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私の好きなカバーソング(53)「バッハと鉄人ジャズピアニストたち」キース・ジャレット、ジョン・ルイス、ブラッド・メルドー

カバーとはちがいますが、ジャズピアニストはよくバッハを演奏します。クラシックのように譜面に忠実に演奏するものとアドリブを取り入れジャズのリズムやアレンジで演奏するものがあります。
私がジャズピアニストの最高峰と思っているキースジャレットは前者です。クラシックのアルバムも多く、バッハ作品をいくつも出してます。でもキースがアドリブを封じ譜面に忠実であるのならクラシックの一流演奏家を聴けばいい、ということになるのでキースは短いのをちょっとだけ。

今回のオススメはこちらです。米国のピアニスト、ジョンルイス(1920-2001)です。MJQ(モダンジャズカルテット)のピアニストでした。MJQは上品で高貴感のあるクラシック的演奏を得意とするジャズユニットでした。名盤も多いです。ジョンルイスのピアノはシンプルだけど流麗でなく、音のすき間が多く、その分一音一音が深く響き雅です。

この曲はアルバム「J.S.Bach プレリュードとフーガ〜平均律クラビーア曲集より」(1984)からです。たしか日本で企画されたアルバムで長野県の教会での録音だったと思います。
このアルバムでは上記のキース演奏で紹介したプレリュードNo.1の次の2曲目になります。バイオリンやビオラの演奏で厳かに始まりますが3分15秒あたりからジャズがすこしずつ顔を出します。じわじわスイングしだして優雅に盛り上がり、ピークに達したあとに落ち着いたクラシカルに戻って終わります。ドラマチックで感動的な作品です。

友人の結婚祝にこのCDを贈ったことがあります。奥様が妊娠してて胎教によさそうと思ったからです。その友人は後に3人の男の子の父親になりました。

こちらは私がジャズピアニスト現役最高峰と思っているブラッドメルドーの2018年のアルバムです。こちらも平均律クラビーア曲集からの曲とそれにインスパイアされたメルドーのオリジナル曲が交互に聴けるという仕掛けです。
ブラッドメルドーの作品にはジャズスタンダードやレディオヘッドのカバーもあったり自作のクラシックぽい曲もありで凄い才能のピアニストです。このアルバムでのオリジナル曲も、バッハ作曲と言われても違和感なしです。
因みにバッハも優れた即興演奏家だったようですね。


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