「子どもはなんでも見ている」
先日教材研究のために数人のママさんに集っていただき、小さな授業をしました。授業はいたってオーソドックスな画家マティスが描いた切り絵を題材にした色作りと切り絵。
4歳のお子さんも参加してくれました。ママの膝に座りながら、少し控えめな動作で色を混ぜながら次第にリラックスして自由に丸をたくさん描いてました。
マティスの絵を見ながら同じ色を絵の具で作ってみようという混色の作業、子どもには少し難しく、途中でお友達と遊んだり、、、ママに手伝ってもらったり、パレットで混ぜること自体を楽しんでいたり。一見飽きたように見えました。
しかし、実は私の中に飽きたのではなくてスタンスを変えただけだという確信がありました。この確信は経験値からくる感覚なのだと後から気がつきました。
私は子どもが他のことで遊ぶことは気にもせず、大人の皆さんにどんどん補色の説明やパレットの使い方など、専門的な話を進めました。内容や言葉を子ども向けにしないことも多くの言葉や表現に触れてもらうために大切にしていました。
ママさんも黙々と自分の制作に集中する傍で、子ども達はおもちゃで全力で遊んでいました。
後日、こんなお知らせがら届きました。
「子どもが先生(私のことをそう呼んでくれてます)の真似をしてます!」
そう、写真にはしっかりとペンで描いています。当日私が描いていた見本と同じような配置で色見本を作ろうとしてくれたことがわかります。
子どもは聞いていないようで、難しい説明も全部しっかりと吸収していたのです。そして、自分でもやってみようと思って実践したのです。
一番私がやりたいことは"自発的な表現をひきだすこと"です。
とても嬉しい結果をいただき、教育の面白さを改めて感じました。