなくそでかい箱に入ってやってくるのだが、箱に入れるときにかさばらないためにハンドルとかを横に曲げてあったりする。で、そのハンドルをお前が自分で戻せよ、というメスィジと共に搾りかすみたいな品質の六角レンチをよこしてくる。最後の仕上げを初めてスポーツ自転車を買おうとするいたいけな素人にやらせるのだ。ダメ…
あと防犯登録とか、調整とかを自転車屋さんでやってくださいとか書いてあったりするんだが、どうせなら最初から自転車屋さんに行った方がいい。
というわけでお前は自転車屋さんに行くことになった。

ママチャリ+スポーツ自転車が割とおいてあるお店でもいいし、近くにガチの自転車屋さんがあればそういうとこに行ってもいい。もしいれば昼飯おごるとか言って詳しい友達でも連れて行こう。


何を買うか
次は買う自転車の種類を考えよう。候補にあがりそうなものをいくつか説明する。

マウンテンバイク(MTB)
お前もこの名前を聞いたことがあるはずだ。マウンテンバイクはオフロード用の自転車で、強い車体、太いタイヤ、そしてサスペンションとかが付いてたりする。山野を駆けるにはもってこいだが、街中の舗装路を走るには向かない。殴ってもいちばん壊れないのがこれだ。

ロードバイク、ロードレーサー
ツールドフランスとかで走ってるのがこれだ。とんでもなく細いタイヤがついていて、軽い。スピードがすごく出る。ただし細いタイヤとかがあだとなって、未舗装路とかはほぼ走れないし、段差とかに弱い。あくまで道路用だ。
ちなみに競輪選手がのっているのも形が似ているが、あれはトラックレーサーとかいってかんぜんな競技場用であり別物だ。

クロスバイク
もっとも手軽なスポーツ自転車だが、種類の幅がとても広い。要はマウンテンバイクとロードバイクの中間の自転車ということで、ロードバイク並みに細いタイヤをつけたスピード重視のものもあれば、サスペンションがついたマウンテンバイク風のものもある。さらにはカゴが付いて日常使いがしやすいものまである。値段も安めなのでスポーツ車の入口としては良い。

小径車
タイヤが小さい自転車のことだ。オシャレな感じがして軽いので惹かれる人もいるようだが、あまりオススメしない。安定性があまり良いとは言えず、スポーツ車としての実用に耐えうるレベルのものはかなり値段が張る。お前が自転車趣味にどっぷり浸かってしまったときにセカンドバイクとして買うといいだろう。

折り畳み
折り畳むやつだ。お前が、毎日毎日折りたたんで持ち運なければならない理由があるというのでなければ、これを買うのは禁止だ。なぜなら壊れやすいからだ。

だいたい以上のような感じである。
筆者の観測下では、まず最初にクロスバイクを買う人が多い。そしてクロスバイクに乗って無事サイクリングの楽しさに目覚めると1年以内にクロスバイクを売っぱらってロードバイクを買う。あんまりスピードを出さないとかゆっくり乗るぐらいならクロスバイクで十分だが、スピードにはまってしまうと物足りなくなる。そんな事象が観測されている。
ロードバイクの方が値段が高いのでその辺もお財布とか大蔵大臣(懐かしい響き)と協議して決めろ。

(つづく)

金くれ