見出し画像

ホウボウ/Bluefin searobin@千葉県安房郡鋸南町-ばんや食堂

2021/4月訪問

千葉県内房に行く時は大体いつもここへ訪れます。保田漁業協同組合直営の魚介類食堂で、以前詳しく書きましたのでご参照下さいませ↓

この日は、食堂隣の漁港で消防車が使うような水圧の高い水で何かの網を洗ってました。↓

画像1

↑私の携帯で撮った画像では迫力が伝わりませんが、船からクレーンで網を持ち上げ、水しぶきがこっちまで飛んで来るくらい激しいのは圧巻でした。

画像2

さて、食堂店内に入るとイケスには今日刺身で食えるオススメ活魚が何か貼ってありました。とりあえずホウボウにします。

画像3

↑ホウボウさん達元気いっぱいです。注文した時店のおばちゃんが「どの子にしますか?」と言ってました(#^.^#)

画像4

↑この子を選びました(^o^)

ところでこの魚、胸びれは半円形で大きく、翼のように水平方向に広がります。その名前の由来は、浮き袋を震わせて「グーグー」と鳴くのでそれがボーボーになりホウボウになったという説と、大きな胸びれを使って海底を方々に這いまわる魚ということからという説などがあります。

画像5

捌くと骨太で歩留まりの悪い故に、食べられる部分は全体の四割くらい。 料理人はホウボウは羽根が命と言い、胸ビレを広げて華やかな姿造りにするとネットに書いてありましたが、正にその通りの姿造りで出て来ました。

画像6

さて、地方によりホウボウは鯛と比肩するくらいお祝いの席に使われる事が多い祝い魚。真鯛同様に赤い色をした魚です。赤い色は魔除けや邪気を祓うと言われています。これを尾頭付きで出す意味では、御目出度いイベントである事になります。そう書くと、「おうなんやワレ?いつも独りでおる事祝ってもらっとんのか?」と思う方もいると思いますので少し補足させて下さいm(_ _)m

この魚は真鯛同様、赤ん坊のお食い初めや箸初めに用いられてきた伝統があります。

頭部の骨板を鎧と兜に見立てて「強い子になるように」とか、ホウボウがぐーぐうと鳴くことから「夜鳴きをしないように」という願いが込められているのだそうです(#^.^#)


画像7

では、そんな御目出度いホウボウを食ってみましょう。おっと!その前にこの魚、千葉県銚子市では冬プライドフィッシュとして認識されています(^o^)↓

北陸地方では君魚と呼ばれ、君主の食膳にのぼる美味な魚らしいです。

画像8

身はキレイな白色です。最初はワサビと醤油で。やはり活なので歯応えがあります。噛み締めるごとにクセの全くない白身魚特有の風味が感じられます。旨いです(^o^)

画像9

白身魚の刺身とくればやはり、ポン酢も外せません。醤油とワサビとはまた違う旨さが口の中に広がります。実に旨いです(^o^)

画像10

さて、この魚英語だと「Bluefin searobin」となりますが、この「Robin」とは日本語で言うコマツグミ(鳥)を指すようです。

ホウボウは海底に静止していると、胸ビレが畳まれて分からないが、泳ぎ出すと鳥が飛び立つときの如く扇型に広げて、ゆるやかに舞い上がり、派手で鮮やかなコバルトブルーに縁取られた色が特徴的でキレイです。

名付けた昔の人は、海の中で羽ばたく鳥みたいに見えたのでしょうね。

次回私が姿造りで食う時は本当に、めでたい祝い事でありますように願ってやみません(#^.^#)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?