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オウルン戦記

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もう、時効でしょう…
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2023年7月の記事一覧

Episode.Ⅲ 南部前線、異常あり

西暦1☓☓3年 秋。 タカイド国 タクトーパ州にて。 ミッツバーン率いる第666部隊はタカイド軍 K研究所への潜入作戦を試みようとしていた。 「よしっ、皆いいか。先日のシコマンダーの戦いにより、階級特進したばかりのミッツバーン中尉殿から今日の作戦の説明がある。一回しか言わないだろうからよく聞いとけよ」 シッバーは大きな声で部隊の皆に呼び掛けた。 「では、皆さんよろしいか?中尉のミッツバーンだ。よろしく頼む。計画がこんな夜分のものとなってしまい申し訳ない。奇襲作戦と銘打っ

Episode.Ⅱ モダンの焼け跡

西暦1☓☓3年 夏。  ベンジャミン・シッバーは先週空爆により焼き払われたグッシオ庭園の片付け作業に追われていた。 そこで、シッバーは偶然焼け跡から、大判サイズのとある活動写真のポスターを見つけた。 「おいおいおい、これ見ろよぉ! これ俺が小学生の頃大好きだった写真のポスターじゃねぇか!!! 焼けてもまだ残ってたんだぁ… んまぁ、東のあいつらも燃やしちゃいけねぇもんは案外分かってんだな!! ハハハハハハッ!!!」 と、シッバーは一人で喜び、久しぶりに声を上げて笑った。

Episode.Ⅰ その名の運命

西暦1☓☓4年 S国 帝都バックレー。 シュミッター官邸内にて。 二人の軍人が廊下を歩いている。 「ゴホゴホ」 「おやおや、ウイリアムズ大佐。今日は大丈夫ですかね?」 「フッ… キアームよ。私だってそこまで歳ではない。風邪くらいで休んでいたら、まともな戦略など立てられんよ」 「まぁ、そうですな。シュミッター元首の病状に比べたら、我々の健康問題など些細なものでしょう」 「ゴホ、グフッ… まあ、それよりも会議室へ急ぐぞ。我々が遅刻などして、我が軍の貴重な英雄の名誉に傷などつけて