SUPER BEAVER 3/18 ツタロックレポート

18時50分、SUPER BEAVERがCOSMIC STAGEに登場した。渋谷龍太(Vo)が「昨今珍しい踊れないロックバンドです、よろしくお願いします」と挨拶をすると会場から歓声が巻き起こる。「お手を拝借」と言った渋谷に観客は盛大なクラップで返す。渋谷が〈誰かにとって たかがそれくらいの〉というフレーズを口ずさみ、ライブは"美しい日"からスタートした。
さらに"証明"が続き、会場の一体感はどんどんと高められていく。
汚れひとつ無いほどに真っ直ぐな心を歌ったロックチューン"正攻法"では更に熱い演奏がなされた。
SUPER BEAVERの熱いアクトに、観客は手をあげて呼応する。
「メジャー落ちインディーズバンド」と自称する彼らがCOSMIC STAGEでトリを飾り、観客を引き込んでいく。"正攻法"はまさに、SUPER BEAVERのテーマソングと言っても過言ではない。真正面から正々堂々と、寄り道することも無くストレートに心に届ける。その姿勢がSUPER BEAVERらしさであり、最大の魅力だろう。メジャーという枠からはみ出ても、彼らの"真っ直ぐな姿勢"が武道館を完売に導いたのだ。
そして渋谷が「あなたと正面から対峙するための歌を」とMCを挟んで鳴らされたのは"人として''。ライブ中、この楽曲中、ステージを見て涙を流してる人が数々見受けられた。SUPER BEAVERの哲学が、この4分間にギュッと凝縮されている。ステージには嘘一つ見当たらないほどに綺麗なことを歌い上げる。SUPER BEAVERは綺麗事をただの綺麗事に終わらせてしまうのではなく、自らが行動を示し、「あなたもどう?」と問い掛けてくれるのだ。あそこで涙を流していた人達は皆、SUPER BEAVERに「もっと素直に生きるのはどう?」と問いかけられた人たちだ。楽曲が終わると皆、不思議と晴れやかな顔をしていた。涙を乾かすかのように空気を明るく変えたのは"青い春"だ。
先ほどまで無数の涙が流れていた空間に、多くの手が上がる。最後の"秘密"では盛大なコール&レスポンスが巻き起こり、ステージを締めくくった。
ものの30分で誰かの人生を変えてしまいそうなくらい、熱いライブを巻き起こしたSUPER BEAVER。彼らのライブを1度見てしまうと、もう元には戻れない。

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