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私の好きなカバーソング(10) 「Love Is Blindness」 U2、カサンドラ・ウィルソン

「Love Is Blindness」にはU2とミスターチルドレンの同名異曲がある。ミスターチルドレンのは不倫の曲らしいが、U2版は死の悲しさを深く深く表現しているようだ。時代を少し遡ればジャニス・イアンの「Love Is Blind」という名曲も存在するが。

ここではU2のアルバム「Achtung Baby」(1991)収録の同曲を今や大御所の女性ジャズ歌手カサンドラ・ウィルソンがカバーしたものを紹介。アルバム「New Moon Daughter」(1996)の2曲目。
このアルバムは全体がクールでブルーで死や絶望を歌う曲が多いが、聴くほどに逆に癒される。ジャケットもクールだ。

新月の夜の暗闇、地の底から聴こえてくるようなカサンドラ・ウィルソンの唯一無二の声。半端なくうまい。新作をずっと待ってるが、近年発表がなくて残念。
この曲では哀しくも美しいアコースティックギターが重低音ボーカルに寄り添い、あたかも暗闇を照らす一条の光のようないい味を出している。

ちなみにジャック・ホワイトによる同曲のカバーもあり、カサンドラ・ウィルソン版とは趣きが全く異なるが聞きごたえ満点でデカプリオ主演の映画「華麗なるギャツビー」で使われている。
元歌がいいと個性的で素敵なカバーがいくつも生まれる。


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