見出し画像

私の好きなカバーソング(58) 「You Don't Know What Love Is(あなたは恋を知らない)」その1、ジョン・コルトレーン、マイルス・デイビス、ビリー・ホリディ、マル・ウォルドロン

この曲はジャズレジェンドたちがこぞって取り上げます。名演や定番ばかりで選ぶのに苦労したので2回に分けて紹介します。

曲は1941年頃映画音楽として作られ、その後多くのミュージシャンに取り上げられ、スタンダードになってます。
インストルメンタル作品が多いですが、歌詞は叶えられない恋に落ちたり、失恋して落ちこんだり、眠れない夜を何度も過ごすまでは、あなたは恋のことをわかっていないという意味のようです。

曲紹介を兼ね、まずはジョンコルトレーンです。アルバム「バラード」(1961)は、アドリブを抑えてメロディをほぼなぞった演奏を集めています。曲の美しさ・優しさが凝縮されて際立ち、聴きやすく沁みるコルトレーンです。

コルトレーンよりやや時代は遡り、マイルスデイビスは1954年のオールスターズのアルバム「Walkin’」からです。この時期のマイルスはミュートトランペットで歌ものをいっぱい演奏していて、美しいバラード曲も多くとてもいい時代です。

ビリーホリディは1958年のアルバム「Lady in Satin」からです。
壮絶な人生を閉じる前年の作品です。悲しく痛々しいですね。

マルウォルドロンのアルバム「レフトアローン」(1959)からです。タイトル曲は超有名ですね。ジャケット写真ではビリーホリディがピアノの横に立ってマルを見つめてます。マルは元々ビリーホリディの伴奏ピアニストで、彼女の死を悼んで制作したアルバムです。マルのピアノはときにモールス信号と評されます。流麗でも雄弁でもなくて、朴訥で打楽器的な感じですがいつも魂がこもっているのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?