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日曜日の15時から20時半までお付き合いしたうめちゃん編

 そうさんとの恋があっけなく終わり、次の仕込みをしなければいけない私は、土曜日の夜に横須賀から帰ってきてからまた躍起になってマッチングアプリに仕掛けた。

 新しくやり取りが始まった男性が6人。

 最近、問題の職場のS店長が私にマッチングアプリの話をよく問いかけてくる。

 先日、同時期に何人やりとりができるのか質問してきた。答えは2、3人である。

 それ以上は返信にタイムラグがありすぎて、私か相手側かどちらかが自然に消えていなくなるパターンが多い。、

 そして日曜日の朝、1時間ほどLINEでやり取りをさせてもらったイケメン風でとてもいい感じの楽しい彼がいたのだが…昨日の今日でもう既にいない🤣

 アプリなんてこんなもんさ😅 お互いのタイミングがやはりあっていい感じだったのにいなくなってしまう人はたくさんいる。

 そんな中でやり取りして間も無くにすぐにお会いすることになった彼がうめちゃん。

 うめちゃんは67歳。奥様が病気で亡くなって、娘さんからマッチングアプリを教えられて始めてみたとプロフィールに書いてあった。

 奥様を亡くした男性というのは正直いえば、あまり手を出したくない条件の男性である。

 話していて、どうしたって奥様がよぎるか、比べられるかと思うところだ。

 ただ娘さんがアプリを教えたというところが気になり、なんとなく面白いかなと思ってしまったのである。

 そしてマッチング後のやり取りが始まった。

 こんなやり取りで住まいがすぐ近くだったという事で会うことがすぐに決まってしまったのだ。

 近くに住んでいるということは何を根拠にお互いに安心感を与え合うのだろう? こんなアプリで出会っているにも関わらず、私たちはお互いの連絡先の交換をしていない。連絡先はこのアプリだけなのだ。

 そして待ち合わせの時間、バーミヤンに歩いて向かった。

 バーミヤンの入り口に近づいた時に、自転車で走ってきて駐輪場に入る男性をふと見たら彼であった。

 プロフィールの写真のままである。私が立ち止まり梅ちゃんの方をずっとみていたらしばらくしてうめちゃんも私に気づき、2人で「どうも…」と言って店内に入った。

 私は食べずにこの時間を待っていたが、彼は食事をしたばかりと言った。この時点で私の中では「へぇー」である。

 しかも彼は餃子を食べてきたという。バーミヤンとはガスト系列の中華レストランと知らなかったのか? それとも気遣いできない男か、それともド天然か?

 私はとりあえずお腹を空かせていたのである。餃子にビール🍺。外は猛暑。最高のシチュエーションではないか。

 さあ、彼と乾杯をして2人の会話は始まる。会話冒頭、いわゆるしょっぱな…初っ端から彼は私の家族の身辺調査から始まる。

 長女は28歳。管理栄養士。自宅を出て一人暮らし。彼は「結婚を早くしてもらって孫を作ってもらった方がいいよ。孫は可愛いよ」

出た‼️ 出た‼️😓😤

 アプリで出会うこの年代の男性特有の孫話である。これまでに私は何度、この手の話では不愉快な思いをしてきたか。

 笑顔で彼に応える。「彼女は仕事に燃えるバリバリのキャリアウーマンです。働いている場所も全国に施設を構えるまぁまぁの会社で彼女は仕事の目標を持って日々暮らしているので結婚はどうですかねぇ」

 彼はその答えに対してまた昭和の男特有のガッチガチの古臭い考え方を語る。

 話題を変えようと、彼のお子さんの話しを振ってみた。「お子さんはおいくつなんですか?」

 彼は子供の年齢は答えたが、それぞれに結婚をしていて娘の子供が何歳。息子の子供が何ヶ月と話しはまた孫の話しに戻る。

 脳みそに残さないように適当に相槌で終わらせる努力が必要であった。

 この手の男にはどうやらさしすせその女がいいのかもしれない。

「知らなかったですぅ」
「すごいですねぇ」って私に言って欲しいのであろう。

 残念ながら私はこの手の男にほど頑なに言わなくなる自分を知っている。

 この時点ででお会いしてまだ30分も過ぎていないのである。

 そして息子の話を質問してきた。

 彼に答えましたよ。息子は大学を出て、自宅で同居していて、フリーターをしている事。

 出た‼️出た‼️😓😓

 私の大嫌いな1番ウザい話し。

 この手の類の男性にとっては大学を出て一般企業に就職もせずバイトで働いているというのはまるで罪人扱いか人間失格ぐらいのレベルなのであろう。

 彼は「世の中とは…」くらいの話から始まる。一般企業で何十年もサラリーマン生活をしてきた彼の一般常識論が始まる。

 そして最終結論「息子さんにはどこの会社でもいいから中途採用でもちゃんと就職をさせた方がいい」

 1番私が腹立つ話し。余計なお世話だわと内心は思っているのだが、笑顔で彼に応える。

 「どうでしょうねぇ…働くのも彼で生きていくのも彼で私の人生ではないですからねぇ…人それぞれの価値観ですから彼は彼なりに何かは考えているのではないですか?」

 彼は「いや…そんな生き方では、この先…」

 (お前❗️時代は変わってきていてな…世の中いろんな人種がいていろんな生き方してんだよ‼️お前みたいな昭和のガッチガチの爺様が何言ってんだよ‼️)

 私の心は叫ぶ‼️

 そして彼に「すみません。ちょっとトイレ行きますね」と言って私は席を立った。

 トイレに入ったら男性か女性かわからない風貌の人が手を洗っていた。

 そんなことはどうでもいい‼️

 私はトイレに入った途端に吐き出す‼️

 「やってらんねぇな‼️うっせえんだよ❗️ク◯ジジィが‼️😤😡」

 トイレの中で声を出して吐き出した。

 そして気を取り直し席に戻る。「すみません。何の話しをしてましたっけ? あ。奥様はいつお亡くなりになったのですか?」

 奥様は12月に亡くなったばかり。聞いた瞬間にそりゃ無理だ。誰かいい人を探そうなんてこの人には無理だろう。

 この人にアプリを教えた娘は、よくよく父親がウザくて誰かに押し付けてしまえばいいや…くらいに思ったのか?とさえも想像してしまう。

 そして奥様の話になると彼は嬉しそうに「全くあいつはね…」と話すのである。

 それを見ながら、この亭主と一緒に何十年も歩んだ奥様を尊敬してしまった。この人の操縦方法を知っているのはきっと亡くなった奥様だけであろう。

 先日世の中の夫婦の話を記事にしたが、この方の奥様にはきっと並々ならぬ苦労があった事だろう。この方の話を聞きながら私の中に「内助のこう」というのがよぎった。

  兎も角、この場を早く納めて帰る準備の方向に進めたい私しかいない。

 きっと近所の人に会ったという安心感というのは「いつでもすぐにおうちに帰れる」という思い。ここから徒歩5分で我が家だ。

 早く話しをまとめて帰るところで、彼が次女の話しを聞いてきた。

 適当にあしらえばいいものを、ここが私の要領の悪いところだ。家出の話やらなんやらかんやら全部正直に話してしまった。

 昭和男の亭主関白でやってきた男性には理解不能な話であろう。彼の受け答えが止まった。コメント不可能らしい。

 彼は話しを切り替え、次女の今の仕事を聞いてきた。彼女は現在、仕事を3ヶ所掛け持ちしている。
何せ彼女は私そっくりなのだ。

 彼の一般常識と私の一般常識がまるで違う。
違っていても好奇心旺盛な私は「それなぁに?」と身を乗り出すのであるが、彼は違う。固まってしまうのだ。

 興味は持たない。知りたいとも思わないのであろう。自分の世界には必要のない話の対応の仕方がわからないのか?

 彼は世間一般でいう真面目に人生を生きてきた人のようだ。ギャンブルの話にもポカーン、ガールズバーやテレクラ、ダイヤルQ2というワードにもハテナ❓❓でどうやら女性の遊びもしなかった人のようである事は想像できた。

 彼の人生の今の楽しみはゴルフくらいしかないらしい。そして孫に生きがいを感じる67歳。

 あー。3,000文字越え

 そろそろ読んでる方も飽きてくる頃かなと想像する。

 彼とはここまでで2時間しか経過していない。彼と一緒にいた時間5時間半🤣

 とりあえず…

 つづく…😅

今日もありがとうございました😊

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