見出し画像

一流アスリートの条件

みなさんお元気ですか。
スプリントコーチ の「秋本真吾」です。
子供たちからトップアスリートまで人の足を速くするという仕事をしています。

先日、福岡ソフトバンクホークスの内川聖一選手が退団を発表しました。

知人を介して「秋本くんの走り方のトレーニングに興味を持っている」と依頼があったのは今から3年前です。

僕の内川選手のイメージは「打者」のイメージが強く「走る」イメージはありませんでした。必要なのかな?と思いながらもお会いして、僕の走りの講義(プレゼン)を食い入るように何度も相槌を打ちながら真剣に聞いてくれていました。その後の実技でコーチングしたことに対しての飲み込みが異常に早く修正能力の高さと感覚を言語化する能力の高さに驚かされました。

それから自主トレに積極的に「走る」トレーニングを導入しています。彼から気づかされたことも数多くあります。

彼の凄さは、「走り」のトレーニングを野球にスライドさせることです。

例えば、走る際の姿勢体勢をバッティングや守備の構えに応用します。もちろんトライアンドエラーを繰り返し、この時はこうした方が良かったとその都度感覚もなんとなくではなくきちんと言語化してきます。

その言語化する能力はコーチングにも現れています。自主トレの際に他球団の選手が内川選手にバッティングについて問います。その際のアドバイスを聞いて驚きました。彼は「いい見本」と「よくない見本」を実演で表現できることです。「こう」バットを振ると球が飛ばない。「こう」振ると真っ直ぐ飛ぶの「こう」のバットの振り方を再現できるのです。決して感覚ではなく狙ってバットをコントロールする彼の凄さと彼の的確なコーチング能力はすごいです。

今日の本題は一流アスリートの条件です。

みなさんは一流のスポーツ選手を頭に思い浮かべてくださいと質問された時誰を想像しますか?

そして、その理由はなぜですか?

辞書によると「一流」とは
・ある分野で、第一等の地位にあること。
・やり方や流儀がそれ独自であること。

などとあります。

僕の一流だなと思うアスリートの1人が内川選手です。

僕が考える一流の定義は「使命感」があるかどうかだと思っています。
使命感とは(与えられた任務をやりとげようとする責任感)という意味です。

彼は退団のニュースが世に出た時のコメントでこのようなことを言っています。

「どんな状況でも、野球に対して失礼のないようにしないといけない」

これを見た時、野球に対しての使命感、プロ野球選手としての使命感が彼にはあるんだと思いました。

NBAで世界ナンバーワンプレイヤーといっても過言ではない、ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズ選手は記事によると、幼い頃に支援を受けており、4年生時には、引越しを繰り返す母の影響もあって、学校を83日間も休んでいたそうです。学業的にも、出席日数的にも苦難を抱える生徒だったとありました。

そんな彼は2018年に学校を作り、授業料無料はもちろんのこと、全生徒に朝食、昼食、軽食付きで、食事を得るのも難しい経済状態の両親が利用できるフードバンクを設置するなどの支援を続けています。(BASKET COUNTより)そして、ジェームズは地域への恩返し、あらゆる方法で子供たちを支援し、彼らのお手本になるという"約束"を守り続けている。(KEVIN DING/LAKERS.COMより)ともあります。

つまりは「子供たちの支援」をするためにバスケットボールで結果を残すことが彼の使命感なのです。

テニスに世界的プレイヤーセリーナ・ウィリアムス選手は2014年にべンチャーキャピタルを立ち上げ、30社以上ののスタートアップ企業に出資しています。そのうち60%は有色人種の女性が立ち上げた企業で、セリーナ自身がブランドの顔になるのではなく、ブランドを根底から支える基盤になりたいとまで言っています。

彼女にとっての使命感とは大きく「有色人種女性の賃金格差をなくしたい」というものがあるのではないでしょうか。そのために、テニスプレイヤーとして結果を残し、お金を稼ぎ、影響力を獲得する。その結果、財団や自身の事業会社を設立し、マイノリティを応援するベンチャー企業への投資を行っているのです。

ここで大切なのは頑張れる「なにか」がありますか?ということです。

その「なにか」がとても重要だと考えます。

選手の時に僕には明確な使命感はありませんでした。しかし、今コーチになって「使命感」があります。

僕が引退したとき世の中に足を速くすることを仕事にしている人は全くと言っていいほど存在しませんでした。

「スプリントコーチ」になると決めて7年。

少しづつではありますがその存在が認知され始めました。僕は日本のスポーツ界、各球団、各クラブ、各チームに足を速くする、走り方を修正して怪我がなくなる、スプリントコーチ が当たり前のスポーツ界にしたいです。スプリントコーチとしての価値を高めたい。

それが僕の使命だと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?