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YOSAKOIソーランの軌跡〜想いを繋ぐ〜 宮本毅さん

 昭和43年3月13日生まれ、うお座A型の宮本毅です。よろしくお願いします。


YOSAKOIソーラン祭りに携わるきっかけ、活動内容

ー宮本さんがYOSAKOIソーラン祭りに関わり始めたきっかけを教えていただけますか。

 はい。長谷川岳¹⁾という者がこの実行委員会²⁾を立ち上げて、その実行委員の中に自分の友達がいたんですよね。それで当初10のチームがあったんだけれども。インターナショナルチーム³⁾っていうのがその中の1つにあって、その北大⁴⁾の留学生チームを担当していた友達が「曲がない。」というふうに、ちょっとポロっと言ったんだよね。「まあ俺作っちゃるか。」って言って歌い始めたのがきっかけで、この世界へ入っていっちゃいました。

1) 長谷川岳:YOSAKOIソーラン祭り創設者。現在は参議院議員。
2) 実行委員会:YOSAKOIソーラン祭り学生実行委員会のこと。
3) インターナショナルチーム:留学生のチーム
4) 北大:北海道大学の名称。

ーもともとそういった曲を作る活動をされていたんですか?

 そうそう。もともとバンドをやってたんだよね。

ー僕も気になってたんですけど、YOSAKOIの曲ってどういう風にして作るんですか?

 それはね、プライベートの曲でもどの曲もそうなんだけど、楽譜は読めないのでイメージで作って、メロディーが思い浮かんだらそれを楽器を弾ける編曲者に歌って伝えて、「あーでもない。こーでもない。」「その音じゃない。」なんて言いながら作ってくんだけど。まあYOSAKOIソーランに関して1番大事なのはコンセプトにあった雰囲気作りだと思っているので、総踊り⁵⁾だとかチームの曲だとかのコンセプトをイメージしてメロディーを作り出して、詞をつけていってっていう風に作っているかな。

5)総踊り:チームなどの違い関係なく、ステージにいる全員が一つの踊りを踊ること。

ー宮本さんは曲も制作なさっていますし、僕さっき動画で見たんですけど、歌っていられますよね。すごいなって思いました。ここ30年の中で思い出深い曲とかありますか?

 それぞれに思い入れはあるけど、やっぱり『よっちょれ』⁶⁾は1番最初に作って、ずっと使っていただいているから光栄な作品だし、自分自身も曲を作っていてこれを越えられないものでもあるね。とても単純でストレートな曲で、それだけに越えられないものがありますね。今回30周年の『バンザイ』⁷⁾っていう曲を作ったけれども、あれも構成は同じなんだよね。前奏があって、ソーラン節あって、YOSAKOI節あって、サビがあるっていう。まったく『よっちょれ』と構成は一緒であえてそういう風に作ったんだよね。要は『よっちょれ』の進化版みたいな。それでやっぱり『よっちょれ』は越えられないもんね(笑)。

 あの時はモデルの曲がなかったから、完全にゼロからスタートした曲でなんの雑念もなかったし、すごく純粋に作ったんだよね(笑)だから越えられない、今は雑念とか汚れた知識がね(笑)。

6)よっちょれ:YOSAKOIソーラン祭りの総踊り曲。「よっちょれ」とは、土佐の方言で「寄って、どいて、道を開けて」という意味。
7)バンザイ:『バンザイ!!NARUKO CARNIVAL』

チームの活動について

ー「さあさみんなでどっこいしょ」というチームありますよね。そのチームとの関りを教えていただきたいです。

 成り立ちから話せば、インターナショナルチームっていうのが立ち上がって、20~30名が本番迎えて、自分が地方車⁸⁾で歌って、『よっちょれ』の前身の『どっこいしょ』っていうもうちょっとスローな曲があるんだけど、それを生バンドで始めて練り歩きましたと。でもちょっと「なんだこれは。」って感じで見ているお客さんとかもいたから「はい来―い!」ってやっていたんだよね。やっぱりお祭りだから「それが楽しいなー。」ってことで、飛び入り参加OKのチーム作って。

 3回目かな?「みんな入って来―い!」っていう意味で「さあさみんなでどっこいしょ」っていうチーム名に変えて。留学生にとらわれずに。今完全に留学生1人もいないけどね(笑)要はその場でかき集めて一緒に遊ぼうっていうチームにしちゃったんだよ。それが未だにずーっと続いているっていう。だから人数も無制限になっているし、練習もしなくていいよ、格好も自由で良いよ、というすべてが自由なチームにしている。でも飛び入り参加はだめだから、いつでも入ってこーいとはできないんだけど、飛び入り参加ができる会場ではする。道庁⁹⁾とか9丁目、10丁目¹⁰⁾とか。(笑)そんな感じでずっと変わらずに自由をコンセプトにやってます。

8)地方車:パレード会場で音を流すトラックという意味。チームによって個性があふれている。
9)道庁:北海道庁の略。
10)9丁目、10丁目:YOSAKOIソーラン祭りの会場となる大通9丁目、10丁目という意味。

ーチームというよりも会場全体というような感じですかね?

 会場全体が動いているような感じだね。『どっこいしょ』が大好きでチームに誇りを持っている人たちも何名かはいるので、チームという名前はつけてはいるけれども、別にチームと思わなくても良いよというような。だから完全にどっこいしょチームの人ではなくても参加できるよみたいな。まあ会場みたいなものだね。名前をどっこいしょ会場にするか。(笑)

ー楽しい会場を作るのもいいですね。

ワオドリ会場¹¹⁾が元々そのようなものだから。

11)ワオドリ会場:大通り会場の一つ。チームに所属していない人でも飛び入り参加をして一緒に踊ることが出来る。

ーワオドリ会場も最近はできなくなっていますけど、またできたら良いですよね。ぜひ皆さんでそのような会場を作っていただけたら。

 大変だね。みんな作り上げるというよりは好き勝手遊ぶような人たちの集まりだから、そういう裏方みたいなことはやらないんだよ。ぱっと集まってぱっと解散みたいな。

ーお祭りの期間はみなさん、その場で集まって来ていると思うのですが、Twitterで、参加を希望した方達とはどのように交流しているのですか?短期間で濃いものになりますよね。

 一応、4月から月2回で練習はしていて、そういうところで交流したり、本祭中に交流したり、北海道外から参加しに来る人が半数いて、練習したいときに来て好きなときに帰る。体験型みたいな。土曜日に交流会を行っているかな。

ーそこではどのようなお話をするのですか?

同じようなチームを地元でも作りたいとか、そういう交流の広がりがある。

ー実際にその交流からチームができることとかあるのですか?

 チームができても上手くいかないことが多いみたい。盛り上げ方が難しいみたい。曲はあるけども。わざわざチームに入らなくても総踊りで踊れるからということもあるのかな。私もあまり関与していないから分からないけどね。

ーチームが上手くいくか、いかないかの違いは何ですかね?

 YOSAKOIソーラン祭りが聖地だとか本場だと言われているところもあって、ここでこそ踊りたいというのもあると思うし、どっこいしょという本物のチームで踊ることが魅力なんじゃないかな。

総踊りについて

ー『さぁさみんなでどっこいしょ』と、総踊りの違いはありますか?結構似ていますよね。

 『さぁさみんなでどっこいしょ』は動く総踊りみたいな感じだよね。生バンドでパレードなんかはその場で曲を作ってしまったり、突然曲を変えたり、童謡を歌ってみたりだとかして、チームのメンバーたちを騙すんだよ。総踊りみたいな、型にはまっていなくて遊びもある感じで、違いはないかな。だから僕らが総踊りを発信しているみたいなこともあるかな。

ー僕、昨年本州のお祭りのどまつりとこいや祭りへ行って、YOSAKOIソーラン祭りと本州のお祭りの違いは総踊りの頻度だと思っています。

本州のお祭りはどうなの?

ー向こうは5曲に1回くらいの頻度で総踊りがあって、北海道のYOSAKOIソーラン祭りと違ってチームの演舞の途中途中にあるんですよね。

 逆にね、こっちみたいに最後に総踊りをやるんじゃなくて、途中途中でやってるんだ。盛り上がってる?

ーお祭りを運営している方も参加していて、かなり盛り上がっていました。

 いいね、本当のお祭りみたいだね。YOSAKOIソーラン祭りでもやりたいけど、時間がね。

ーそうですね。時間が課題となっていて、お客さんも参加してもらえる総踊りをやりたいんですけど、時間的に厳しいですね

 
こっちではワオドリ会場があるのが武器だったよね。ワオドリ会場がなくなってしまったのは、やっぱり悲しい。

 当面コロナの影響は受けるからお客さんを巻き込むことができないね。総踊りをすることはできるけど見せるだけであって、コロナの影響がある中でお客さんや踊り手の垣根を超えた祭りはどうやってできるのかって考えてしまう。

ー私はパレードの運営をしていて、チームさんから総踊りがしたいって声を頂いて、パレード¹²⁾中に桟敷席¹³⁾のお客さんが降りてきて総踊りできないかって提案したんですけど、やっぱりコロナ禍の影響で厳しいよねって話になってしまって。

 コロナの影響はあるかもしれないけど、最近ではだいぶ緩和されてきているから、運営も考え方を変えても良いかもしれない。去年(コロナ禍が明けてから)初めてパレードをやった時に日本各地からお祭りの視察に来てたよね。誰かがスタートを切ってあげないと始まらない。コロナの規制だけじゃなくても他に規制があるならそれを考慮して、他の案をあげたりするのも良いかもしれないよ。突拍子もない考えでも、それが上手くいくこともあるかもしれない。大人では思いつかない、若いならではのアイデアを出して欲しいよ。挑戦は若いうちだからできるんだよ。大人になった時に、あの頃は無理やってたよねって言えるくらいの事やって欲しいな。

 僕もそういう話を聞きたいし。そういう新しいアイデアから未来のYOSAKOIソーラン祭りが出来上がっていくと思うから、先陣切って色々やって欲しいな。

12)パレード:パレード演舞のこと。
13)桟敷席:大通り南北パレード会場の5,6,7丁目に設置される有料席。無料の立見席とは違い、座った状態でパレード演舞を間近に見られる。

型破りな信念、今と昔のYOSAKOIソーラン祭りの違い

ー宮本さんは大人に喧嘩売ったことあるんですか?

 それこそ今もだよ。最初からやってることなんだけど、型破りだって言われる事があるんだよね。僕たちはルールがないから全てが自己責任になって自分でやらなければいけない。

 ルールつくるのは簡単だけど、簡単だからっていうんじゃなくて。みんな統制をとって、揃った踊りを見せたいからわざわざチームにしてるわけでしょ。揃ったものを見せるためにはルールが必要になってくるから。だから、型から外れたいっていう人たち、チームはほぼいない。たまに隊列とかをなくして出てくるチームがあったりしたら、面白いと思うけどね。それでいて、揃って見えるとか。外から聞いた話なんだけど、うちらのチームはグシャグシャなんだけど、なぜかまとまって見えるって言われたりするんだよ。なんか、そういうチームがあっても良いと思う。あえてバラバラというか。それこそ、YOSAKOIソーランはこうだ!という固定概念を全部取り払ってやれば良いのになーって思って、俺は見てるけどね。

ー北海道大学「縁」¹⁴⁾は、振りが揃っている時もあれば、個人が自由に動く時もあって、とてもかっこいいなと思います。

 あのメリハリいいよね。でも必ず隠して赤ふん¹⁵⁾になるでしょ。隠すのがダサいなと思ってるんだよね(笑) なぜ堂々と脱がないんだろうと思って。何年か前の代表に言ったことあるんだけど「俺だったら、あえて堂々と脱いで前に出て行くけどね。」って。そっちの方がかっこいいじゃん!なんでこそこそ脱ぐのって思う。わぁ!ってなるさ、インパクトはあるけど、それこそ、挑戦がないじゃん。いつも同じ隠れてわぁ!って。

14)北海道大学 ”縁”:北海道大学のYOSAKOIソーランチーム。
15)赤ふん:北海道大学 ”縁” の演舞では、曲のクライマックスで衣装が赤ふんどしになるという特徴がある。

ー周りが変わっても気持ちは変わらないのですか。

 そうだね。うちがYOSAKOIソーラン大賞だと思ってやってるから、毎年うちもかっこいいなって。だから変えたいと思うこともないし、他にまたこのようなチームが出てきたら嫌だなと思い始めて、違うものにするようになるかもしれないけど、今のところ他のチームはないから、このまま同じ曲を使い続けてる。コンセプトだとかも変わらないのがかっこいいと思ってるし、全てが唯一無二で誇らしく思ってる。

ーかっこいいですね。

そうなんです(笑)

ーチームの最年少が3歳、最年長が71歳とのことですが、そのような年代の方々が関わる事はなかなかないだろうと思って。そのような交流がチームの中ではあるのですか。

 練習の時にハイハイして歩いてる子がいたり、ばあちゃんがそれを眺めていたりだとかね美しい光景は見られるよ。みんなで子供を育てているみたいなチームは結構あったけどね。ファミリーチーム石狩流星会¹⁶⁾だったりとか。型にはまりたいチームは、やっぱりそういう幅広い年代のメンバーじゃなくなってくる。

 うちのメンバーは3世代で構成されていて、妊娠中の0歳から死ぬ間際の人までいるんだけどさ。ただチームとして登録する人はそれだけってこと。年齢制限もないし、まったく参加条件がないんですよ。聞こえない人も見えない人も。だから福祉からきてる。参加できない人がいないように、お金なくても入っていいよって言うし。

16)石狩流星会:石狩市を拠点に活動している。石狩市の観光大使としても活動している。

ー今のYOSAKOIソーラン界の大きな問題としてあるのが、お金がかかってしまう所だと思うのですが。

 やっぱり人数の少ないチームさんとかだったら一般参加って言っても、なかなかエントリー自体が難しかったりだとかはあるよ。一人いくらっていう風に変えるんだったっけ。そういう風にしていかないとさ、でっかいチームは余裕でエントリーできるけどっていう事になるから。格差を作らないことがね必要だと思います。ただチームが増えてくると、捌くのが大変。もうYOSAKOIソーラン祭りを火曜日から始めるかって話になってくるかもね(笑)水木じゃ追い付かないって(笑)

ーでもそうなってくると嬉しいですよね。

 うん、そうだね。ありがたいことだよ。昔は400チームいたもんね。またそうなりたい。お客さんももっと多くて賑わっていたしさ。テレビもテレビ欄に全局入ってたし昼から夜まで。なんかそういう風にまたなったら嬉しいな。

ー400チームあった時と、今のYOSAKOIソーラン祭りの違いは何ですかね。

 やっぱりチームさんの熱量もそうかもしれないけど、行政とか町おこしをする人たちの熱も冷めてきてるのかもしれない。そういう人たちの「うちのマンション盛り上げて」とか「知り合いさん頑張って」ということが少なくなってきているのかもしれないよね。みんなが一斉に前よりも冷めてきているんじゃないかなという風に思うけど。君たちにかかっている。(笑)

ーどうやったら人々に届くと思いますか。

 地道に動くことだと思うし、動いて喋り続けるのしかないのかな。今SNSとかなんて、当たり前のようにたくさんの情報が溢れているから、ちょっと発信したって埋もれちゃうし見てくれない人も多いだろうし。昔はメールとかホームページみたいなものしかなかったから、珍しく見てくれたりだとかして盛り上がったりしていたけど。今わざわざホームページ見たいっていう人はYOSAKOIソーランをやってる人しか見ないじゃない。でも、YOSAKOIソーランやってる人っていうのは、YOSAKOIソーランへの熱意があるからさ、よさこい命になっちゃうでしょ。そこからどうやって飛び火させるかって言ったら、その発信が難しかったりする。今は本当にSNSももちろん大事だけど、直で話すだとか姿見せてなんかそういうアナログ的なことじゃないと逆に広まらないかもしれない。

ーそうですね。強制的に目に映る状態でないと、届かないですね。

 チカホ¹⁷⁾とかで踊ってみたりして、それを見た人とかはさ、元気が出たという風になるわけでしょ。初めて見る人もなんじゃこりゃってなる訳だし。だからやっぱり人前に出て踊ればうけると思うんだ。だからどんどん人前に出る機会を作って、動きと汗を見せていければ良いんじゃないかな。こじんまりとでもいいから。「これがよさこいだ!」みたいな。どのチームでも良いから踊って、生のものを見せていく機会を作ることが大事かも。学校に仕掛けていくとかね。小学校、中学校とかに仕掛けていって、YOSAKOIソーランって良いなって思わせるとか。

17)チカホ:地下歩行空間のこと。札幌駅周辺地下に広がっている。

ー学校の運動会でよさこいを踊ってますし、実委に入ってから『よっちょれ』を聞いた時に、すごく聞き覚えがあると思ったんですよね。似たような楽曲だと思うんですけど、いま別に世の中でよさこいを踊っていることが当たり前となってしまっていて、そこから先に繋がらないなという感じはします。

 本物が見せるというか。先生ではなくて、YOSAKOIソーランをやってる人達がすごい熱量で見せると、本当にYOSAKOIソーランってすごいなっていうか。きっと運動会じゃなくて自分も踊りたいなってなるんじゃなかな。総踊りをやりながら自分のチームの踊りも見せたりして、これは良いわと思ってもらえれば。

 長谷川岳が一番すごいなと思ったのは、YOSAKOIソーラン祭りを作って、色々な人がよさこいを踊り始めるようになったでしょ。そういう日本になったけど、ママさんバレーとかやらなかったらさ、もう主婦たちが汗をかく機会なかったと思うんだよね。それを気軽に汗かけるようになって、ステージにも立てて、アイドルになりたいと憧れていた人達がこんなに簡単に大舞台に立ててさ。そういう経験ってYOSAKOIソーランだからできて、だから主婦やおじさん達の運動量が昔よりかなり多くなったと思うんだ。みんな社会人になってから一気にスポーツをやらなくなるでしょう。なんかのサークルにでも入らないとさ。でもそういう人はほとんどいなくて。しかもYOSAKOIソーランは大人数でやるものだから人数が結構いる。だからYOSAKOIソーランがなかった頃とあった頃を比べてみたら、誰もその研究はしていないけど、すごい運動量が上がっていると思う。

 だからやっぱり世の中に、YOSAKOIソーランってすごく有意義なものだから、あった方が良いし、広めたほうが良い。本物を見せて魅力感じてもらって、大人になってもこれやろうみたいな。一緒に作りたくなったとかそういう人達を増やしていく機会を作ってあげたらいいと思う。だから学生たちが企画してあげて、自分たちが踊ってみたいな、演舞の所でも良いけどさ。こういう元気なお兄さんになりたいとか、もうちょっと馬鹿になりたいだとか、こんなふうに思いっきり表現して良いんだみたいなさ。そういうふうに見せていったら良いと思う。

ー学校で人とすれ違う度に思うんですけど、よさこいをやっている人とやってない人とで全然目の輝きが違いますよね(笑)

うーん、そうか。

ーそうなんですよ。みんな虚な目してるなって(笑)よさこいをやっている人は皆とても元気で、ノリも良くて。

 そうだね。チームに入ると急に元気になるんだわ。舞台から降りても同じなんだろうね。すごく良いことじゃない。お祭りが自分の気持ちを盛り上げてくれるだなんて。ステージから降りても盛り上がっているんだから、ずっと盛り上がりっぱなしでしょう。でもそれがさ、チームを離れて社会人になると学生チームなんか特に、一気に暗くなっちゃったりするからさ。そうならないように気を付けないとね。お祭りにずっと携わっていなくても別に構わないんだけど、お祭りのノリっていうのはずっと継続していきたいね。

ー宮本さん自身のYOSAKOIソーラン遍歴をお聞きしたいです。

 遍歴?どんな事をやってきたのかって事?もう忘れてるけど(笑)。おかみさんソーランって知ってる?これは長谷川が企画したんだけど。岐阜県の「日本の元気は女性から」というコンセプトで、女性は肝っ玉母さんみたいなのがいて女性が元気じゃないとっていう。元々女性って男より強いから、女性にリードしてもらおうっていうのがコンセプトでね、商店街のお母さん方に元気を発信してもらおうという事で、岐阜県のバサラ瑞浪¹⁸⁾っていう人達にモデルになってもらって、始まって。曲を作ってその十周年で札幌ドームのこけら落としをやった時に、『POWRE!』¹⁹⁾っていう総踊りの曲を作ってみたり、色々な総踊りを各地で作ってみたりだとか。

18)バサラ瑞浪:岐阜県瑞浪市を拠点に活動しているチーム。おかみさんソーランを踊っている。
19)『POWER!』YOSAKOIソーラン祭り10周年記念で作成された総踊り曲のこと。

ー覚えきれないほど多くの場所で、総踊りを手がけていらっしゃるんですね。

曲しか作ってない。大した事はやってないんだ(笑)

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取材:YOSAKOIソーラン祭り学生実行委員会
北海道大学1年 湯川 透
北海学園大学1年 椎名 瑠々
北海道大学2年 高田 冴花

2023年2月21日

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