「観心本尊抄」第28章 2024年度「青年部教学試験1級」研鑽のポイントメモ


法華経本門の流通分から、神力品21の四つの文⓱~⓴を挙げられている。
まず、法華経神力品は、発誓、付とともに、地涌に限る。なお、正式名は、妙法蓮華経如来神力品第二十一。

第28章 本門の流通分の文を引く

①別付嘱の文を引く

▼⓱神力品に云わく「その時、千世界微塵等の菩薩摩訶薩の地より涌出せる者は、皆仏前において、一心に合掌して、尊顔を瞻仰して、仏に白して言さく『世尊よ。我らは仏滅して後、世尊の分身の在すところの国土・滅度の処において、当に広くこの経を説くべし』と」等云々。

→地涌の菩薩の発誓。


▼⓲経に云わく「その時、世尊は乃至一切の衆の前に、大神力を現じたもう。広長舌を出だして、上梵世に至らしむ乃至十方の世界の衆の宝樹の下、師子座の上の諸仏もまたかくのごとく、広長舌を出だしたもう」等云々。
→十方の諸仏の舌相による「証明」
→大聖人 このような証明方法は法華経以外のすべての経典にはない。

▼⓳経に云わく「その時、仏は上行等の菩薩大衆に告げたまわく『諸仏の神力は、かくのごとく無量無辺、不可思議なり。もし我この神力をもって、無量無辺百千万億阿僧祇劫において、嘱累のための故に、この経の功徳を説かんに、なお尽くすこと能わじ。要をもってこれを言わば、如来の一切の所有の法、如来の一切の自在の神力、如来の一切の秘要の蔵、如来の一切の甚深の事は、皆この経において宣示顕説す』と」等云々。

→結要付嘱…重要な儀式


▼⓴「また神力品に云わく『要をもってこれを言わば、如来の一切の所有の法乃至宣示顕説す』〈已上、経文〉。

→つまり、結要付嘱とは、釈尊から地涌の菩薩、なかんずく、そのリーダーである上行菩薩へと「教主」が交代することを示す儀式といえる。


★語句の意味
「十神力」…
「第三に結要付嘱」…


②総付嘱・桾拾遺嘱を明かす

法華経嘱累品22で、別付嘱を地涌の菩薩たちに、総付嘱ですべての菩薩に託された。
多宝仏の塔は閉じられた。
宝塔品第11から繰り広げられた「虚空会の儀式」が終了。
地涌の菩薩も帰還した。

★語句の意味
「捃拾遺嘱」(くんじゅういぞく)とは