オキュロという人間

本当は1月3日に書きたかった。語呂合わせで瞳(ひと1み3)の日だ。
なぜそれでnoteを書こうと思ったのか。
それは、僕のネットでの名前に関係しているからでもある。そしてちばぎん脱退に対する僕の心情を書きたかったからだ。

僕は5年くらい前からリア垢と趣味垢を作って、普通にツイッターをしていた。
その頃は名前はその時考えたものを適当につけていた。
当時は僕はアニオタで、好きなアニメや漫画家や絵師さんや声優をフォローして、ツイッターライフを楽しんでいたのだが、高校に入ると同時に友達も変わっていき趣味嗜好も変わっていき、アニメはおろか2次元に全く興味を示さなくなった。

僕はアニメと同じくらい中学校の頃に好きだったものがあった。
それが神聖かまってちゃんというバンドだった。初めて存在を知ったのは五年ほど前、中一のいつか。
初めてスマホを買ってもらい、その勢いで適当にダウンロードしたのがツイキャスという生配信アプリだった。
ツイキャスを使い始めて1週間くらいだった頃、ひとつの配信者に目がいった。
【の子】
どんなひとなんだろう。そう思いタップして配信を見た。その瞬間、訳の分からない支離滅裂なことを叫びながら酒を飲んでいる成人男性があらわれた。なんだこいつ、なんの話ししてるのかさっぱりわからねぇ。気持ちわりぃ。
そう思ってすぐにその配信を見るのを辞めた。
そうしてまた数週間がたった頃、また一覧に【の子】
という文字がおすすめの上位にあった。
暇で暇で仕方なかったので、仕方なくまたその配信を見始めた。
すると成人男性は雑談をしていた。
「まぁ、雑談なら別に面白くない訳でもないな」と思いながらその配信を聞いていた。そして夜が耽っていくにつれ、成人男性が喋りながら飲むお酒の量も増えていき、数十分後にはまた数週間前のような発狂しながら支離滅裂な事を言い始めた。
でも、何故だろう、、今度は前回のような不快さが全くない。僕はいつの間にかこの男の沼にハマってしまったのだ。
そして配信していたその男が【の子】という名前で、神聖かまってちゃんという、ロックバンドを結成してメジャーデビューしてると言うことを知った。
そしてYouTubeで神聖かまってちゃんと打ってみると、ロックンロールは鳴り止まないっのPVが出てきた。みさこが出だしにふぁっきゅーする方のやつ。
僕は2つの意味で衝撃を受けた。
1つ目は聞いたことがあったからだ。
それは、スマホを買ってもらった日。
僕はスマホにデフォルトで入っている、YouTubeを開いた。それの1番トップに出てきたのが、あろうことか神聖かまってちゃんのロックンロールは鳴り止まないっだったのだ。
ツイッターでもこの事は言ったことがない。
言っても信用されないと思ってずっと隠してきた。
全ては巡り合わせと言うが、ここまで奇跡的な巡り合わせは僕は経験したことがない。恐らくこれからもないだろう。ロク鳴りを聞いたその時は歌詞に入る直前ですぐに消してほかの動画を漁り始めたのだが、イントロだけは覚えていた。
それが1つ目の衝撃だった。

そして2つ目それは本当に衝撃だった。イントロが流れて画面にはニコ生配信のコメントが流れている様子を直撮りして素材としてpvで流れていた。
なんだこれはぁぁ!とちりとりのような感情を持ち、脳内麻薬が溢れ出てくるのが目に見えてわかるくらい僕は興奮していた。そしての子の歌に入る。
夕焼けの空に描き始めた目のような形、それをそれに合わせたかのように写った、メガネの男。この人メンバーかな?そう思ったのをよく覚えている。
そして興奮しながら聴き入っていると僕が1番衝撃を受けた歌詞が出てきた。
【MD取ってもイヤホン取ってもなんでだ全然鳴り止まねぇ!】
その言葉通りだ。曲を聴き終わったあと放心状態になった僕の頭の中では永遠にイントロのピアノが流れていた。
これが音楽、、ロックっていうものなのか。すげぇ、、、
それが僕も神聖かまってちゃんの出会いだった。
そういう経緯があって、アニオタでは無くなった、高校生活において、アニオタとしてのツイッターアカウントも不必要になった。そして、それと同時に、お金と勇気がなくて行けなかった神聖かまってちゃんのライブに高校になってバイトを始めた今なら行ける!ということを思い出した。
僕の中では神聖かまってちゃんのライブというものは本当に大切なものだ。今もそれは変わっていない。
じゃあどうすればライブをより楽しめるのだろうと考えた時一般的に思うのが、ツイッターで友達を作ってライブ会場で会ったりして楽しむという事だろう。僕もそうだった。
じゃあ、やることはひとつだ。アニメ垢を消して、別の趣味垢を作るだけ。
そうして作ったのが今のオキュロというアカウントだ。
https://mobile.twitter.com/oculo_happy
この名前にしたのにもある理由がある。
僕は言った通り中学生の頃はアニオタだった。
だから初期の頃、神聖かまってちゃんがタイアップをした電波女と青春男というアニメのOPに使われた、Os-宇宙人という曲が気になって聞いてみた。
の子が神聖かまってちゃんとして初めて「好き」という言葉を使ったこの曲を僕は好きになった。そして、それのデモ版である大島宇宙人を聞いてみた。最高だった。
そしてそれと同時に大島宇宙人というネーミングを聞いた時、あるエピソードを思い出した。確か大島宇宙人っていうのは、の子(大島亮介)が小学校の頃に目が大きいからという理由で付けられたあだ名だった。
その時、何故か分からないが、目に関することをネットで使う名前にしようと思った。何故だかは分からない。
もしかしたら、ぼくのコンプレックスの塊である顔面の中の唯一の好きな部分だったからかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
そうして僕は目→眼球→眼球愛好→oculofilia→oculo→オキュロ→オキュロくん
というように今の名前になった。

だから、神聖かまってちゃんがいるから、オキュロという一人のネットの中の人間がいるのであって、本当に神聖かまってちゃんがいなかったら、僕は今何をしていたのかまるで見当がつかない。
もしかしたら、心の拠り所を無くして命を絶っているのかもしれない。
いつも憂鬱な夜にはネットでつながった「の子」という人間がいた。「神聖かまってちゃん」というバンドがいた。
そのおかげで今もこうして生きていられると僕はいつも感謝している。
生きていく中で僕にはなくてはならない存在だ。
でもその神聖かまってちゃんのベーシストであるちばぎんが今日、2020年の1月13日をもって神聖かまってちゃんを脱退する。
喧嘩別れや方向性の違いが理由ではないから、どれだけ、依存していても最悪の結果にはならなくて良かったと思うのがファンの総意だ。
理由は神聖かまってちゃんとしての活動では子供二人と妻を養えないという単純なものだった。
去年の5月に発表があったおかげでほとんどの人が気持ちの整理は一応ついてある。
でもファイナルが近づくにつれてだんだんと落ち着いていた気持ちがまた、不安なものへと変わっていき、逆に現実を見れなくなった人が沢山いた。仕方ない。人間なんだもの。でも僕はちばぎんの最後の勇姿をこの「目」で、しっかりと最後まで見届けたいと思う。頑張れちばぎん。

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