2022鹿島 開幕前考察①

ほんとに雑な、2022鹿島の開幕前考察メモ


基本陣形について

まず昨季終盤やってたあの4-2-3-1はもうやらないと予想。

理由は荒木への負担(依存)が強過ぎるのと、優磨加入とエヴェ復調を考えると1FWはあまりにもったいないのと、保持時が安定しないのと。色々。


とはいえ監督の来日がリーグ開幕に間に合うか危うい現時点で、守備局面で今から新しいモノを仕込み、開幕からのvsガンバ,vs川崎相手にその完成度で勝つのはさすがに厳しい。

なので「守備は一番やりやすい4-4-2ミドルブロック、およびそこからの(強力な2列目+2FWでの)カウンター」がとりあえず戦略の本線なのは継続かなと。
ヴァイラー新監督に与えられている時間がなさ過ぎて、少なくとも2月はとりあえずリアクションベースの側面を残しつつ戦っていくのはやむを得ないでしょう。


なので新しいモノを開幕までの間に仕込むとしたらボール保持の局面。

昨季終盤は作る/崩す/決めるの3フェーズを全部荒木が絡んでやってたレベルなので、しっかりチームとしてイメージを共有して、再現性の伴った攻撃を構築してく必要がある。

まぁ単純な話、全部選手達のその場の判断任せじゃなく、最低限の考え方というか全体の下書きは設定しておきたい。


というわけで、可変しましょう。

2FWのパワー活用しつつ
荒木とジエゴのスペシャルも輝かせながら
どう安定して後方から繋いでくか。

一番シンプルな可変は、片側CHもしくは片側SBが最後列に加わる3-5-2可変。

こんな感じ。

前編

画像1


最後方の繋ぎの安定と、相手の1st守備ライン突破のために、CH1枚降ろし。
1列完全に降ろしてCBと並列に立つのか、半列だけ降りて相手FWの間に立つのか、前向いてターンするのか、あえて浮かずに立ち位置で相手FW困らす(味方CB助ける)のか。そこはCHの状況判断によって臨機応変に。
※そこは選手任せなんかい!と思うかもだけど、選手に全部任せても選手の判断を迷わせることになるし、全部機械化しても選手の判断を縛ることになるわけで。そこの塩梅が難しいんだよなサッカーは。

中村亮太朗がJ1の舞台でどのくらいの範囲をどのくらいの強度で守れるのかにもよるけど、もしかしたらここの判断の差は選手選考に大きく響いてくるかも。

で、荒木とジエゴという2人に、それぞれIHっぽく、両サイドの軸になってもらう。結局荒木とジエゴのスぺシャルに依存してるように見えるけど、昨季のそれとこれとはまるで違う。
こっちに関しては才能ではなくタスクへの依存なので、荒木の所は土居主将も名古も上手くやれるし、右も樋口やアラーノが外ではなく内に入ってきて軸を担い、大外を右SBが埋める形でも良い。

何も無い所からその場その場で瞬間的になにかを創造するという才能へ依存することと、組織として共有されてる目的のための手段としてその選手の特徴を活用することはまるで違う。


話は逸れたけど、限られた時間のなかで一定のクオリティを出力するためにはやりやすさ,わかりやすさが必要不可欠。そのうえでサイドのここに軸ができるとシンプルにボールサイドでの菱形がめちゃくちゃ作りやすくなる。
これがこの3-5-2可変の1番強いポイント。画期的ななにかではないけども、今までその場その場で各々が「こうした方が良いんじゃね」でやってたことを、もっとシンプルにやりやすくやろうというただそれだけの話。

で2FWになったおかげで、FWがサイドに流れやすくなるのも菱形構成でいえば大きい。エヴェが2021の中盤以降波に乗れなったのも、後ろは荒木とジエゴがやるから「FWは流れ過ぎるな動き過ぎるな」という方針になりエヴェが上手く自分のペースを作れなかったのがデカイと思ってる(逆に上田としてはそっちの方が露骨にハマった)。
でもこうなれば片側FWは割と自由に動いても、もう片側のFWがゴール前の一番怖い所で常に1人待機できるようになるし、今の鹿島のFW陣は相手CBとのサシなら上等なくらいのパワーがあるので、よりエヴェも自分らしくやれると思う。
思えばエヴェが1年目大爆発してた頃は、「ゴリゴリのパワー系かと思いきや落としとか逆サイドへの展開とかそういうの好きなんかい!」って感じの印象だった。で割と好き勝手やって、でもちゃんと最後には一番良い所でボール待ってゴールを沈めてた。自由に動いた方が多分リズムに乗っていくんだと思う。去年スペシャル荒木トップ下の1FW制になってから、ゴール前に張り付けにされて相当窮屈そうだったもん。
逆にいうと上田はもしかしたらこの2FW制に難しさを感じるかも。これまでは自分がゴールに一番近い所で構えて点を獲るという仕事だけに集中できてたけど、今度はサイドの崩しに参加しつつ、相方との兼ね合いも気にしなきゃいけない。点取り屋だけでなくFWとしての真価が試されることになるかも。


後編

画像2


後編はオマケ。
荒木が内に絞ったことで大外レーンが空いて、そこを左SBが使うのは安西や小田が強みとして持ってる上下動の馬力と噛み合って良いぞと。おまけに逆サイドでリスク管理として常本が最後方に入るのも常本の強みであるカバー力が出て面白い。広瀬の時は最後方にCHが入り広瀬は右の大外で作って右SHが内へ。それに関しては樋口も土居もアラーノも対応できる。みたいな。

被カウンター安定しないだろという人が居るかもしれないけど、確かに押し込んだ時に4-6(3-1-6)みたいな構図にはなるものの、逆に言えばこの陣形後ろに必ず4枚いる。昨季みたいに両CHがフラフラ~っとアタッキングサードまで出張して、SBも上がってって結局被カウンター時2CBしか残ってないみたいな事にはならない。

下書きを設定してないと、ピッチ上の11人が各々が思う各々の最善で動き続けるとそういうことになるけど、組織としてどういう目的でこれをやっていて、これにはそういうストロングポイントとウィークポイントがあって…というのが整理できてれば、そのうえでじゃあどうやったら強みを存分に発揮できるかな?どうやったら穴を上手く誤魔化せるかな?っていう経験を積み上げていける。
そういうサイクルをやりたいね、今季は。

本当は左SH(荒木やカイキや松村)がWGっぽくなり、広瀬が1列上がってCHみたいに振る舞う4-3-3可変とかも面白いなとか、荒木要る以上は荒木のスペシャルをフル活用しようよ!な荒木が実質フリーマンになるダイヤモンド型とかも考えてたけど、眠くなったのでおわり。

以上。楽しみ。