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データの可視化って、なんやねん

と、今の会社に入社して、しばらく思っていました。

私は今、

  • データを預かり、

  • データ統合・分析し、

  • マーケティング施策や

  • 新規事業開発を支援する

といった仕事をしています。
いわゆる、ビジネス開発(以下、Bizdev)です。

世の中は今、まさに「データ利活用したい」ブームです。

例えば、Slerなら、
自社で預かっている製品を、契約している各お客様内におけるログイン率を特定して、自社売り上げを伸ばす施策を見出したい

例えば、スーパーなら、
ロイヤルカスタマー予備軍を特定して、ロイヤル化させるための因子の洗い出しと、それに伴う施策を実行したい

物流会社なら、
お客様の不動在庫を可視化およびその減少を支援するシステムを構築し、SDGsと銘打った営業を仕掛け、新規営業および倉庫の継続利用の契約を獲得したい
などなど

入社して間もなく、新規の打ち合わせに同席してみると、
「データの可視化しましょう」
「まずは、可視化からですね」
「活用の前に、データの可視化というアプローチをします」
と、うちのBizdevは言うわけです、お客様に対して。

可視化可視化可視化、、、可視化ってなんやねん!

可視化の、ゲシュタルト崩壊しそうでした。

可視化とはつまりこんな感じです。
(サンプルのデータを、Tableauを用いて私自身でグラフ化したもの)

スーパーの売り上げを年別にグラフ化するとこんな感じ
商品カテゴリーごとに、売り上げを降順に並べるとこんな感じ

要するに、グラフ化するってことです。なーんだ、そんなことか。

でも、このグラフ見ても「で、だから何?」って感じですよね。

そうなんです、だから何?っていう可視化は意味ないんです。

良い可視化は、議論を加速する

こんなプロジェクトがありました。

プロジェクト名:IoTデバイスのデータ分析
分析対象:IoTデバイスのログ、ユーザーデータ など
対象デバイス数:約20種類
なぜ自社で分析しないのか?:各IoTデバイスのデータの保存方法やデータの種類がバラバラで、統合的に分析できるような環境になかった。「いい商品を作れば売れる」という精神のため、データ分析なんてしてこなかった

そこでうちのデータサイエンティスト/アナリストが、
各IoTデバイスのデータ統合
データの可視化=探索的なダッシュボードの構築
を行いました。

するとびっくり。お客様が、机から身を乗り出す勢いで

「あれも見たい」
「これはどうなってる?」
「こういう軸でも分析できないかな」

待て待て、お座り。ちょっと落ち着いてくれるかな・・・ってくらい盛り上がり始めました。

意味のある可視化
 ||
「これは、示唆に富むぞ」と直感的に感じるもの
を目の当たりにすると、人は垂涎するようです。よだれ、だらだら。

私は、わからない言葉や体験してないものを知っているフリして売る、という能力がないです。

なので、Tableauを用いてサンプルデータの可視化やダッシュボード作成にトライしています。

が、自分自身でダッシュボードを作ってみるという経験よりも、今回は、プロジェクトを通した上記のような成功体験が”可視化”という言葉の解像度を高めてくれました。

目的や初期仮説、何が本質的な課題なのか、
といった要件整理やすり合わせをお客様と行うことが大前提ですが、
上記のような成功体験を通して、お客様へのヒアリングで何を聞くべきかといった解像度もより高まった次第です。

データサイエンティスト/アナリストに気持ちよく分析・可視化してもらわないとね。

っていう話でした。

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