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TeXの設定あれこれ

レポートや論文記述に欠かせない,TeXの環境整備に関するメモです。


 この記事は,最低限の導入について自分向けに書いたもので,ある種のバックアップのようなもの。友人に導入を説明したときに,半分くらい内容が
うろ覚えだったので,書いておこうと思った。
 より詳しいことはQiitaにいる野生の専門家に伺うのが吉。


TeXの導入

 ここでは,TeXstudioでコンパイルする方法をとる。

TeX Liveのインストール

以下のサイトから「install-tl-windows.exe」をダウンロードする。

英語で分かりにくいが,上図で選択された部分をクリックする。

 ダウンロードしたファイルを開くと「WindowsによってPCが保護されました」という注意が出ることがある。この場合は「詳細情報」をクリックし,「実行」を選択する。

 Installを選択し,ウィンドウの指示に従っていくと,TeX Live インストーラが起動する。

注1:途中,インストール先フォルダを指定する項目があるが,参照パスに日本語が含まれているとインストーラが起動しない場合がある。普通は英語5文字のユーザー名になっているが,もしそうなっていない場合はインストール先のフォルダを上記の注意に従って変更すること。

TeX Live インストーラ

 「インストール」を選択.容量が大きいゆえに時間がかかるので,ネットワーク環境を整えたうえで気長に待つ。
 短くても30分かかる。長い人は4時間を超えるらしい。

TeXstudioのインストール

 以下のサイトから「texstudio-4.6.3-win-qt6.exe」をダウンロードする。

左下の紫のボタンをクリック

 ウィンドウに従い,インストールを行う。

TeXstudioの環境設定

 TeXstudioを開き,ウィンドウ上部の「オプション」>「TeXstudioの設定」を開く。

・「コマンド」より,LaTeX,PdfLaTexのコマンドを以下のように変更する。

LaTeX:platex.exe -src -interaction=nonstopmode %.tex
PdfLaTex:ptex2pdf -l -ot -interaction=nonstopmode %.tex

・「ビルド」より,ビルド&表示を「DVI->PDFチェーン」に変更する。

TeX文書のテンプレ例

 まず,簡単なテンプレートを以下に。

\documentclass[11pt,a4paper]{jsarticle}
%
\usepackage{amsmath,amssymb}
\usepackage{bm}
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
\usepackage{ascmac}
\usepackage{multirow}

\title{}
\author{}
\date{\today}

\begin{document}
\maketitle

\begin{thebibliography}{1}
	\bibitem{Uno:Den}
	書籍,著者,出版社(出版年)
\end{thebibliography}
\end{document}

 \begin{document}より上の部分がプリアンブル部。
 \title\author\dateにタイトル部を入力する。ドキュメント部(\document{begin}以下)にて\maketitleを入力すると表示される。

 用途に応じて,プリアンブルにいろいろ書き加える。以下は例。

・画像の参照先を設定する
(texファイルがある階層に「fig」フォルダを作成。参照する画像はこのフォルダに入れる)

\graphicspath{{./fig/}}
フォルダ内がこんな感じになっている

・図表番号をセクション毎に割り付ける

\renewcommand{\thefigure}{\thesection.\arabic{figure}}
\renewcommand{\thetable}{\thesection.\arabic{table}}

 図1.1,1.2,2.1…のようになる。

・数式を中央揃えから左揃え気味にする
 \documentclassに「fleqn」を追加する。

\documentclass[11pt,a4paper,fleqn]{jsarticle}

 出力結果は以下のようになる。

中央揃えにした場合(左)と,左寄せにした場合(右)
違いが分かりにくいが,若干左に寄っている

 以上で簡単な設定は完了しているはず。
 数式関連のメモなどはまた別項にて。

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