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【恐怖の世界】レビュー&プレイ雑記

先日日本語版・CS版がリリースされた、伊藤潤二・ラヴクラフトへのラブレターを自称する話題作。クセが強いが面白く、オススメしたいので記事を書いた。

一言でいうと:レトロ和風なローグライク・ホラーTRPG

【どんなゲームか?】

「破滅度」「スタミナ」「理性」の3つのステータスを管理しながら、さまざまな恐怖が襲いかかる町を探索し、5つの謎を解決し、灯台を登りきるのが目的のゲーム。

1周を手軽に遊ぶことができ、ランダム要素により何度も楽しめる。難易度はノーマルでも緊張感がある程度。全体的な難易度は「慣れれば簡単」だと思う。

スタミナ/理性はHPに相当し 回復手段が豊富である一方、破滅度は回復手段に乏しく、どんな行動をとっても基本的に上昇するためゲームに緊張感をもたらしてくれる。

ゲーム全体を覆う、不安感・不快感を煽る怖さがとてもいい。


【シナリオのカスタム性がいい】

モードセレクトでは「身の毛もよだつハサミ女の未解決事件」というモードが一番に提示される。
これは謎の1単位であり、実際のゲームモードでは、主人公・旧き神・難易度・バックストーリー等を選んだ上で「ハサミ女」のようなシナリオを5つこなしていくことになる。(※最低難易度では4つ)

主人公?
初期5名でどんどん増えてゆく。各々ステータスと固有スキルを持つほか、レベルアップごとに取得できるパークが異なり個性がある。

旧き神?
この町を覆う怪異。ゲーム全体に影響を及ぼすバッドステータスで、特定の行動で破滅度上昇、戦闘時の逃走不可能…等がある。

バックストーリー?
「被弾時ランダムな怪我を得る」「追加の敵キャラ登場」「全体の攻撃力が下がる」「スキルチェックに必ず失敗」など特定のルールを付与する。

どの謎が選ばれるかはリロール可能だがランダム。謎自体のシナリオは固定だが、謎の調査の際に発生するイベントはランダム。また謎にはエンディングが複数あり、他の謎の結末が他の謎の展開に影響を及ぼす…といった要素もある。

ゲームプレイの内容によって実績が解除していき、それにより新たな主人公やアイテムや施設やバックストーリーを獲得することになり…次のプレイが楽しくなる、といった具合だ。

ちなみに謎のタイトルは原語では韻を踏んでおりかなりイカす。

【戦闘はコマンドバトルRPG】

怪異とエンカウントすると、戦闘に移行する。黒背景に白文字が出るのがエンカウントの合図だ。
戦闘では[行動時間200]の制限の中でコマンドを組み立てる。各コマンドの行動時間は敏捷性やパークや武器の性能によって軽減される。ターンを実行すると、自分の選んだコマンドが順に実行された後に敵が行動する。アイテムや呪文はターン外で使用することができる。

防御や回避と攻撃コマンドを混ぜ、敵の攻撃をかいくぐりながらダメージを与え、敵体力がトドメ圏内になったら一気に畳みかける…という具合だ。
この戦闘がけっこう楽しい。組み立てたコマンドはワンボタンでセーブ/ロード可能でテンポもいい。

一方で実体を持たない敵には通常の物理攻撃が効かないため、特殊な攻撃をしたり、除霊を行ったりする必要がある。
スタミナ/理性2を理性/スタミナ1に変換する等、活用が難しそうなコマンドもある。

逃走コマンドで確定で逃走が出来るが、ペナルティとして破滅度が5%上昇するため「この敵と戦うと破滅度5%以上の被害が出るか?」の見極めが重要になる。

緊張感ある戦闘を乗りこなそう!




画面の作りなどが難解なゲームなので、わからないことについては攻略サイトを見るといい。
シナリオやランダムイベントのネタバレは見ない方針ぐらいがちょうどいいと思う。

以下既プレイ者向けの雑記






【プレイ日記】

記録を残すのが面白いタイプのゲームなので筆者の新鮮なプレイ感想を載せる。

1周目(懐疑主義/ミズホ)

とりあえず最低難易度の懐疑主義者で1プレイ。
旧き神は自宅で休むと破滅度上がるやつ。
ハサミ女で戦闘の難しさを痛感したため、はじめから仲間がいるミズホを選ぶことで戦闘が楽になると考えた。…のだが、このゲームの戦闘は「仲間がいると行動回数が増える」とかではないのであまり役に立たなかった。

「簡単そう」とタイトルだけで判断した庭師が高難易度だった上に、破滅度の上昇を恐れて回復行動を渋った結果、ボスになすすべもなく殺される。

回復していた or 回復するつもりがあったとしても、森の9マス調査からのボスの流れは消耗が激しすぎた。絶対1本目にやるシナリオじゃない。

遺影


2周目(懐疑主義/アイコ)

旧き神は呪文詠唱で破滅度上がるやつ。
1周目の敗北で、「戦闘のコツはスピード」と学んだため、戦闘行動が早いアイコを選択。こいつが読み通り強い!「回避+命中上昇+攻撃」を1ターンでこなすことで、消耗を抑えながら敵をなぎ倒してゆく。パークでさらに早くなる。強い。

名前からして簡単そうだった「ウナギ」と「ラーメン」が読み通りどちらもボスのいない簡単なシナリオだったのが幸いし、危なげなく踏破した。
懐疑主義者は謎が4つでいいことにしばらく気付けずバグを疑っていた。灯台が大して難しくないのがこのゲームのいいところ。

木の枝はセーブロードしたら武器が無くなってたので慌ててその場で用意した


3周目(懐疑主義/ミズホ)

1周目のリベンジ。
旧き神はランダム指定で呪文破滅度になった。

仲間が増えれば増えるほど強くなる探索者なので、初手学校で仲間探しをしたが、ここの行動が適当すぎたせいで生徒を1人しか獲得できていないのに破滅度35%という事態に陥ってだいぶやる気をなくした。
バッドエンドも見ておきたかったしな…と討ち死に覚悟で進めたが、最終的には初期仲間+スカウトした仲間+カナ+カリスマのスキルチェックで拾った仲間+呪文で召喚できる仲間…と大所帯で破滅度の進行と戦うゲームになり、かなり楽しかった。

呪文で破滅度が上がるにも関わらず、ミズホでこんな呪文手に入れたら読むしかないだろ…となったし、来た仲間も「登場した瞬間破滅度+5%」とかでかなりヤバかった。
ミズホの固有パーク「名声」により、仲間の数×4%戦闘行動が早くなるため、命中+仲間(8-10)+命中+仲間(8-10)+キック(4)という行動が1ターンで取れる。
キックに+1補正つく仲間と、ダメージ+1の仲間がいるので最大24ダメージが出る。ランダムエンカウントの敵はほぼ例外なく1ターンで吹っ飛んでいく。
これがかなり軽快で楽しかった。

これはキックが入る前

今回初めて見た「お通夜」は特殊マップを探索するタイプで、謎解き要素もあり詰んだかと思われたが何とかなった。

仲間の絆最強!


4周目(狂信者/アイコ)

操作ミスによりすべてがランダムで開始した。

初の普通難易度でバックストーリーは病識。神はいつもの。探索者はアイコ。

いかに逃げの判断を取れるか、ボス戦のない選択肢を選ぶかが重要であるため、戦闘特化なアイコは強みが生かせないと思ったが結局回避行動取りながら殴れるし、ランニングシューズのパークで「逃げる」のペナルティを軽減できるので強い。アイコ最強!

シナリオ吟味のためウナギリロールをするがその他が初見のシナリオ2本+トラウマの庭師という組み合わせ。自宅に引きこもる謎は幽霊ボスだったり、9マス探索でカギを探せ!(残り2マスまで外した)と言われたり、かなりの難航を見せた。

当たらねえ〜
9マス探索は辛い

ラストに庭師を持ってきたが、以降病院を利用できないのに絶対にボコボコ殴られるのでかなりリスキーだったが幸いにも怪我は受けなかった。
(というか森の損害次第で絶対詰む…)

普通に道中で「酷い出血」を引いたりしたし、破滅度攻撃の敵も平気で怪我を押し付けてくるし、突破は破滅度:96%だった。初めての難易度:普通を「病識」で下調べなしで行くのは無謀だろ…と思っていたのに意外といける。おかしな仮面が無かったら突破はなかったな…という感覚は非常にローグライクっぽい。このバランスが面白い。

でも現状高難易度はやりたくない。

そのほかミミで遊んだりヤクザでエンドレスモードをやったりした。

生徒1人しかスカウト出来ないアイドルはなんだったんだ…

負けるにしても勝つにしても、エンディング埋めや実績解除が出来るので無意味ということはないのだが、「お通夜」のラストで必ず(※2回中2回)エラー落ちするようになって苦しい。システムセーブで実績の開放状況を記録してくれればいいのに…。



きょうはここまで


開始時にシード値を入力できるのだが、攻略サイトにおいて特殊なシード値が1つだけ紹介されており「チートモードとかあるのか…?」と調べたところ


マジマさん!!!

唯一の隠し要素がこれなの、どんなゲームなんだよ。


そんな感じ

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