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自分が遊んだボードゲームの感想を書く-202102

先月までの分もよろしくおねがいします。

ボードゲームを遊ぶのに必要なのは友達であるのは間違いないんだけど、
遊ぶゲームのインスト(説明)ができる人もいると嬉しいし、
細かいルールを確認できるフォームとかツイッターとかもあると便利でいいよね。

みたいなのを最近になって気づきました。

ということで感想とかを書いていきます。よろしくおねがいします。

これは余談なんですけど、持ってるボードゲームの数がすごいことになってたので、ボドゲーマの機能でまとめてみました
このリストのうち「❤:お気に入り」がついてる物はプレイ経験がある物です。


協力してるようでしてない魔物狩り「トドメ騎士団 / Todome Kishidan」

2~5人/約20~30分/カウントアップ/2000円ぐらい

魔物の群れを退治すべく立ち上がった騎士団。
しかし、手柄として魔物の首を持ち帰られるのは、
トドメを刺した騎士団」だけ。

場のモンスターに対して、手札から1枚ずつ同時に公開して、数字の低いカードを出したプレイヤーから昇順で数字分のダメージを与える
同じ数字の場合は「青→黄→赤」の順番で処理される。

灰色のカードは「一番最初/最後に攻撃する」といった順番を固定するカードや、「全員の攻撃を無効にする」「魔物に敗北しない」といった特殊効果がついている。

そうして殴り合った後、「体力が0を超えるダメージを与えた」時に、魔物の「底力」が発動し、モンスターの山札をめくって出た底力用の数字がプラスされる
この底力を超えるダメージを与えた騎士団が手柄を取る事ができる。

ただし、手札をすべて使い切っても倒せなかった場合、最後に手を出した騎士団が減点を受ける
モンスターが出て手札を配った時、「点呼係」になったプレイヤーが点呼を取る宣言をした時に、手札の数字の合計(=戦力)が手元に提示されるので、負けそうなときにはこれと敵の体力を合わせて動きを考える必要がある

すべてのモンスターとの戦闘が終わった後、最も手柄を上げた騎士団が勝利
っていう感じのゲーム。

意外とトドメ取れないんですよね。
プレイ人数が多いほど1ターン毎のダメージ量が高くなるので、「ちょっと様子見…」と低い数字を出すといつの間にか死にかけになってたりするので考えもの。

動画を探そうとすると違うバンドの動画が出ちゃうのでなしってことで…。


カードに書いてある事がすべて「テストプレイなんてしてないよ / We Didn't Playtest This at All」

創英角POP体最高!

2~10人/1~5分/なにこれ?/1500円ぐらい

突然ですが、じゃんけんしましょう!

じゃんけんぽん!





はい!今チョキを出した皆さん!

負けです

🤔



という感じで何にもしてないのに突然負けにされるゲーム

このゲームは、2枚の手札と、手番毎に山札から引く1枚から、好きなカードを選んで、書かれている内容に沿って、じゃんけんしたり、手を上げたり、ケーキか死か選んだり、指を好きな数立てたりする。

手元に置いておく事で、何かしらのポイントが得られたり、誰かに渡す事で次に手番が来ると死ぬ(厳密には置いてある人の手番が終わった時)効果だったり、デカイ恐竜を置く事で自分の前に何も置けなくなったり、手番の最初に「創英角POP体最高!」と言わないと死ぬ…といろいろな効果のカードがある。
ちなみに裏面が「★」のカードは「強い」とされている。(実際強い)

このゲームの目的はただ1つ。
勝つこと」だけ。
何に対して?それは自分以外のカードを持ってる人たち

ルールが曖昧なのは、タイトル通りテストプレイをしていないから。
そもそも順番決めも「手札を配った後、一番最初に山札を引いた人からスタート」というルールだし、
傍から見てる人が、山から2枚引くことで突然途中参加もできるし、
人が揃ったとか他所の卓が開いたとかで、このゲームがどうでもよくなったら、手札を全部捨ててやめてもいいという、ボードゲームにあるまじきルールとなっていて、ちゃんとテストプレイしろよと突っ込みたくなる。

このゲームの姿勢は「カードに書いてあることがすべて」なので、カード同士のルールが噛み合わなくてもテストプレイしてないからしょうがないで片付いてしまう。

そのくせして「」とか「レガシー」とか「ゾンビとバナナ」とか拡張出すしろくにテストプレイせずに「混ぜて遊んでも楽しいよ!」とか適当言い出す困ったやつ。

でも楽しいんですよ。

なんというか、「許されるクソゲー」って感じで、な~んにもやってないのにじゃんけんでチョキ出しただけで「チョキ出した人全員負け」って言われるともう笑うしかないんですね

こんなバカゲーでもまたやりたくなるのが不思議。


神様のためにタイルを並べて世界を作ろう「8ビットモックアップ / 8bit MockUp」

2~5人/10~15分/タイル配置/3500円ぐらい 持参

分かる人用に説明すると「1人用カルカソンヌ」みたいなゲーム。

全25枚(スタートタイルを含むので実質24枚)の共通タイルを使って、親のプレイヤーが山札(最初に5枚抜いておく)から引いたタイルと同じ番号のタイルを、自分の手元のタイルに絵が合うように配置していく。

赤い数字のタイルを置いた後、神様タイルを持ってる人から順番に、場にあるキューブをいずれか1個、同じ色の地面に配置する。

すべてのタイルを配置した時点で、キューブが置いてある地形の中にある「●」の数だけ得点が入る
地形がふさがっている(=地形の中に半円がない)場合は、「●」の数×2の得点が入る。
これらの得点ルールを合わせて、最も高い得点を稼いだプレイヤーが勝利する。

というゲーム。

手元で世界を広げるゲーム性で、自分の手元に集中すればいいので、初心者にオススメしやすいゲームだと思う。
プレイ人数は「2~5人」となってはいるが、自分が親になれば事実上1人プレイもできる

唯一欠点があるとすれば、親プレイヤーはタイルを裏にしてランダムに引く為、若干不利であることぐらい。
リモートで遊ぶとかでない限り他プレイヤーのタイルは見えちゃうので、中央に一式置く等の調整が必要かな?


だれよりもはやくムーミンたちをならべよう「ナインタイル ムーミン谷のかくれんぼ / NINE TILES」

2~4人/15分程度/タイル並べ/2500円ぐらい 持参

オインクゲームズの「ナインタイル」の派生作品。「サンリオ版」もある。
とはいえ、それぞれに特殊ルールがあるわけではない。

6種類の絵柄が描かれる9枚の共通タイルを手元に並べるゲーム。
表裏で同じ組み合わせのものはなく、それぞれの絵柄は3つずつある。
1枚ずつ出るお題カードと同じ配置に並べて、揃ったと思ったらお題カードを取る
この時、配置が合っていれば、お題カードを得点として受け取る。このお題カードを4枚受け取ったら勝利する。

なお、お題カードを取った時に配置があってなかった場合、お手つきとしてお題カードを裏にして受け取るこれが2枚貯まると負けとなる。

というだけの、マ○オパーティのミニゲームにありそうな感じのゲーム。

かなり軽い。ルール説明もすぐに終わるし、所要時間も思ってるよりかからない。途中で終わりやすいのも好感。
競争相手がいないことに目をつぶれば、一応1人でも遊ぶこともできるが、「タイルの組み合わせ」と「お題カードの答え」を覚えてしまうと無双してしまうため、ソロプレイは程々に。

さて、冒頭でも書いた通り、このナインタイルには派生版がある。

違いを書くとすると、原作より派生版2つの方が全体的に大きく見やすいので、派生版のどちらかを買うのがオススメ。
(オインクゲームズの拘りで、基本的に小箱でリリースされるのが原因)
なお、ムーミン版はキャラに色が塗られておらず、背景色でベタ塗りといった絵柄になっており、しかも色合いが似てる絵柄があるスニフとスナフキン)のが難点。サンリオはキャラの顔だけなのでこっちが見やすいかも。



古代ローマを飛び回り商業を広げよう「コンコルディア / Concordia」

2~5人/100分前後/拡大再生産・デッキビルディング/8000円ぐらい

古代ローマ帝国を舞台に、名家の1つとなって、経済の発展・属州の安定を目指す。

移動に使うコマはで、それぞれ移動できるルートが違う。特定のアクションを行う際に2個ずつ4個増やす事ができる。
特定の資材を支払って、各都市に家コマを建てていき、誰かが家コマを使い切るとゲーム終了となる
都市に家を建てることで、「属州タイルから素材を受け取るアクション」の時に、選択した属州内に自分の家がある場合、都市にかかれている資材を受け取ることができる。
しかし、自分が持てる資材の数には限りがあるので、ある程度使っていかないと溢れることになる。

こういったアクションはカードをプレイすることで行う。初期デッキは7枚あるが、その中で最も重要そうな移動と建設は1枚しか入ってない
しかも1枚ずつというわけではなくまとめて1枚で、建設資材がないと移動もできない
これらのアクションを増やすのがデッキビルディング要素で、カード売り場に並んでいるカードを、資材と交換することで増やすことができる。ボードに書かれている資材と、カードの下に書かれている資材を支払う事で購入できる。

ちなみに、このカードが(底に置かれる終了カードを除く)すべて無くなるとゲーム終了となる。

得点計算は、カードの下に書かれている色ごとに計算されるのだが、カードの数が多いとその分得点が加算される。初期デッキの時点で全種類1枚はあるので、まったく点が入らないことはない。
例えば黄の「サヌルトゥス」と書かれたカードだと、「属州毎に家が1個でも立っていれば1点」という処理で、3点取ったとして、自分のデッキに黄色のカードが3枚持っていれば3点×3枚の9点獲得できる。
そういったルールがあるので、商業網を広げるだけでなく、得点源を広げる点でもカードを買う必要がある。

という感じのゲーム。

「デッキビルディングなんだけど…」と聞いて「おっ!デッキビルディング!」とワクワクしながら参加してみたのだが、実際のところデッキビルディング要素は二の次で、どうやって商業網を広げるか考えるゲームのように感じた。面白かったけどね。

個人的には、移動は初期デッキに2枚ほしかったかなあ、と思った。


パン屋を強くするためなら、何でもやります!「まじかる☆ベーカリー ~わたしが店長っ!~ / Magical Bakery: Watashi ga Tencho」

2~4人/30~60分/店舗経営(拡大再生産)・ダイスロール/3500円ぐらい 持参

後述の「今日から財閥っ!!」でバイト・リーダーのキャラ名が公開されているので、こちらの表記に合わせます。

まじかる☆ベーカリーシリーズ」の第2作

かつてバイトしてたパン屋で、早退した他のバイトが残したパン生地を押し付けられ、焼き上げに失敗するとオヤカタにめちゃくちゃ怒られてたコロネ。
(これが1作目のストーリー。一応動画のリンクだけ貼っておく)

ある日、このパン屋のブラックすぎる待遇に耐えきれず独立を決意
過去に窮地を救ったバイトリーダー「フラン」(以下「リーダー」)と、これから面接でやってくるバイト「クロワ」(以下「バイト」)と共に、パン屋を大きくしていく。

プレイヤーはそんな店の店長になったコロネになって、リーダー最初のオーブン初期資産を受け取って、最近パンを食べた人からゲームを始める。

自分の手番でできる行動は、大きく分けて4つ
基本的には、アクションを行いたいキャラの上にカードを置いて発動する。
(チラシ配りはキャラを横に倒して行う)
そのため、「キャラの数=アクションの数」となっている。

・コストであるコインを支払って、カードを使用する
・持ち越したいカード、防御に使いたい魔法を伏せる
 (次の自分の手番が来たら手札に加える)
・既に建設しているオーブンの効果を使用する
・バイト・リーダーにチラシを配らせる(+1コイン)

まず魔法以外のオーブンとアクションのカード
これらを使用するためには、カード左上に書かれているコスト分のコインの他に、カード下部に書かれている役職マークと同じ役職のカード手元にないと使用できない

つまり、
圧迫面接でバイトを最初からリーダーとして雇えるのは店長だけ、他所の店のオーブンを盗めるのは店長とリーダーのどちらか、他所の店の金庫を破りに行けるのはバイトだけ、というように、
各アクションを行える役職のカードがないと使うことができない

オーブンの建設については店長の権限がないと行えない
既に建てたオーブンは、ターンの最初に自動的にパン(=コイン)が焼ける他に、キャラクターの上に置くことでパンを焼かせる事ができる。
店長なら確定でパンが焼けるが、リーダー・バイトはサイコロを振って特定の出目を出す必要がある

この「リーダー・バイトのオーブン効果の使用」と、「サイコロを使うアクションの使用」でサイコロを振った時手札にある魔法を使う事ができる。
この魔法の使用にはキャラやコインの制約はない。

魔法は4種類。

「サイコロの出目を+1か-1する」
「サイコロの出目を+2か-2する」
「サイコロをひっくり返す表裏合わせて7になるようになっている)」
「サイコロを振り直す

使用回数の制限もないので、手札にあるだけの魔法を使う事ができる

というのは、他のプレイヤーも同じで、
他のプレイヤーが手札に持っている、または持ち越しカードとして伏せていた魔法カードを出す事で、自分と関係なくても横から魔法を差し込む事ができる

なぜこんなルールなのかというと、このゲーム、アクションカード「アタック」の対象にされた時、「サイコロバトル」が発生する。
(相手に1個振らせる効果もある)

基本的にはお互い1個ずつ(1D6)振って、出目が大きい方が勝ち同数なら防衛側の勝ち、というルールなのだが、サイコロを振ってるので、もちろん魔法を使って出目を変えられる。しかも対象が自分である必要はない。

このサイコロバトルに負けると、バイトやリーダーを引き抜かれたり、バイトに金庫を破られて所持金全部持っていかれたり失敗するとバイトが捕まる)されるので、このサイコロバトルが大事になってくる。

そんな感じのやり取りの後、アクションを行えるキャラクターがなくなったら、ターンの終わりに余った手札を全部捨札に置いて、山札の上から5枚引く
これを繰り返して、山札がなくなったら捨札を混ぜて山札にする
山札が人数分の回数なくなった時に、一番勝利点が高いプレイヤーが勝利する

という感じの殴り合いゲーム。

可愛い絵柄なのに、オーブン泥棒とか金庫破りとかゴミ漁り(捨札回収)とか物騒な名前のアクションが飛び交う、なんともブラックなパン屋の争いをやるゲーム
結局ダイスロールの運次第だし、山札の上から5枚引くので、カードが固まりやすいのが難点ではあるが、他人のサイコロバトルに横槍を入れるのがとても楽しいゲームだった。

ブラック企業から逃げてきた先で、ブラック企業をやってしまうというあまりにあんまりなコロネ店長。
この後給料を払ってないことに怒ったバイト達との魔法の殴り合い(3作目)の後、店長はとあることを決意する。
それが…


パン屋だけでは収まらない!財閥拡大再生産「まじかる☆ベーカリー ~今日から財閥っ!!~」

2~4人/45分前後/財閥経営(拡大再生産)・ダイスロール/3500円ぐらい 持参

「これからの時代、パン屋はパンを焼いてるだけじゃだめだよね!多角化しよう!」
─説明書「ストーリー」より

ちなみに、まじかるベーカリーシリーズはすべて公式サイトでルールを確認できます。

何を考えたか、パン屋だけでは収まらず、ケーキ屋、武器屋、マーケットなどの他の商業を受け持つ財閥となることを決意する。

そんなコロネの前に、それぞれ能力の違う6人の財閥が立ち塞がる。
前職のオヤカタ、銭ゲバメガネ、貴族の子供、そしてかつてのバイト仲間。
果たしてコロネは、彼女らより大きな財閥になることができるか?


このゲームは「お金」「魔力」「権力」「サイコロの出目」を使って、施設を建てまくる拡大再生産ゲーム

好きなキャラクターを選んだ後、隅に「S」がついてるカードを5枚ずつ配り、その中から3枚ドラフトして決めたカードと、キャラクター毎に設定された開始前効果と、初期リソースを受け取って、
「暴力や恐喝以外の適切な方法」(原文ママ)で決めたスタートプレイヤーから始める。

ターンごとに行えるアクションは、
振ってないサイコロ」「振った後のサイコロ」「フリーアクション
の3つに別れている。

振ってないサイコロは、マーケットカード(≒施設カード)を取るアクションに使う。場に表向きで出ているカードか、山札の近くに、サイコロを置いて手札に加える

基本的にマーケットカードは手札から出して建てるルールで、場に出ているカードを直接建てることは(基本的には)できない。

レジェンドカードと呼ばれる、条件がきついが得点が高いカード郡だけは、手札に入れずに直接建てられる。

振った後のサイコロは、施設の建設、パワーの獲得に使える。

手札に持っているマーケットカードの、隅に書いてあるサイコロの出目が一致していて(2個必要なものもある)、その下のリソースを持っていれば、手札から出して建設することができる。
但し、「建設時」という効果でなければ、建てたターンに効果を使うことができない

この条件に一致しなかったサイコロは、パワー置き場(=リソース置き場)からパワーと交換できる。

サイコロを振って出た目が良くなくても、既に手元に「魔導書」を建てていれば、横にすることで出目を変えることができる
使用制限は1冊1回だが、自分のターンに建てている魔導書の数だけ使う事ができる。

これらの「サイコロを使うアクション」はコロネ以外「2回」しか行えない。つまり、2個しかサイコロを使えない。(コロネだけ最初から3個)
ちなみに、「サイコロを使うアクションを3回行える」効果の施設が1枚だけ入っている。(コロネには効果がない)

オーブン、魔法のオーブンから出る「サイコロパン」があれば、サイコロの出目として代用できる。
但し、魔法の効果で出目を変えることはできない。

こんなことを繰り返して、施設に設定された勝利点が合計20点を超えた時(宣言する必要がある)、他プレイヤーが1回ずつ手番を行ってゲーム終了。一番得点の高い財閥が勝利する

こんな感じのゲームとなっている。

面白いんだけど、サイコロ振る前後の効果もわかりづらいし、ちょっとカードが少ない気がするし、せっかくまじかるベーカリーならちょっと殴り合いたいし…


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うわっ!なんだお前!(実話)

えっなんか…新作作ろうとしてる…
…えっ?拡大再生産?

>>春に発売する新作『まじかる☆キングダム』は、シリーズ最高傑作との好評価をいただいた前作『まじかる☆ベーカリー~今日から財閥っ!!~』のゲームシステムを踏襲し、さらに改善を施した作品になります。

こっ…この野郎~~~~~~~~~!!!


金貨を育てて、戦士を競り集めろ「ニダヴェリア / NIDAVELLIR」

2~5人/45分/セットコレクション・競り/5000円ぐらい

邪竜復活の脅威に晒されたドワーフ王国を救うべく、酒場で待っている戦士達を集めて優秀な師団を育てるゲーム。

戦士達にはそれぞれ役職勇敢値(≒勝利点)が違い、役職毎に得点計算のルールが異なるため、1つの役職を集めまくるか、バランスよく集めていくかの見極めが大事になる。

とはいえ、1つの役職だけ集めればいいわけではない。
5種類の役職の戦士を1人ずつ集めると、「英雄」と呼ばれる特別な能力を持つ戦士を1人雇う事ができる。
彼らの持つ得点やシナジーは、酒場にいる戦士より遥かに高いので、彼らを集める算段も考えることになる。

これらの戦士を集める方法は、プレイヤーが持っている5枚のコインを使った「競り」となっている。
3箇所の酒場で(プレイヤー人数分)人待機している戦士を見て、手元のボードにコインを伏せておき、上から順番にめくって、コインの数字が高い人から1人ずつ雇っていく

最初は0/2/3/4/5の低い数字しかないのだが、0を出した時にコインの強化ができる。競りに使わなかった2枚のコインをめくって、2枚の合計値に近いコインと使わなかったコインの低い方を交換する。
コインの数字が高いプレイヤーから戦士を雇うので、コインを強化すると競りで勝ちやすくなり、欲しい戦士が狙いやすくなる

ちなみに、最終的に所持しているコインはそのまま勝利点となる上、コインを強化する効果をもつカードもある。
このコインは有限なので、高い数字のコインを狙うなら早めに取らないといけない。

このやり取りを、世代1、世代2の山札が尽きるまで続けるのだが、世代1の山札が尽きた時、中間ボーナスのようなものが得られる。同じ役職の戦士を集めたプレイヤーに、コイン強化競り優先権獲得第2世代優先入手などの特典がついたカードを獲得できる。

といった感じのゲームなのだが、得点計算が非常にややこしい(特に自分の師団の計算)らしい。
なのだが、なんと iOSAndroid得点計算ができる公式アプリが出ている。持ってるカードとコインを選択していく方式なので、簡単に得点計算を行うことができる。
入力に時間が掛かっちゃうからどっちもどっちなんだけどね…。

競りでカードを集めるだけでなく、競りで使うコインまで強化できるシステムがとても気に入った。得点計算とコイン置き場の組み立てが厄介な点だけがネックだけど、ゲーム自体は割とすぐ終わるし、誰かが狙ってる戦士を奪う以外に他人に干渉する方法がないので、競りを楽しみたいならオススメだと思います。

頑張って組み上げた師団が邪竜を倒したかどうかはわからないけどね。


遺跡までの道は競りで作る!「ロストシティ:ライバルズ / Lost cities: Rivals」

2~4人/40分前後/セットコレクション・競り/2500円ぐらい

元々2人用のゲーム。お互いに数字が昇順になるようにカードを並べあって、色ごとに置いたカードの数字と-20点を合わせた点が高いほうが勝利、みたいなゲームらしい。遊んだこと無いけど。
これが色んなシリーズで出続けて、今作では何を思ったか競りシステムとなっている。

カードの置き方は基本的には原作と同じで、1~10が5色分あるカード同色で昇順になるように配置していく。最終的にカードに書いてある足跡の数が得点になる。握手しているカードを最初に置くことで得点が倍になる
なお、今作では色ごとに-20点の減点がない。

最初に一定の金貨(1金分の金貨しかない)を受け取り、山札を適当に4分割してスタートし、手番毎に「山札をめくる」か、「金貨を出す(=競りを始める)」を選ぶ。
どちらか1つを選んで行うので、山札をめくった場合は手番が次に移る。

金貨を出した場合、既に場に出ているカードを賭けて、手番順で上乗せ式の競りが始まる。
既に出ている金貨の枚数を上回るように置くことで入札できるのだが、これ以上出せないと判断した時に、入札した金を手元に戻して降りることができる。最後まで残ったプレイヤーが、入札した金貨を金貨置き場に支払うことでカードを好きなだけ受け取る事ができる
ちなみにこの時いらないカードを1枚除外することもできる。

この競りで支払うのは最終的に落札したプレイヤーだけなので、相手にめちゃくちゃ高い金を出させて降りる作戦を取ることもできる。
支払ったプレイヤーは後の競りで不利になるが、4分割した山札が尽きた時に、金貨置き場にある金貨をプレイヤーで山分けされるので、ずっと不利になるというわけではない。

とはいえ、山札が尽きるまでに支払った金が少ないと、分け前も少なくなってしまうので、ある程度金貨を出させることも考えないといけない。

という感じのゲーム。大変楽しかった。

楽しかったけど、遺跡までの道のりを競りで広げていくのってどういうことなんだろうね?


最強のダイスを作り上げろ!「ダイスフォージ / Dice Forge」

2~4人/40分前後/ダイs…デッキビルディング/6000円ぐらい

ダイスを振って、出た目の資材(と勝利点)を受け取って、集めた資材でカードを買って、勝利点を稼ぐゲーム。

これだけ聞くと拡大再生産っぽいシステムに見えるが、実はこのゲーム、毎回振るダイス2個の出目を差し替えて強化するシステムとなっている。

初期ダイスはほとんど「1」しかないクソザコダイスなのだが、金を払ってタイルを受け取り、いらない出目と差し替える(全部の出目をテコの原理で外せる)事で強化ができる。このダイスは自分の手番でなくても毎回振るので、資材毎の所持上限を簡単に突破するほど資材を集める事ができる。

集めた資材は、場のカードを買うための対価となる。
資材の所持上限を増やすタイル、金を集めることで勝利点に繋がるカマドといった個人ボードの拡張が手に入るカードや、即座に資材が手に入るもの、その場でダイスを振る等の即時効果、自分の手番時にどちらか1個追加でダイスを振れる等の永久効果特殊な出目のタイルが手に入るカード、単純に高い勝利点などのカードがある。
これらを集めて最も高い勝利点を目指す。

とはいえ、回ってくる手番はとても短く、多くても10回人数で変動)しか回ってこない。
クソザコダイスを強化する楽しみに溺れすぎて、逆に勝利点がクソザコにならないようにしなければならない。

僕はクソザコ勝利点になりました。

ダイスビルディングという特殊なシステムはとても楽しかったのだが、結局運要素が強いという壁が立ち塞がる。まあダイスだからね
この運要素をどのように低減させるかがダイス鍛冶の腕の見せ所かもしれませんね。しらんけど。

そういえばだいぶ前に「何でもブラウザでできるじゃねえか」みたいなこと書いたと思うんですけど、上記のボードゲームアリーナってプレミアムに入らないと遊べないゲームがあって、有名所はほとんどプレミアム限定みたいですね。ダイスフォージは違うけど。


工房を広げて、宗教を深める「マスター・オブ・ルネッサンス / Masters of Renaissance」

正式名称はおそらく「マスター・オブ・ルネッサンス:ロレンツォ・イル・マニーフィコ ザ・カードゲーム
Masters of Renaissance: Lorenzo Il Magnifico – The Card Game」
長え!

1~4人/30~45分/エンジンビルド/5700円ぐらい

ロレンツォ・デ・メディチLorenzo de' Medici, 1449年1月1日 - 1492年4月8日)は、イタリア、フィレンツェのルネサンス期におけるメディチ家最盛時の当主。公的な肩書きはなかったが、当時のフィレンツェ共和国を実質的に統治したロレンツォ・イル・マニーフィコ(Lorenzo il Magnifico)とも呼ばれる。 孫であるロレンツォ2世・デ・メディチと区別するために大ロレンツォと表記されることもある。 優れた政治・外交能力を持っており、イタリア各国の利害を調整する立場として大きな影響力を振るい、信頼を得ていた。また、一般市民には気前良く振舞い、絶大な支持を得た。学問や芸術(ことに文学)のパトロンとしても知られ、彼のもとでルネサンス文化は最盛期を迎えた。
Wikipediaより

元々ワーカープレイスメント系だったらしい。ダイスの出目でワーカーの能力が変わるとか。例のごとく遊んだことがない。

今作はこのゲームのカードゲーム版。
資材を集めて、カードを購入して、カードの効果で資材を作って、更に上のカードを買う「エンジンビルド」のシステムとなっている。

手番に行えるのは、素材獲得カード入手資材生産(=カード効果)のうちどれか1つ

このゲームの特徴は、資材を生み出す3x4で並べられたボール
ここでボールを押し出す事で、押し出す前に配置されていた列の資材を手元の保管庫に受け取る。

この保管庫がまた厄介で、1個/2個/3個の資材をおける棚が用意されているのだが、2個と3個の棚には同じ種類の資材しか置くことができない。
場に出ている何かしらのカードを購入するか、手元で何かしらに生産しないと、溢れた分は他プレイヤーの得になってしまう

資材を取る時に赤いボールがある列を押し出すと、個人ボード上部にある宗教トラックが1個進む。誰かが最初に道中にある神官の帽子のようなマスを通過した時、最初に通過したプレイヤーと、そのマスを含んだ赤枠の中にいるプレイヤー得点タイルを獲得する。
誰かが資材を溢れさせた時、他プレイヤーの宗教トラックが溢れた資材1個につき1マス進んでしまうので、なるべく資材の管理を怠らないようにしたい。
ちなみに、このトラックが最後まで行ったプレイヤーが出た後にラストターンが始まる。

ここからはエンジンビルド要素。
場にあるカードに要求されている資材を支払うことで、個人ボードに配置できる。カードによってレベルが3段階あり、1→2→3の昇順でカードを重ねて置く必要があり、重ねた下のカードの生産能力は使えなくなる

個人ボードに置いたカードは資材生産に使うことができ、この効果で生産された資材は所持制限がない資材箱に入る。レベル3のカードになると保管庫では賄えないような要求となるため、この生産効果が重要になってくる。
ちなみに、このカードを手元に7枚集めたプレイヤーが出た後にラストターンが始まる。

こんな感じのゲーム。
プレイ当時、すべてが中途半端な状態で終わってしまったため、少し惜しい気持ちがあった。
ほとんど公開情報なので、相手の狙いを読んでボールを押し出す動きが必要だったかもしれない。


賢いネコたちのエサの奪い合い「ニャー / MEOW」

2~6人/20分前後/トリックテイキング/2000円ぐらい

マストフォロースート3枚(赤青緑)、切り札あり(緑固定)のトリックテイキング。1~18のカードを使い、場に1と18があれば1が勝つ。
(上級ルールだと人数で内訳が変わってカード配りきりになる)

このゲームの得点は、トリックを取ったプレイヤーがチップを受け取る事で増減する。
プラスのエサ、マイナスの魚の骨、魚の骨を打ち消す魚、2個取ると減点になる割れた花瓶の4種類27枚を、9枚の山札3つに分けて、場に9枚並べておく。トリックを取ったプレイヤーが端から1個ずつ取っていく。
(取る順番は決まってないのでうまいこと考えてね)
つまり、「手札を9枚ずつ配って、9回トリックを行う」を3回繰り返して、最終的に得点が高いプレイヤーが勝利となる。

といった感じのわかりやすいトリックテイキング。

つまりどこで勝つか、どこで負けるかを考えることになる。
のだが、スート3枚マストフォロー切り札が悪さをして、取りたくないのに取らされてしまうシーンが結構あった。
この辺りはハウスルールでもどうしようもならない気がするので、運が悪いと割り切るしかないかな。
何がすごいってクニツィアなんだよな…。

あとこのゲーム、布袋にカードとチップが梱包されてる珍しいタイプなんだけど、中にそれ用の小袋が用意されてないので、百均で収納パックを用意するのがオススメ。
っていうかあの小さい袋の中にチップがバラバラに入ってるのきついから必須だと思うそれとルールブックが袋口よりちょっと大きいのなに?


無人島を探検して、守護者を撃退して、遺跡を見つけ出せ「アルナックの失われし遺跡 / Lost Ruins of Arnak」

1~4人/30分×人数/デッキビルディング+ワーカープレイスメント/7000円ぐらい

デッキビルディングワーカープレイスメントを組み合わせた、最近来る(らしい)と言われているシステム。
場から購入したカードの効果で資材を集めたり、カードに付いてる移動用のマーク(と移動用の資材)を使ってワーカーを配置したりして、絶海の孤島に眠る遺跡を探索していく。

カードは「手番中何回でも使えるアクション(⚡アイコンが付いてる)」と「手番を消費するアクション」(これらを総称して「アイテムカード」と呼ぶ)と「購入時即時発動して、2回目以降使うときは資材を使う遺物カード)」の3種類。

全5ラウンド行うのだが、場のアイテムカードと遺物カードはラウンド毎に置かれる枚数が変わっていく。
最初は遺物1枚:アイテム5枚だが、2ラウンドには遺物2枚:アイテム4枚に変わり、最後には遺物5枚:アイテム1枚になる。
更にアイテムカードは購入した時デッキの一番下に行き、次のラウンド時に手札に入る(一応デッキを引く効果もある)形になるので、少し先を見据えて購入する必要がある。

ワーカーは全員2個所持している。というより、2個から増えない
既に見えてる土地(と、後述の「守護者」が倒されている遺跡)から資材を受け取りに行くか、遺跡が見つかってない場所へ探検に行かせるか、を選んで配置する。ワーカーの配置は「方位磁石」の資材と、行き先に対応した移動アイコンが付いたカードを消費して行う。

もし遺跡が見つかってない場所へ探検させた時、遺跡タイルと守護者タイルを1枚ずつ公開する。
遺跡タイルをめくった時に、書いてある資材を受け取ることができるが、その後に遺跡タイルの上に守護者タイルが乗る。このタイルに書かれている資材を支払って撃退しないと、遺跡に入ることができないのだ。

撃退した守護者タイルは、プレイヤーの手元に行き、ゲーム中に1回だけタイルに書かれた効果を使う事ができる。

もし撃退できずにラウンドが終わった場合、最終的に-1点になるが、ワーカー配置のための移動コストとして使う事ができる「恐怖カード」を受け取ることになる。
ちなみにこれは初期デッキに2枚入っているし、カードの効果で恐怖カードを受け取ったりもする。

ボードの横には、失われた寺院を解明する研究エリアがある。
集めた資材をここで消費することで研究を進める事ができるのだが、虫眼鏡コマと本コマのうち、虫眼鏡コマを先に進めないと、本コマはそれより先に進むことはできない。つまり、2コマ分の研究を進める必要がある

コマが一定の位置まで進むと、助手を2人まで雇うことができる。彼らを雇えば、1ラウンドに1回ずつ、助手が持つアクションを発動できる。
更に研究を重ねると助手の強化もできたり、研究に応じて得点がもらえたりするので、かなり重要なアクションになってくる。
一番上は早いもの勝ちで得点がもらえて、そこで更に資材を払うと得点チップがもらえる。

これを5ラウンド繰り返し、様々な得点の合計点が高いプレイヤーが勝利する、って感じのゲーム。

ワーカーが少ねえ!
アクションをやりたいのにワーカーがいないから何もできない事しかなかった。しかも増えないっていうのがたちが悪い(その代わり減ることはない)。ワープレってそういうジレンマ抱えるゲームだったっけ!?

とはいえ、デッキビルディングとワーカープレイスメントを組み合わせたシステムは面白かったし、このシステムは期待できるな、と感じました。


以上!
っていうか2月なのに3月下旬になっちゃったね。ごめんなさい。

こんな拙い文章でも投げ銭してくれると喜びます。