『岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。』
岩田聡
ニンテンドーDS、Wiiのプロデューサー
任天堂の元社長であったが、2015年に惜しまれながらも亡くなる。
恐らくこの本を読んでみようと思う人はゲームファンであったり任天堂ファンであったりといった人だと思います。
しかし、それだけではもったいない。
本書の中に宮本茂さんが岩田さんについて語っている章があります。宮本茂さんとは「スーパーマリオ」「ゼルダの伝説」「ドンキーコング」などの生みの親であるゲーム界のレジェンドです。
岩田さんと宮本さんは良い意味で好対照です。タイプの違う天才と天才がお互いを認め合っているのは美しいものです。
宮本さんが岩田さんを自分と対照させてこう語っています。
ふたりともプロデューサーなんだけど、担当する分野が違う。それでいて実現させたいことは同じなんですね。だから、たとえば開発が行き詰まることがあると、岩田さんは技術で立て直していくし、ぼくはアイディアで解決しようとする。
(本書P176)
ぼくと岩田さんは発想のしかたもつくり方も違うんですが、対立して議論になるようなことは一度もなかったですね。たとえ意見が違ったとしても、お互いの視点や持っている情報をすり合わせて、それをいい意味で刺激にするというか。
(本書P181)
ゲーム界のレジェンドはどういった考え方をしていたのか。
行き詰ったときに読むと、何かヒントが得られるような本です。
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