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【日記】星を楽しむには治安が邪魔


10月22日 快晴
今日すれ違った犬:ティーカッププードル(脳内)



 今しがたオリオン座流星群を観測した。外に出た5分後に猛スピードで光の粒が落下し、夜空に溶けてった。そのまた3分後くらいに一回り小さのが同じく消えてった。1時間に5個見られれば良い方だと聞いていたのでラッキーだった。その後30分くらいぼーっと星空を眺めていたのだが、景色変わらず断念。

 私の住んでいるところは街灯や灯りがそこそこある。大閃光という光量はんぱねぇサイリウムが点在しているイメージだ。だからとにかく星が見づらい。オリオン座は辛うじて形を保っている程度で、小さな星は悉く消える。もっと街灯のない森の奥深くに行けば自然のプラネタリウムが見られるが、正直怖い。夜中の3時に一人外を歩くのも憚られる。危機感ない人間が一番狙われやすいわけで。

 でも星が見たい。いつも思う、この街の灯りという灯りが全て消えたら、きっと最高のロケーションになると。でもそうなったら犯罪件数は格段に増えるだろうしただでさえうるさいバイクが余計に音を鳴らすに違いない。そうなったらこの世の終わりだ。シルバニアから北斗の拳みたいな世紀末になってしまう。

 でも星が見たい。何年か前に友人と沖縄旅行した際に眺めた星空は人生で一番綺麗だった。沖縄の人は毎日この空を見ているのかと思うと本気で移住しようか物件を探したことがあったくらいに影響を受けた。想像して欲しい。「星空 綺麗」で画像検索して出てきた夜空がそのまま視界一面に広がって、しかも止まらない流れ星を拝むことが出来る。お願いしたい放題だ。七夕くらいの時期に行けば天の川も観測することができ、運が良ければ織姫と彦星が見られるかもしれない。それは冗談だが、そのくらい小さな星まではっきりと映っていた。写真や動画に収めても、記憶の中の情景が一番だった。それくらいに素晴らしかった。

 あー、満天の星が見たい。偽物じゃなくて本物の星がいい。とっとと私の住む街も観光客が爆発的に増えて、街灯なんか必要としなくても大丈夫になって、星が綺麗な街なんて謳い文句が付いてしまえばいいのに。治安が邪魔だ。つき詰めれば人間が邪魔。

 でも、これだけ心を奪ったあの時の夜空が一番悪いと思う。

こんなところ読む暇があるなら今すぐヘルシングを読んで下さい。