見出し画像

水星の魔女12話から考える”ガンダムジェネレーションギャップ”

放送直後に大きな話題を呼んだ、水星の魔女の12話放送からもうすぐ一週間経とうとしていますが、各動画サイトでの配信に合わせて、SNSでの盛り上がり(阿鼻叫喚?)はずっと続いています。
(個人的に最近SNSでは実際の戦争の動画がよく流れているので、ミオリネの反応に違和感を感じてしまいましたが・・・)

ということで、今回は12話の感想をSNSで見ていて気付いた「ガンダムジェネレーションギャップ」の話です。

水星の魔女の放送開始にあたり、制作サイドの方がインタビューで「若い世代がガンダムを敬遠する傾向にあり、危機感を持っている」という話をしていたと記憶しています。

ただ、私の周りの20代は、SEEDから入って、ゲームなどでガンダムの知識をすそ野を広げていて、一定数の若いガンプラファンもいるので、そんなに実感はありませんでした。

実際、今回SNSで水星の魔女12話の感想を見ていると、「最終話でガンダムらしくなった!」と、過去作を見ていると思われる方のツイートが多くを見られました。

また、今回初めてガンダムを見たという方が「これがガンダムなのか?」との驚きの感想を述べているのも、時々見かけました。

ところが、1週間ずっとSNSで感想を見ていると、気になる声が出てきました
それは、「ガンダムだから見ない」とか「水星の魔女を見たいが、ガンダムは何から見たらよいか」とか「ガンダム初見で理解できるのか」といった、制作サイドが言っていた、"ガンダムのハードルの高さ"を話している方が、毎日必ず数名いることです。

これは、「ガンダムは難しい」「作品をすべて見ないといけない」「初見は理解できないと」と考えている層が、一定数はいるということだと思います。

私の世代(昭和50年代)でも、すでにガンダムがOVAも含めて数作品が存在していましたが、こういった考えは一切ありませんでした。実際、同じUCものであっても、どれから見ても理解できるようにできていたと思います。
ただ、ガンダム作品が大量にある現在では、暗黙のうちに「ガンダム=ハードルが高い」という認識ができあがっているのだと改めて実感しました。

これが今後コンテンツとして先細っていくという制作サイドの危機感につながるのだと腑に落ちた瞬間でした。(ガンダムの呪いですね)

いつから、なぜ、こういった認識ができあがってしまったのか、興味があるところです。もしかしたらZ世代の考え方も、影響しているのかもしれません。(失敗を恐れて全体感や前提を全て知りたい、用意されているものを順番に理解したい、タイムパフォーマンス重視 等)

ネットで少し調べれば、ガンダムをどれから見たらよいかとか、初めてでも大丈夫かといった情報はすぐに出てくると思いますが、そこまで調べてみるというほどでもないのだろうと思います。

ちなみに今回「初めて見たけど理解できました!」という方もいますし、12話が話題になって「気になったので、ガンダム知らないけど見始めました!」という声も増えており、水星の魔女は新規ファン層の獲得に成功していると感じています。

2期の放送でこれがどう変わっていくのかもウォッチしていきたいと思う、富野作品原理主義の私でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?