「観心本尊抄」第4章 2024年度「青年部教学試験1級」研鑽のポイントメモ

▼この章、最重要な質問 
②「百界千如」と「一念三千」の違いは何か

「百界千如」は、十界互具は百界、十如是に十界互具を掛けて千如是。有情に限られる。
「一念三千」は、有情・非情の両方を含む。

▼なぜ、一念三千は、非情を含むのか。
→三世間のうち国土世間は⑨草木国土で非情だから。


問. 非情にも十如是があるなら、草木に心があって有情のように成仏すると言えるのだろうか。

答. ⑤このことは難信難解である
⑥天台宗の教理の中の難信難解には二つある。以下のとおり。

⑦教相における難信難解
爾前経では、「二乗作仏」「悪人成仏」「始成正覚」 を説いていた。
→始成正覚は、迹門まで。本門では、久遠実成を説いた。

⑧観心における難信難解
百界千如と一念三千であり、非情に色心の二法、十如是がそなわるということである。

理解を深めるために(内容を押さえよう)

『魔訶止観』第五巻には、「国土世間もまた十如是をそなえている。それ故、悪国土の相・性・体・力などがある」とある。

摩訶止観第五巻より

※法華玄義釈せん第六巻から
十如是
「相」「報」…色法のみ
「性」「因」「果」…心法のみ
「体」「力」「作」「縁」…色法と心法の両面


「一本の草、一本の木、一個の石、一粒の塵にも、それぞれに一つの正因仏性があり、それぞれに一つの因果がある。縁因仏性・了因仏性をもそなえている」とある。

金ぺい論より

「正因仏性」「縁因仏性」「了因仏性」とは。