"A Burger in Side River Port "
12月 16日、金曜日。
バイト終わりに、俺はマクドナルドへと駆け込んだ。
時刻は15時42分。黄昏時の海岸線を見つめていた。
思えばここは、今は海であるが、以前は港であった。
俺らにとってはとても馴染みの深い、ファーストコンタクトがあった港である。
あの偉大なる港町にこの足で立つことができている自分を、俺は誇りに思う。
そう、一人でぶつぶつと考えながら、無我夢中でハンバーガーに噛り付く。まぁ、美味いのなんの。
"Walking With The Dinosaur"
俺達はつつじ通りを抜けて、裏の路地へと入って行った。
岩美は何かを求めているような瞳で、正面を見つめて歩いている。その眼の先には、美しい夕焼けが映っていた。
「綺麗だな…」
そう俺は呟いたが、岩美は黙ったままだった。
不思議な沈黙が、俺達二人の間に流れた。
それは何とも形容のしがたいベールのような空気で、俺たちの周りを取り囲むように流れていた。
この美しく包まれた黄昏時の空気を壊してはいけない。
そんな空気感が流れ
侵略者 第六章
"Owner of a Lonely Heart"
ある日、高田馬場の片隅にある映画館「シネマ・オアシス」の支配人、阿知波は、いつものように夕方になって閉館作業をしていた。
しかし、その日は何かが違っていた。阿知波は、煙や炎の匂いが漂ってくるのを感じた。駆け寄って見ると、映画館の裏にあるゴミ置き場が燃えていた。阿知波は慌てて消火器を手に取り、駆けつけたが、すでに火は映画館の建物にも燃え広がっていた。
聖夜に突然、銃撃戦が始まった。とある外人男がマシンガンを持って新宿