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ポケカ学習指導要領:ADPZ

 ※2021年1月7日 フロストロトム・メタルソーサー・カウンターゲイン・対ズガドーンの立ち回り・自身の使用構築を追記

 お久しぶりです。二ヶ月ぶり二度目の投稿になります。

 まずは前回の生産性のない記事を少しでも読んでくださった方、本当にありがとうございました。今回の記事を書くはげみになりました。

 今回は前回と趣向をかえまして、日々私が使っているデッキのアーキタイプとしての紹介記事を書こうと思います。基本的に自分自身の脳内整理および、後で見返して参考にするためのものになります。自分でデッキを使ってて思ったことをそのままかくため、内容に間違いがあるかもしれませんが、少しでも目を通していただければうれしいです。

(注)私は口が裂けてもポケモンカードが上手なんて言える人間ではありません。環境デッキの理解度・プレイング・デッキビルド能力など、ポケモンカードにまつわる技術のどれをとっても、今この記事を読んでいただいている皆様の方が私の何十倍も優れています。それを踏まえたうえで読んでいただくと幸いです。もしあまりに的外れなことを書いていましたら、noteのコメント機能で指摘していただくと泣いて喜びます。

 今回は、ポケモンカードプレイヤーなら誰もが知っている最強デッキの一つ「三神ザシアン」について、自分なりにまとめていきたいと思います。

※文章を簡潔にまとめる能力がミジンコ以下なため、記事の分量が非常に多くなってしまいました。年末年始のお時間がある時にでも読んでいただけるとうれしいです。

※個人的に用いている略称を多用します。ほとんどは一般的に使われているもののはずですが、下記のものは耳なじみのない方もいらっしゃると思うので説明します。この他にわからないところがありましたらコメントください。

ルール持ちポケモン
→気絶した時サイドを2枚または3枚とられるポケモン。
非ルール持ちポケモン
→気絶した時サイドを1枚とられるポケモン。


1.三神ザシアンって何?

 この項では三神ザシアンの概要についてまとめます。「そんなん百も承知だわ」という方が大半でしょうがご了承ください。

 三神ザシアンとは、「アルセウス&ディアルガ&パルキアGX(以下三神)とザシアンVを組み合わせたデッキ」を指します。スタンダード環境のたねポケモンの中でカードパワーが群を抜いて高いザシアンVというカードを、こちらも鬼のようなカードパワーを持つ三神で補佐して戦っていくという、カツカレー理論(強いモノと強いモノを合わせたモノは強い法則)の手本みたいなデッキになります。

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  オルタージェネシスGXのゲーム支配力、ブレイブキャリバーのあまりに高すぎる打点効率(ここでは1エネに対する打点の割合)、全体的に高水準なHP、かみ合っているエネの色・・・など、どこをとっても強い部分しかなく、ザシアンVの発売後1年もの間常に環境トップの一角に存在し続けた恐るべきデッキです。

 長い間様々な構築が提案されてきたデッキですが、その歴史を全て書くと何文字あっても書き切れないため、本記事では現在のシャイニースターV環境(おまけでB落ち後の内容も)についての三神ザシアンに関する内容を書きたいと思います。もしそういった内容が知りたい方がいらっしゃいましたら、先駆者様たちの構築・デッキレシピをご覧ください(おすすめは海外ポケカサイトのlimitlessです。コロナ禍の中で定期的に開催されたオンライン大会の結果がのっており、日本では幻の環境となった反逆クラッシュ・爆炎ウォーカー環境のデッキレシピを確認できます。)

2.デッキコンセプト

  三神ザシアンというデッキは、デッキコンセプト自体は非常にシンプルです。ずばり

オルタージェネシスGX+(以下オルター+)を序盤または中盤で使用しサイドレースで圧倒的な有利な状態になったあと、効率的に6枚取り切る

です。具体的なサイドプランは、

オルター+を打つ:1ターン
その後
・tag teamまたはvmax1体(4枚)+非ルール持ち(2枚)
:2~3ターン

・V、GX2体(3枚+3枚):2ターン

・非ルール持ち3体(2枚+2枚+2枚):3ターン

この3種類が一般的です。どのパターンでも4ターン以内に6枚のサイドを取り切っており、オルタージェネシスGXの恐ろしさを思い知らされます。

 一方、上で書いたとおり、オルター+を中盤に打つパターンも存在します。この場合具体的には

・ブレイブキャリバーでV、GX(2枚)+GXワザ+tag team
またはvmax(4枚):3~4ターン

・非ルール持ち(1枚)+GXワザ+非ルール持ち(2枚)
+V、GX(3枚):4ターン

この2種類が基本的だと思われます。オルターを序盤にうつか中盤にうつかは対戦相手のデッキや手札の様子、ふとうのつるぎでザシアンVにつく鋼エネルギーの枚数などで逐一判断する必要があります。これがこのデッキの難しいところの一つだと思います。

 また、多くの試合でターニングポイントとなってくるのは、「GXワザ後にアルティメットレイを打てるかどうか」です。このワザは、150(180)ダメージという最低限のダメージをもちながら、山札のエネルギーを3枚自由につけるという意味不明な追加効果を持っています。

 このワザがうてた場合、三神ザシアン側にはその後の展開でブレイブキャリバーを2回以上打つ権利がほぼ確実に与えられます。こうなった場合、非常に低い要求値(サカキ1枚を引くことなど)でサイドを取り切れることが多いです。逆にいえば、相手側はアルティメットレイをうたれる3ターン目までに280以上のダメージを出す(あるいはエネルギーを一定数はがす)ことが求められます。これこそが「三神ザシアンは強い」といわれる最大の理由だと思います。

3.主なデッキタイプ

 三神ザシアンというアーキタイプには、その歴史も相まって、デッキレシピが星の数ほど存在します。その中で、私自身の独断と偏見で大きく2つに分けてみました。これらをサンプルレシピとともに紹介します。

3-1.チームアチャモ型

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(引用:ポケモンカード公式サイト様 https://www.pokemon-card.com/info/2020/20201225_002737.html より)
 Jason Klaczynski選手、Ross Cawthon選手とともに世界三大ポケカプレイヤー(異論は認める)に数えられているヨネダタクヤ選手が、CL横浜で使用したことでその後のシティリーグで爆発的に広まった構築です。その後、最終的に三神ザシアンのスタンダードに昇華しました。デッキコンセプトを最大限生かしつつ、各環境デッキへの対応力まで底上げされた素晴らしい構築となっています。本人による解説記事もあるので、読んでいない方は今すぐ読みましょう。この記事の100倍ためになります。

3-2.ナツメ&ハチク型

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(引用:ラッシュメディア様 とーしん選手の記事 https://cardrush-media.com/pokemon-toshin-2001102/ より)
 ジュジュベ&ハチクマンのエラッタとともに配布されたナツメ&ハチクを採用し、オルターまでの道のりをわかりやすくしたデッキです。レックウザGXや、4枚のエネルギーつけかえが採用されることが多く、後行1ターン目のオルター+が狙いやすくなっています。

 多くの構築はこのどちらかに分類されるのではないかと思います。特に、チームアチャモ型はシティリーグなどでかなり活躍しており、デッキパワーの高さ・構築のレベルの高さを感じます。


4.採用されるカード

 三神ザシアンというデッキの最大の特徴に、圧倒的な自由枠の多さが挙げられます。基本的にポケモンで確定枠となるのが三神とザシアンVのみであるため、環境に合わせたポケモン・トレーナーズを採用しやすいです。原則悪ポケモンしか入らないムゲンダイナや、火打ち石や炎の結晶などのグッズが不可欠であるズガドーンなどと比較すると、その自由度がはっきりわかります。この自由度こそ、三神ザシアンがずっと生き残ってきた理由の一つであるといえます。

 逆に、自由度が高いからこそ、採用するカードは慎重に選ばなければいけません。環境をしっかり読まなければ、採用したカードがうまく使えなくなるのは必至でしょう。ここがこのデッキを扱う上で最も難しく、かつ最も楽しい部分だと個人的には思います。

 この項ではそんな三神ザシアンが、現環境で採用されてもおかしくないようなカードをならべました。「これ入ってないのはエアプ」「これ入っているのはおかしい」といった意見がございましたら、どしどし送っていただけるとうれしいです。

4-1. ポケモン

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 これらを解説していきます。

①ルール持ちポケモン (後ろの数字は採用される枚数)

 このデッキの中心となるポケモンたちです。三神を除くととられるサイドが2枚のポケモンだらけなので、必然的に相手に「3→2→2」のサイドプランを押しつけられます。


・三神(アルセウス&ディアルガ&パルキアGX):2~4 
 デッキの核となるカードです。基本的にこのポケモンがオルターを打ってから試合が始まります。圧倒的なカードパワーをもち、GXワザ後にアルティメットレイをHP180以下のV、GX(以下こういったポケモンをエサと呼ぶことにします。悪意はないです。)に打てた試合は勝ちに大きく近づきます。現環境のデッキはアルティメットレイの前にエサを出さなくて済む、あるいはエサを出すことで280以上のダメージを狙えるデッキでないと勝ち残るのは厳しいと個人的に思っています。
 採用枚数は人によって大きく異なります。基本的に試合で1枚しかつかわないことから2枚採用というのが一般的ですが、初動の安定のために3枚採用する人や、ミラーを強く意識して4枚採用する人もいます。(1枚以下のレシピもありますが、それは三神をあくまで特定のデッキへのメタポケモンとして使っている可能性が高く、三神ザシアンというにはふさわしくないと考え除外しました。三神に頼らないコンセプト自体は強力だと思います。) 

・ザシアンV:2~4
 ポケカ剣盾環境の原点にして頂点のVポケモンです。3エネ230(オルターこみ260)という破格の打点をもちながら、特性によって初動を安定させることもできます。
 基本的にアタッカーは「三神→ザシアンV→ザシアンV」という形でつなげるため、2枚あれば十分なはずですが、サイド落ちの観点やふとうのつるぎによる初動安定の価値が非常に高いことから、一般的には3枚採用されます。しかし、ザシアンV以外のアタッカーが多い構築だと2枚採用だったり、初動の安定に重きを置く場合だと4枚採用だったりなど、ここもまた採用枚数が分かれるところです。個人的に、序盤に必要なパーツが多い三神ザシアンにおけるふとうのつるぎはかなり価値が高いと思っているため、このカードは3枚以上採用したいなと思っています。

・クチートGX:1~2
 ”先1みわくのウインクは犯罪”
 「エサを狩る」ことを太い勝ち筋にしているこのデッキにおいて、特性が非常にマッチしているポケモンです。仮にポケモンを呼べなかったとしても、相手の手札を確認することができるため、次の相手の行動の予測ができます。使うタイミングが難しい特性ですが、使いこなせれば劇的な勝率向上につながると思います。特性を使う個人的な目安は、「自分にいくつかの選択肢があり、どうすればいいか不明な時」「相手の手札にエサがいた場合劇的に有利になる時」の2つです。また、特性もさることながら、ワザも強力です。2エネで最高190ダメージをだせるため、自分で呼び出したエサを自分でたおすことができます。サカキの登場によって大きく株をあげたカードであり、今はほとんどの三神ザシアンで1~2枚採用されています。

・ザマゼンタV:0~1
 Vmaxポケモンに対し一方的に立ち回れるポケモンです。アサルトタックルによるアタッカー性能も悪くはありませんが、最大の魅力は壁性能にあると思います。
 三神がアルティメットレイの前にVmaxポケモンに倒された場合、このポケモンを壁にしてスタンプをうつことで高確率で1ターンもらうことができます。皆様ご存じの通り、三神ザシアンにおける1ターンの価値は相当大きいです。このデッキでは、「1ターン得たことでメタルソーサーとサカキをそろえられて勝った」なんてことが山のようにあります。
 注意すべきは、このカード単体ではかわされてしまい強くないということです。リセットスタンプや2体目以降のザマゼンタVとあわさることでこのカードの壁性能は真価を発揮します。汎用性の高さから現在は「スタンプ2枚・ザマゼンタV1枚」という組み合わせが多いように感じます。

・ギルガルドV:0~1
 「相手にかかる効果貫通」という優秀なワザソニックエッジをもちます。タチフサグマ・ジュナイパーなど、特性でこちらを詰ませてくるデッキに対し非常に有効です。ふうせんで逃げられないことやアタッカー性能ではザシアンVにどうしても劣ってしまうことから採用率は高いとはいえませんが、ジュナイパー系統はこのポケモンの対処が非常に難しい(というかほぼ不可能)ため、採用は現実的でしょう。デッキにいれる云々よりも、カードプールに存在すること自体が強いポケモンなのかなと思います。ギルガルドVmaxについては試したことがないため正確なことはいえませんが、立たせるのが大変かなあと思います。立てられれば相当強いカードであることは間違いないですけどね。

・レックウザGX:0~1
 特性しっぷうどとうにより、トラッシュからエネルギーを加速できます。後1オルター+をねらう三神ザシアンによく採用されるカードです。ナツメ&ハチクの登場で使いやすさが増し、以前よりも採用率が上昇した気がします。一方、一般的な三神ザシアンにおいては、必要なパーツが落ちる可能性がある点・ミラーでエサになる点から、採用は見送られるカードだと思います。

・ミロカロスV:0~1
 対大型炎系統(マルヤクデvmax、リザードンvmax、ブルー型レシラム&リザードンなど)で活躍が見込めるカードです。大型炎ポケモンのデッキはほとんどの場合後行1ターン目にボルケニオンのフレアスターターで場を構築していきます。この展開になった場合、ほぼ確実に後行2ターン目に三神は吹き飛んでしまうため、アルティメットレイが打てないままゲームがすすむことになります。そのため、基本的に三神ザシアンは大型炎系統に不利といわれることが多いです。
 ミロカロスVはこういった大型炎ポケモンを一撃で倒せるため、有効なメタカードになりえます。しかし、メタルソーサー非対応であることから、1ターンで起動するには「ターボパッチ表あるいはメタルソーサー+エネルギーつけかえ」を2回要求されます。これがかなり大変であるため、採用率は今のところ低いのではないかと思います。

・ガラルマッギョV:0~1
 ワザのトラップバイトにより、攻撃してきた相手に120ダメージのカウンターを与えられます。この打点は非ルール持ちポケモンをワンパンするには十分な打点であるため、このポケモン一匹で非ルール持ち相手にサイドを3枚以上とることができます。また、タチフサグマ・ジュナイパーなどの詰ませてくる相手にも有効な打点になります。
 一方、ルール持ちポケモンに対しての120ダメージは致命傷になることがほとんどないため、このポケモンの役割は薄くなります。現環境ではV、GXを中心に構成されているため、出番が少ないのかなと思います。

・デデンネGX、クロバットV:合計2~4
 デッキを回すポケモンたちです。このデッキだと、
・サポートの権利はサカキに回したいことが多いこと
・要所要所で必要なパーツが異なること
・サイドレース上おいたとしてもあまり問題がないこと(どのみち3→2→2でとられる)
などから、ほかのデッキよりも躊躇なくこういったポケモンを置くことが多いです。その分、終盤だと負け筋になることも多いため、マリィやリセットスタンプでサカキをひかせないプレイングが大事になってきます。
 枚数比についてですが、プレシャスボールに対応しているデデンネGXの方が一般的に多く採用されています。しかしここも人によって様々であり、安定性をとってどちらも2枚ずつ入れる人や、高HPポケモンのおしつけをねらって片方1枚しか採用しない人もいます。

・ワタシラガV:0~1
 トラッシュからサポートを回収できます。オルターというワザはサカキと非常に相性がよく、終盤はこのカードだけで勝てる場面も多いです。ワタシラガVがいると、終盤にサカキを手に入れる要求が非常に低くなる(クイックボールがあたりになる)ため、多くの人が1枚採用しています。

・オドリドリGX:0~1
 特性のたむけのまいが優秀です。このデッキの場合ポケモンが2体倒れても負けないため、原則6枚のドローが保証されることになります。特に、終盤の相手の手札干渉後、必要なパーツをひきこむ可能性を大幅にあげてくれます。ここに価値を見いだす人は多く、一定の割合で採用されているイメージです。一方、貴重なベンチ枠を埋めることや、三神ザシアンがポケモンを倒されない状態で押し切って勝つ試合も多いことから、現状このデッキの確定枠とまではいかないイメージです。

②非ルール持ちポケモン

 本来であれば、非ルール持ちポケモンは「3→2→2」というサイドプランの妨げになってしまいます。しかし、こういったポケモンたちを2枚以上採用し、かつ手札干渉カードを厚くすることで、新たに「3→1→1→2」のサイドプランをおしつけることができるようになります。これはつまり、上記のサイドプランと比べて1ターン稼いでいることになります。これが恐ろしく強いことは、Aレギュ環境末期の三神ミカルゲを知っている方ならよくわかることだと思います。

・フーパ(あくのいましめ):0~1
 現環境最強の非ルール持ちポケモンです。オルターこみだと1エネで信じられないような火力をだします。対ムゲンダイナ・ズガドーンでとくに活躍するポケモンであり、多くの三神ザシアンの構築で採用されています。

・カプレヒレ:0~1
 対ズガドーン最終兵器です。ズガドーンデッキに採用されている、ジラーチ・ズガドーン・ズガドーンGX・レシラム&リザードンGX(オルターはちまき込み)など、ほとんどのポケモンを一発で倒せます。従来の構築だと不利よりだったズガドーンに対し、このポケモンとフーパを同時に採用することで太い勝ち筋を作ることができます。しかし、最近流行しているヒードランGX採用型だと、相手がウルトラビーストを出さずにゲームを進めてくるため、うまく扱えない可能性があります。

・ジュラルドン:0~1
 優秀な非ルール持ち鋼ポケモンです。打点調整や擬似的エネ加速の役割をはたせます。しかし、明確な仮想敵が現環境に少ないため、採用率は低いイメージです。

・フリージオ:0~1
 お手軽にグッズロックができます。主な役割は対ズガドーンですが、唐突なグッズロックはあらゆる対面で有効に働く可能性があります。このカードだけで数ターン稼げることも多く、プレイングをより幅広くするカードだと思います。

・ミュウ(ベンチバリア):0~1
 相手のベンチ狙撃を否定するという、非常に優秀な特性をもつカードです。主に対ピカゼク、ズガドーン(ウッウV)、水タイプvmax系統で力を発揮します。特に、ピカゼクとの対戦は、順当に戦った場合6エネついたピカゼクのタッグボルトGXが通るため三神ザシアン側が盤面を破壊され負けてしまいますが、ミュウがいればその太い負け筋をケアできるため、ぐっと勝ちに近づきます。年明けに発売される連撃ウーラオスvmaxに対しても有効に働くため、今後採用率がのびそうなカードだと思います。

・エアームド(カームストライク):0~1

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 この記事で1番紹介したかったカードかもしれません。メタルソーサーに対応しているうえに、オルターを打ったあとだと2エネで常に120ダメージを出せます。ガラルマッギョVの項で述べた通り、120ダメージという打点は非ルール持ちをほとんど倒せる優秀な打点です。なかなか見ないカードですが、採用の余地はあるのではないかと思います。

・フロストロトム:0~1
 ミロカロスVと役割が似ているカードです。あちらと比べて、火力が低め(大型炎のワンパンは難しい)反面、起動が楽でなおかつサイドを1枚しかとられないというメリットがあります。懸念点である火力に関しても、オルターを考慮すれば100ダメージ程度はだせるため、水弱点の相手に大きな圧力をかけられます。ズガドーンデッキへのカウンターになるのではないかと密かに注目しているカードです。

・ヤレユータン(さるぢえ):0~1
 ふとうのつるぎを確定当選にしたり、相手のマリィをケアしたりなど、多くの用途があるカードです。しかし、初期の三神ザシアンと比べて採用率は格段に下がった印象をうけます。主な理由として、ゲームスピードがさらにはやくなり、ふとうのつるぎを宣言するターンが少なくなったこと、2枚で働くカスタムキャッチャーが1枚で済むサカキに変わったことなどが考えられます。

・フィオネ:0~1
 「エサを狩る」ことを太い勝ち筋としているこのデッキにおいて、ひきよせのうずは非常に強力な特性です。特に、終盤にありがちな、バトル場は無理だがベンチのポケモンを全部ブレイブキャリバーで倒せる状況で有効に働きます。ほかにも、序盤に使って相手にポケモンいれかえを要求させる目的でも使うことができます。採用率が100%に近いというわけではないですが、採用している人は口をそろえて「フィオネは強い」とおっしゃっているため、まだ試したことのない人は試すべきカードなのかなと思います。

・ジラーチ(ねがいぼし):0~2
 Bレギュ最強サポートポケモンです。採用することで、必要なパーツを持ってこれる可能性を飛躍的に増やすことができます。一方、このカードを採用するときは同時にエスケープボード(回収ネット)を採用しないといけなくなるため、貴重な60枚の枠を大幅に失うことになり、デッキパワー自体の低下につながります。そのため、採用するべきか否かは人によって大きく意見が分かれるカードです。

・ミミッキュ(いやしジャマー):0~1
 相手のマオ&スイレンによる回復を防ぐことができます。主に対セキタンザンvmaxで有効に働きます。このデッキに対しては、三神ザシアン側が元々有利という評価をなされることが多く、採用率は低い傾向にあります。しかし、その「有利」が指し示す割合はせいぜい55~60%程度であり、相手側の採用カード(ジラーチ♢ギミック、クラッシュハンマーなど)で大きくゆれうごいてしまいます。そのためこのカードを採用する価値はなくはないのかなと思います。

・マーシャドー(リセットホール):0~1
 スタジアム枠を1枚しかとれない構築において、混沌のうねりとの選択になるカードです。うねりと異なり、クイックボールで持ってこれるため、割りたいスタジアムを的確なタイミングで割れるメリットがあります。しかし、割れる枚数はあちらが2枚なのに対しこちらは1枚であるというデメリットもあります。

4-2. グッズ

 

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 三神ザシアンにおけるグッズの採用理由は、大きく三つに分けられます。それは、

オルター+→アルティメットレイまで安全につなげる...目的A
アルティメットレイをうてなかったときでも勝てるようにする...目的B
特定のデッキのメタをする...目的C

 この3つです。それぞれを目的A、目的B、目的Cにわけて解説します。なお、グッズに関しては、多くのデッキに採用されており説明不要なものもあるため、解説が必要なものに絞って紹介したいと思います。

・タッグコール:0~4
 目的Aにあたるカードです。これ1枚で三神とナツメ&ハチクをもってこれるため、ほぼ確実にオルター+までつなげることができます。このように、タッグコールを採用すると、序盤の安定感が高くなりますが、一方でデッキを掘るスピードは遅くなってしまい、総合的なデッキパワーは低くなりがちです。採用する際はそこをふまえてデッキを構築したいです。

・メタルソーサー:3~4
 一週間前の私はどうしてこのカードを紹介しなかったのでしょうか(困惑)メタルソーサーは目的Bにあたるカードです。昨今の環境はあまりに早すぎて、オルター+をうった三神が生きて帰ってこないことが日常茶飯事であるため、このカードの重要性はかなり大きいと思います。4枚あれば理論上、アルティメットレイを打てなくてもザシアンVが二回起動できることもあり、ほとんどの構築で4枚採用されています。

・エネルギーつけかえ:1~4
 目的Aにあたるカードです。多くの用途があるカードですが、最も重要な用途は1ターン目に三神にエネルギーをつけられなかった時でも、次のターンオルター+を打つことです。また、一部の構築では、後一オルター+をうつために採用されます。しかし、最大の採用理由は前者だと考え、後者を副産物ととらえる人がほとんどのように感じます。
 エネルギーつけかえというカードは時代に応じて採用枚数がどんどん変わっていった面白いカードです。初期の三神ザシアンだと、「入れている人は1~2枚入れている」程度のものでしたが、ムゲンゾーン発売後からCL横浜にかけては4枚採用の構築がほとんどとなりました。現在では少し減り、2~3枚採用の構築が一般的です。個人的には、デッキがしっかり回った場合必要になりにくいカードなので、4枚は少し過剰かなと思います。

・エネルギースピナー:0~3
 エネルギーの項で説明します。

・リセットスタンプ:0~2
 目的Bにあたるカードです。アルティメットレイを打てなかった試合でも、このカードを使えばまくっていけることが多いです。三神ザシアンの場合、サイドプラン的に相手のサイドが1になるターンが必ず存在するため、リセットスタンプの価値は非常に高いです。特に高火力なvmax相手の場合、ザマゼンタVと組み合わせることでほぼ確実に1ターンもらうことができます。勝ち筋を格段に増やせるカードなので、多くの構築で採用されています。

・グレートキャッチャー:0~1
 目的Cにあたるカードです。GXを多く並べるパーフェクション系統やミラー対面で有効です。とくに、クチートGXで引っ張り出したエサを狩る動きは非常に凶悪です。一方、ムゲンダイナvmaxなどの対面では全く役立たないため、有効に働く場面が限定的と考える人も多く、採用されていない構築も多く見られます。個人的には、ドローサポートを使ったターンに使えるこのグッズは勝ち筋を大きく増やせると考えているため、1枚はほしいと思っています。

・ツールスクラッパー:0~1
 目的Cにあたるカードです。対ルカメタザシアンで有効です。ルカメタ戦では、終盤にザシアンの殴り合いになるため、お互いにこのカードをうまく使えるかが勝敗をわけます。(三神側は相手のフライパン・ゴーグル、ルカメタ側は相手のおまもり・くちたけんを割りたい)

・ダート自転車・おとりよせパッド:それぞれ0~4
 目的A、Bにあたるカードです。実質的なデッキ枚数を少なくすることで、ほしいパーツにアクセスしやすくなります。レギュ落ち前の海外だとよく見たカードです。

・クラッシュハンマー:0~4
 haha hammer go brrrrrrr

・ポケモンキャッチャー:0~4
 敬遠されがちなコインカードですが、三神ザシアンというデッキにおいて裏を呼ぶ行為は最強なため、サポートと一緒に使える点で大いに採用価値があります。ただ、これを使われて負けた相手のストレスは半端ないと思います。

・ぼうけんのカバン:0~1
 実質的にポケモンのどうぐをかさ増しできます。要所で必要なパーツが異なるこのデッキだと、特に有効に使えるのではないかと思います。

・ふうせん:1~2
 目的Aのカードです。逃げエネが0のポケモンをつくることができます。実質的なポケモンいれかえになるほか、ブレイブキャリバーを連打するのにも役立ちます。ほとんどの構築で1枚は採用されています。

・大きなおまもり:1~2
 基本目的Aのカードですが、他にも多くの用途があります。以下一例です。

三神につける場合...HP 280→310
火の玉サーカス要求値6→7
ムゲンダイナのジグザグマ要求枚数1→4
フレアドライブGX確定耐え
 
ザシアンVにつける場合...HP 220→250
ブレイブキャリバー確定耐え
キョダイボンバード確定耐え
キョダイガンセキ確定耐え
バフ込みこうねつばくは確定耐え
ミュウツー&ミュウGXのフレアストライク確定耐え
 
デデンネGXにつける場合...HP 160→190
スピットシュート確定耐え
オルター込みアルティメットレイ確定耐え

 このように、各対面で様々な恩恵を受けられます。これはすなわち、相手のデッキ・相手の手札のスクラッパーの有無によっておまもりを貼るべきポケモン・タイミングが異なってくるということであり、一定のプレイングが求められます。

・げんきのハチマキ・くちたけん:それぞれ0~1
 目的Cにあたるカードです。アタッカーの打点上昇ができるカードですが、役割は似て非なるものです。以下、環境デッキの対面で役に立つ場面の一例です。(個人的に重要そうなものには☆マークをつけました。)

<げんきのハチマキ>
(オルター使用後を想定)
・アルティメットレイ190
☆おまもりつきデデンネGX一撃
☆ヒードランGX一撃
ゼラオラGX一撃

・ブレイブキャリバー270
☆レシリザ・モクナシをはじめとするtag team一撃
タフネスマントつきザシアンV一撃

・アサルトタックル170
☆ムゲンダイナvmax二撃
ダダリンvmax二撃
カメックスvmax二撃
ヤミラミV一撃

<くちたけん>
・ブレイブキャリバー260(オルター未使用)
ルカメタ一撃
ピカゼク一撃
ストーン闘つきセキタンザンV一撃

・ブレイブキャリバー290(オルター使用後)
☆フルメタルウォール&フライパンつきザシアンV一撃
☆おまもりつきピカゼク一撃
ヒート炎つきレシリザ一撃
☆三神一撃
ライライ一撃

 このように、打点上昇という同じ恩恵をもたらす二者ですが、見られる範囲は大きく異なります。もしどちらかしか採用しないときは、どんなデッキが環境にいるのかをしっかり把握した上で決めましょう。(例えば、ズガドーンデッキが多いと予想した場合、ハチマキの方が適しています。)

・カウンターゲイン:0~1
 目的Bにあたるカードです。とある方の構築に採用されており、賢いなあと思ったため紹介します。役割としてはぼうけんのカバンでもってこれるメタルソーサーという表現がしっくりくると思います。三神ザシアンデッキの場合、三神が序盤に倒されることが多いため、カウンターゲインの効果が発動しやすいため、有効に働きやすいです。ザシアンVには対応していませんが、そのほかのアタッカー(クチートGXやザマゼンタVなど)ほとんど全てに対応しているうえ、メタルソーサーの対応していないサブアタッカー(ミロカロスVなど)の起動にも役立つため、非常に便利な一枚だと思います。

・タフネスマント:0~1
 目的Cにあたるカードです。主にザシアンVにつけ、HPを270まで底上げします。ミラーだと、相手のザシアンVがオルター込みで260しか出せないため、一定の働きが見込めます。しかし、現在多くの構築では打点上昇の道具が入っているため、ツールスクラッパーやリセットスタンプと組み合わせないと無意味に終わることも多いです。

・エスケープボード:0~1
 ジラーチ専用乗り物です。それ以外の構築だと、基本ふうせんの方が便利です。

4-3 サポート・スタジアム・エネルギー

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サポート
・マグノリア博士:4
 剣盾環境最強のドローサポートです。たねポケモンのみで構築されているこのデッキは手札トラッシュのデメリットが少ないため、特に相性がいいと思います。95%以上の三神ザシアンで4枚採用されています。

・マリィ:2~4
 三神ザシアンは、相手が1ターンでも遅れると大きく勝ちに近づくデッキなので、マリィの価値は非常に高いです。3枚採用が一般的かなと思います。

・サカキ:3~4
「じゃあフラダリで。シェイミEX呼んでよるのこうしんうちます。サイド2枚。」
「じゃあグズマで。カプテテフGX呼んでフォトンゲイザーうちます。サイド2枚。」
「じゃあサカキで。クロバットV呼んでアルティメットレイうちます。サイド3枚。」←new!
 上記のとおり、サカキはこのデッキとあまりにかみ合いすぎているカードです。このデッキの場合、終盤にこのカードがあるだけで勝てることがとても多いです。そのため、デッキ構築の時点で終盤サカキにアクセスしやすくしておく必要があります。このことから、多くのデッキで3枚以上採用されています。

・tagサポート各種:それぞれ1~4
 タッグコールとともに採用されることが多いカードたちです。グズマ&ハラ、シロナ&カトレア、ナツメ&ハチクはデッキの安定感を高める役割を果たしています。一方、マオ&スイレンだけは例外で、特定のデッキメタ(セキタンザンvmaxなど)にあたるカードです。しかし、現在では三神ザシアンと相性のいいナツメ&ハチクのみ採用する構築がほとんどになっており、ほかのtagサポートは不採用になりがちです。

・とりつかい:0~1
 対クワガノンVで有効です。クワガノンVが環境デッキの一角にいた時期によく採用されていました。しかし、セキタンザンvmaxの台頭で大きく数を減らしたため、それに従いとりつかいの採用も少なくなりました。

スタジアム
・混沌のうねり:0~2
 相手のスタジアム依存のプレイを否定できます。マリィの項で述べた通り、三神ザシアンは相手を妨害し1ターン遅らせることがとても大事になってきます。相手の妨害という意味では無人発電所も優秀ですが、三神ザシアンはGXの特性に依存してデッキを回すことが多いため、あまり採用されないイメージです。

・トキワの森:0~2
 三神ザシアンの永遠の課題である、「安定した水エネの供給」を手助けしてくれるスタジアムです。また、終盤の手札干渉後でも確実にエネをもってこれるため、リーサルの範囲を大きく広げられます。しかし、トキワの森というカードはあまりに便利な効果をもっており、相手に与える恩恵も大きいため、貼ったことで負けにつながる試合もあります。そのため、貼るべきタイミングを見極めることが肝心です。

エネルギー

・基本鋼エネルギー:7~9
 大抵の構築で8枚採用です。多すぎると手札事故の元になりますが、少なすぎるとアルティメットレイでつけるエネルギーがない事態に陥りがちなので、枚数の調整は非常に難しいと思います。こればっかりは個人の感覚に頼るのが正解だと思います。

・基本水エネルギー・オーロラエネルギー・エネルギースピナー・ユニットエネルギー草炎水:合計4~5
 水エネルギーになるカードです。それぞれの主なメリットは以下のようになります。

・基本水エネルギー
アルティメットレイでつけられる。
エネルギーつけかえの対象である。
特殊じゃないので割られにくい。

・オーロラエネルギー
鋼エネにもなる。
手札トラッシュが有効な場面がある(メタルソーサーなど)。
セレビィvなどのサブアタッカーを起動できる。

・エネルギースピナー
鋼エネにもなる。
実質的な山札圧縮につながる。
持ってこない選択ができる(ナイトアセット時有効)。

・ユニットエネルギー草炎水
グズマ&ハラでもってくることができ、
なおかつ手札トラッシュを必要としない。
 

 どれを何枚採用するかは人それぞれでいいと思います。ただ、安定した先2オルター+につなげるためには、(トキワの森含む)合計が5枚以上であることが必要だと思います。

5.各環境デッキとのマッチアップ

 三神ザシアンデッキは、一方的に有利と呼べるデッキはほとんどありません。仮に有利なデッキがあったとしても、それはせいぜい勝率60%前後でしょう。

 しかし、適切な構築・プレイングをすることさえできれば、あらゆるデッキに対し最低限の勝ち筋をもつデッキでもあります。この「適切な構築・プレイング」というのは実は非常に難しく、一手誤るだけですぐ負けに直結してしまいます。

 私も一ヶ月以上このデッキを使ってきましたが、未だに正しいプレイングがつかめていない対面もあります。そのため、この項で明確に有利・不利を明言することは避けたいと思います。「私だったらこの対面でこういうことを考える」ことしか話すことができないため、不正確な部分が目立つかもしれませんが、あらかじめご了承ください。明らかにおかしいところがありましたらコメントしてくださるとうれしいです。

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この7デッキについて話していきます。

・対三神ザシアン(ミラー)
 最も単純そうに見えて、意外と考えることが多い対面です。気をつけるべきことは、
・基本先行有利なため、じゃんけんに勝ったら先行をとる。
・エサは極力おかない。
・クチートGXは、相手のエサを引き出せる可能性がある反面、自身もエサになるため、「攻めのターン」(アルティメットレイを打つときなど)に置くのがよい。
・オルターを言わずブレイブキャリバーからゲームをすすめるプランも視野にいれる。
 
この4つが大事になってくるかなと思います。4つ目に関してですが、くちたけんが発表されたことで、「ブレイブキャリバーで2枚→オルター+→くちたけんつきブレイブキャリバーで相手の三神倒して4枚」というサイドプランもとることができるようになりました。しかし、このプランは高い要求値が必要になるため、「手札的にできるようなら狙う」くらいの気持ちでいていいと思います。

・対ムゲンダイナvmax
  三神ザシアンの真骨頂である、「エサを2体とって勝つ」ことが輝くマッチアップです。オルター+をうったあと、最短2ターンでゲームを終わらせることができます。オルター+の返しに三神が飛んだ場合、メタルソーサーとサカキを頑張って引くか、リセットスタンプ+ザマゼンタVで1ターン稼ぐかのどちらかが必要になってきます。前者は能動的に勝つことができますが、要求値が非常に高いため、大体後者のプランをとることが多い気がします。
 最近流行しているマタドガス採用型の場合、オルター+の返しに三神が飛ばされにくいため、比較的動きやすいのかなと思います。しかし、特性ロックはやはり大きな支障になるため、このタイプが流行しているなら、デッキ構築の段階でエネルギーに触りやすくしておく(現物を増やす、トキワの森を採用するなど)のが大切だと思います。

・対ズガドーン
 厳しいマッチアップです。純正型とFTB型分けて解説します。
 純正型の場合、マリィとともにオルター+をうつことを心がけましょう。オルター+の返しに三神が飛ばされる可能性を少しでも低くすることが大切です。飛ばされてしまった場合、非ルール持ちポケモンで殴っていきましょう。彼らを2匹うまく使うことができれば、自分がオルター+の後3ターンで勝ちきれる(2→2→2)のに対し、相手も3ターン必要(1→1→2またはバーストGX)なので、(ウッウV非考慮なら)勝つことができます。
 FTB型の場合、ヒードランGX・ファイアローVが鬼門です。三神ザシアン側の多くのポケモンは爆熱スタンプ・ぐれんのつばさで倒されるため、後行1ターン目からサイドをとられる恐れがあります。そのため、先行一ターン目にバトル場をクロバットVで終われることが理想です。また、あえて三神を差し出すというプレイングも悪くはないでしょう。アルティメットレイまではうてずともオルター+はうてる(はず)なので、ヒードランGXをワンパンできる非ルール持ちポケモンで戦っていけば勝てる可能性が出てきます。
 いずれのマッチアップでも、相手のウッウVがキーカードになってくるため、デデンネGXに大きなおまもりをつけたり、ミュウを場に出したりするプレイが大事になってきます。一方、有名なズガドーンメタカードであるカプ・レヒレですが、相手がFTB型の場合ズガドーンがでてこないまま試合が進むことが多いので、以前ほど有効には使えない可能性が高いです。ズガドーンを意識する場合、カプ・レヒレよりもフロストロトムやミュウの方が適していると個人的には思っています。

・対セキタンザンvmax
 申し訳ございませんが、この対面はよくわかりません。有利なのか不利なのかもはっきりしていません(多分不利より?)。従って、多分こうだろうということしか話せませんが、ご了承ください。
 三神はふんかだんを一発たえるため、先行の場合アルティメットレイまで到達できます。後行だとしても、一発目のふんかだんをザシアンVなどに撃たせれば同じくアルティメットレイまで到達できます。アルティメットレイを撃つ先ですが、理想はマグカルゴ(マグマッグ)です。マグカルゴがいない状態でマリィを使えれば、相手は盤面形成が困難になり、1ターン遅れたり、ジラーチ♢を仕込めなかったりします。そうするとかなり有利に立ち回れると思います。
 相手が順当にまわりジラーチ♢を仕込めた場合、殴る回数的にこちらが不利になります。しかもセキタンザンは1エネでデデンネGX・クロバットVを倒せるため、簡単にサイドを取り切られてしまいます。これを防ぐため、対セキタンザンvmaxでは、対三神ザシアンと同じように、エサを置かないプレイが大事になってきます。(ただ、エサを置かずデッキを回すのは相当大変なので、理想論的な目標であることも否めません。)

・対ルカメタザシアン
 環境デッキの中では珍しく、2体の三神を使うマッチアップです。序盤にオルターではなくアルティメットレイを撃ち、相手のフルメタルウォールを誘導しましょう。フルメタルウォールを撃たせられたら、順当にオルター+をうち、ゲームを進めていきましょう。最終的にはザシアンV同士の殴り合いになるでしょうが、こちらはサイドを1枚多くとれるため、殴り合いでも有利に進めると思います。
 このマッチアップでは、ツールスクラッパーとくちたけんが大事になってきます。これらを駆使し、相手のザシアンVをワンパンできる状態に持って行くことが大事です。また、大きなおまもりを2体目のザシアンVにつけることで、相手にもツールスクラッパーを要求させることも大事になってくるかなと思います。

・対ピカゼク
 こちらも厳しいマッチアップです。対ピカゼクの場合、タッグボルトGX+によるサイド複数取りがかなりやっかいであり、順当に戦った場合負けてしまいます。また、クワガノンVのグッズロックもかなり痛手であり、デデンネGXなどを縛られた場合ほぼ確実にサイドを献上してしまいます。
 このマッチアップでも、くちたけんが大事になってきます。オルター後だと、おまもり込みのピカゼクをくちたけん込みブレイブキャリバーで倒せるため、早期にそれを狙うことが大事だと思います。また、ミュウなどを採用すると上記の負けルートをなくせるため、大きく勝ちに近づけると思います。

・対マッドパーティ
 非ルール持ちが主体なので、大体純正ズガドーンと同じイメージです。(つまり不利寄りということです。)ズガドーンと比べ序盤の火力は低いですが、攻撃に必要なパーツがエネルギーのみであり、かつポットデスもいるため、手札干渉が刺さりにくいのが難点です。
 現在存在するマッドパーティのほぼ全てにジラーチ♢が採用されているため、あいてのサイドが5枚だと思ってプレイするといいと思います。すると必然的に、三神が倒された後は非ルールもちで殴ることが重要だということになります。その際手札干渉ができれば、相手がグレートキャッチャーやサカキに到達しにくくなりため非常に効果的です。
 また、後行1ターン目から100~120ダメージをだせるため、対セキタンザンvmaxのふんかだんと同じように、一発目をザシアンVやザマゼンタVに当てさせることが大事です。1ターン目にあえて三神をださず、2ターン目にエネルギーつけかえを駆使して突然現れたあとオルター+をうつということができれば理想的だと思います。

6. 結び

 ここまで三神ザシアンについて自分の書けること全てを書いたつもりですが、まだまだこのデッキについて書けることはたくさんあると思います。根拠のない予想ですが、Bレギュが落ち、ウーラオスvmaxが参入してきたとしても、このデッキはずっと環境に残り続け、どんどん構築やプレイングが難しくなっていくのではないかと思っています。この奥深さこそ、三神ザシアン、ひいてはポケモンカードゲームの一番面白いところなんじゃないかなと思います。

 最後になりましたが、このような駄文を最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。ご意見ご感想ご指摘が少しでもございましたら、遠慮なくコメントしてくれると本当に嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

 (需要がないかもしれませんが、おわりに私が普段使っている構築を掲載したいと思います。何かの参考になれば幸いです。)

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