「おやすみプンプン」を読んで。

「どくしょかんそーぶん」みたいな書き出しになりましたけど、べつにそんな高尚なもんじゃないです。あ、ネタバレ注意です。
ただ読んで思ったことを書いていくだけなので、おもしろい文章とかにはならないと思います。
考察とかそんなこともしません。なんかかっこ悪いじゃないですか。アニメとか漫画とか真面目に考察・推察しちゃうのって。もっと気軽に肩の力を抜いて楽しめばいいと思うんですけどね。

さて、閑話休題。感想です。

物語は、主人公・プン山プンプンのことを独白みたいな感じで書かれているのですけれども。
なんかもう、自分に重なりすぎてツラい。
やっぱり自分はクズなんだなぁ、と再認識させられました。
こんなとき、こんな行動を自分はするだろうな、というのがまったくもってプンプンのそれと同じで。
また、そんなプンプンを非難する周囲の人間の言葉が、自分に投げかけられているようで心に刺さる刺さる。
読んでいるときに、「そんなこと言われたって、(性格とか)治らないんだよ」ってちょっと涙ぐんだりもしました。

僕は結構な頻度で「(考え方とか性格が)女性っぽい」と言われるのですが、プンプンを見ている限り、やっぱり自分は男なんだなぁと思ったり、女性の考え方とかがわからないし、気に食わないなぁなんて思ったりしました。
特に、高校生の時の梓ちゃん。
プンプンを個展に誘っておきながら、その帰り道、(まあ強引に迫ったプンプンも悪いんですが・・・)プンプンを「自分勝手」だのなんだの人格否定してくるわけです。その理由も割と理不尽なものばかりで。
「なんだこいつ」って思いました。
彼女みたいな人間が周りにいるんですよねぇ。だから若干心覚えがあって。
女性特有の思考回路なのかなとも思いました。
そんな感じのことを、先日の男友達との飲みの席で語ったら、
「女は自分のことしか考えていない」「自分が幸せになればそれでいい」「他人のことなんか考えていない」「自分の幸せのためなら他人でも蹴落とす」「人を傷つけることなんて平気」なんて友人は語ってくれました。
女性に疎い僕としては、そうだよねぇなんて思ったり、そんなものかぁなんて考えながら聞いていました。
(個人的ですが、やっぱり「謙遜の美徳」を実践できる女性がいいです。)

でもね。
プンプンは幸せだと思うんだ。
物語の最後の描写でその周りの人たちが描かれていて。
波乱万丈な怒涛の人生を歩んでいたわけだけれども、少なくとも、好いてくれた、愛してくれた人がいたというのは、恵まれていることだと思うんだ。
僕は常々、赤の他人から好かれるというのは、その存在を許可してくれたものだと思っていて。
自分は好意を寄せられた経験がないので、その点においてかなりのコンプレックスを持っているんです。自分は生きてていいのだろうか、なんて思っちゃうんですよね。
そんなうじうじした性格なのでモテない、なんて言っちゃえば終わる話なんですけど。

おやすみプンプンを読めて良かったなぁ、なんて思う反面、これを中学生とか、高校生の時に出会っていたら、自分は何か変わっていたんじゃないか、とも思うんです。それくらい結構衝撃的で。
もっとしっかりしようとか、もっと気楽に生きようとか、そんな風になってたらいいなぁって。
こんなだから、ないものねだりが多くなってしまうのかもしれません。

もっと、人生に影響を与えてくれるような本だったり、漫画だったりに出会いたいものです。

(おわり)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?