哺乳瓶の中身はきっと

「何も変わりはしない。君が変わらない限りはね。」
秋雨の空に思いが弾けて混ざるとき、彗星色の流れ星が空へと帰っていく。
揺れる鼓動と空になった哺乳瓶が、あなたの視線を捉えて閉じる。

かつて夢を見ていたあの頃には門番がただ一人立っている。
潰えぬ幻想の果てに辿り着いた場所は持っていた水晶石の世界と一緒。

まわるまわるメリーゴーランド。
回転する木馬にまたがり同じ箇所をいったりきたり。
焦燥の輪舞がまたあなたの周りで浮遊する。

煙になって、消えていきたいあの子の思いは通せんぼ。
けれど見つけた世界の果てで、僕の重りは風船の。
築いて、傷つけ、気づいた私の斜陽の落差に、ワン、
と叫んで夕日が落ちた

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