「観心本尊抄」第16章 2024年度「青年部教学試験1級」研鑽のポイントメモ

第16章は、通解から学ぶと、分かりやすい。通解を見ながら、ご説明いたします。


問. まだ、(前章までの)大きな疑いの回答を聞いていないが、どうだろうか。

答. 日蓮大聖人が答えていう。
開経である無量義経に「いまだ六波羅蜜を修行していなくとも、六波羅蜜は自然に具わる」とある。
①法華経方便品には、
②結経である涅槃経には、
③竜樹菩薩の「大智度論」には、
④慧均の「…玄義記」には、
⑤吉蔵の「法華義しょ」には、
⑥天台大師「法華玄義」には、
 ※中国では、具足の意味が「妙」に含まれているのか。若おばちゃまより

①から⑤までは、先の文の開経である無量義経の本文をフォローしているので、結局言えることは、大聖人が御謙遜しながら言うには、

「釈尊の因行果徳の二法は妙法蓮華経の五字に具足しており、私たちは、この妙法蓮華経の五字を受持すればおのずと釈尊の功徳を譲り与えられる」のである。

★「受持」ときたら、受持即観心の第16章だなと、思い出してください。


以下その証明の文
ア. 法華経信解品4 宝珠(一念三千の法) 三車火宅の譬え(信解品)を聞いた四大声聞のことば
イ. 法華経方便品2 如我等無異
ウ. 法華経宝塔品11 受持即観心っぽい内容
エ. 法華経法師品10 因果倶持っぽい内容
オ. 法華経寿量品16 私たちの己心の釈尊は無始無終の永遠の仏だった。
カ. 同品 地涌の菩薩は、私たちの己心の釈尊の眷属なのである。
キ. 妙楽大師 身土(正報である身と依報である土)は、依正不二であり、身は三世間のうち、衆生世間・五陰世間であり、土は、国土世間に当たる。よって、身土も、私たち衆生の一念に具わる三千の諸法である。ゆえに成仏の時には、この本来の妙法の理にかなって、一身も一念も、ともに法界に遍満するのである。

★語句の意味
「三車火宅の譬え」
「如我等無異」私(釈尊)と同じ境地にしたい
「因果倶持」
「無始無終」
「依正不二」