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まるでラブコメ第一話のような

山田との因縁を乗り越え思い出にできた矢先。
先日お誕生日だったわたしの元に山田からお誕生日おめでとうLINEが来たんですよ。

全くお前ってやつは!!

ほんとそういうとこやぞ!


とはいえ心は1ミリも動かなかった。
本当に、ようやくここまで来られた。
それもこれも年明けお付き合いを始めた森山の存在が大きいです。(藤森の件には触れないで下さいw)


森山と繋がった時期はもう忘れた。
得意のアプリで。
どちらから連絡したかとかも覚えていない。
多分ねぇ、山田のことでわりとちょっと様子おかしかった頃なんだよね、藤森は優しいけど、でもなんだか、優しいけど、うーん、みたいな。

GW頭の、某繁華街で待ち合わせ。
飲みに行きましょって事で、わたしの行きつけの美味しい焼き鳥屋さんへ。


現れた森山、39才。
ロン毛を高い位置でくるくるっと束ねてて。
服装も無駄がなく、シンプルに好きな服着てるって感じ。(後で聞いたら某世界的アパレルメーカーで13年勤めた元社員でした)
悪くないなぁ。でも目が合わない。(後で聞いたら想像してたよりスペック高いのが来てなおかつどストライクで頭の中フリーズしてたと。んなわけないだろw)

カウンターで乾杯。
わたし、おしゃべりしながらグイグイ呑む。
彼、無表情で呑む。

※先にネタバレしておきます。
彼はお酒が弱いです。

彼、全くしゃべらない。
わたしの話は相槌を打ちながら聞いてくれている。
しかしレスポンスは的を得ない珍回答だらけ。
この人バカなのかなぁ。
わたし、面白くない。ますます呑む。
彼、わたしに合わせて呑む。

※もう一度言います。
彼はお酒が弱いです。

飲み屋のお兄さんがふとこんなことを言い出す。

「珍しいシャンパンあるんですよ」

シャンパンかぁ。あんま得意じゃないんだよなぁ、と思った瞬間、森山が。

「ください!!!それ!!!」

?!

おいおい待たんか貴様。

何故か焼き鳥屋で8千円のシャンパンを抜く。
せっかくなのでと店員さんと並びのカウンターの知らないオッサンに振る舞う。乾杯。
わたし、ちょっと呑んでみる。
呑みやすいけどやっぱ苦手だ。と思っていたら森山が一言。

「まっっっず!呑めない!ひつじさんあげる!」

?!?!

更に森山の攻撃は続く。

「お兄さん!!次のシャンパンください!!」

?!?!?!

だめだこいつ完全に酔ってやがる!!
てかなにしに来たんだよ!

わたし、ここでついに初対面にも関わらず彼の財布を取り上げ中身を確認するという蛮行に躍り出る。

「ちょっとあんたこんだけしか持ってないの?!wシャンパン入れてる場合じゃないでしょ!!お兄さんシャンパンなしなし!!もうこいつに呑ませないで!!w」

とはいえもう、後の祭り。
倒れないだけ寝ないだけ、ゲボ吐かないだけマシな状態。
こいつの財布でお会計してやった。

てかなんなのよ。
こいつとはどう転んでも甘い展開ないわ。

てか山田もあんなだし。
藤森もあんなだし。
目の前のこいつはこんなだし。
わたしの男運どうなってんのよ。
そんなにわたしが悪いのか?!おおん?w

追い出されるように退店し、日付が変わる頃。
外は土砂降り。傘はなし。
終電は終わってました。


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