【邪念走】第19回 猫背で自分の顔色を窺う。
ランナー膝は正確にいうと「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」といい、長時間の膝の曲げ伸ばしによって腸脛靭帯が太腿の骨とこすれあって炎症を起こすものである。そんな状態で「いてえな。なんかいてえな」と我慢しながら走り続けていると、今度は足の裏が痛くなる。
これは「足底筋膜炎」というもので、足底筋膜というカカトの骨から足の指の付け根にかけて張っている厚い膜状の組織が炎症を起こしてしまうものである。つまり、膝の痛みをかばって走っていると徐々にランニングフォームが崩れてきて、衝撃