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「花の慶次」を知ってますか?

「北斗の拳」の作者、原哲夫先生が書いた作品なので、画力が半端ないんですが…


これ、原作は、隆慶一郎の「一夢庵風流記」という小説で、主人公が「前田慶次」

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この人、実在の人物です。加賀100万石の前田利家の甥っ子にあたる人物なんですが、この人の生きざまを描いた本なんです。


簡単に紹介すると、この前田慶次。正式には「前田慶次郎利益」

この人、「傾奇者」なんです。

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ん?

何?傾奇者って。


かぶき者とは「異風を好み、派手な身なりをして常識を逸脱した行動に走る者たちのこと」という意味の言葉となります。

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戦国時代末期から江戸時代初期にかけての社会風潮で、江戸や京都の都市部で流行したと言われています。

まあ、暴走族とかヤンキーみたいな存在ですが、中途半端なただの目立ちたがり屋もいれば、生き方に信念を持った人もいます。


要するに、慶次のような真の「傾奇者」とは、世間の常識や周りの目に流されずに、「義」を重んじて、仲間を大事にして、自分の信じる道を貫き通す人のことです。


やはり人は、自分の信じた生き方をしている人って、「カッコいい」って思うんですよね。

他人の目を気にしすぎて、人と自分を比較して、他人軸で生きている人は、カッコよくない。


単純に僕は、「カッコいい」生き方をしたいか、「カッコ悪い」生き方をしたいか、それだけなんですよね。


で、前田慶次の生き方は、めちゃくちゃカッコいいんです。

例えば、ある日慶次は豊臣秀吉に呼び出されるんですね。


たとえ相手が天下人の関白秀吉であっても、自分は「傾奇者」ですから、ペコペコするわけにはいきません。

でも、下手に秀吉の機嫌を損ねたら、打ち首どころか、加賀藩が取り潰されることにもなりかねません。

諸大名たちはハラハラしてたんです。

で、慶次はどうしたかというと、「前田慶次、ただいま参上仕りましたー」と声高らかに登場して、服装は、白い袴に赤い小袖、虎とウサギの毛皮で作った裃を身に着けて登場しました。

さらに斜めにマゲを結っていたんですね。

これ、どういうことかというと、ズンズンと進み出て座ると顔をそっぽに向けて平伏したんです。

すると斜めに結っていたマゲが真っ直ぐにピンと立ちました。

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これ、分かります?

一応、平伏している風を装ってるけど、心ではそっぽを向いてますよ!ということを口にしないけど態度で見せつけたんです。

たとえ関白と言えど、一人の人間が一人の人間を上から呼びつけるなんぞ失礼やろ!と平等論を態度で示したんですね。


結果、秀吉は慶次のその豪胆な態度に感心して、いつでもどこでも「かぶきとおせ!」と傾奇御免状を与えたといいます。


ま、一個人が総理大臣でも大統領でも天皇陛下でも恐れませんよ。正しいと思ったら貫き通すよ…という人なんです。


カッコいい…


「莫逆の友」という言葉も、この漫画で覚えました。

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信頼する友のためには、自分の命以上に大切にする。

これも「カッコいい…」

ここまでの人物はまさに伝説級ですが、でも信念を貫き、他人に流されず、仲間を大事にして生きることが、「カッコいい」というのがよく分かりました。


カッコよく生きたいですね。

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