HIV検査×ものづくり=ブルーオーシャン。組み合わせる距離は遠い方がいい。no.468
今週末は、浜松のアクトシティで開催されていたエイズ学会に出展してきた。
いままで縁もゆかりもない医学系の世界で、学会にいきなり突撃!
HIV検査向けの無人受け渡し機を製作
今回私が学会に出展したのは、小ロットのカスタム機の製作をウリにしたプロジェクトに関わっているから。
それぞれ別のビジネスを持った私を含む3人で昨年から始めていたんだけど、春先にNPO法人aktaさん名古屋市立大学さんからHIV検査向けの機材の打診をいただき、要望を踏まえながらカスタムメイドしたもの。
(ちょっとweb側とも連携してる)
ぶっちゃけ、使われている技術なんてほんと基本的なもので、何も新しさなんてない。
それでも私たちのように小回りの効くメンバーで、なおかつ普段から一品物の機械を作っている関係会社さんと繋がりがあるからこそ、極小ロットでもから作ることができた。(ちゃんと利益も取れている)
どこに身を置くか が何よりも大切
今回改めて痛感したのが、身を置く場所 の大切さ。
今回作った無人受け渡し機は、前述したとおり、特にスゴい技術なんてなく、基本も基本の技術しか使ってない。
そして出来上がった初号機の品質レベルも、技術屋の目線でいえば、正直言って、改善の余地だらけの状態だ。
だからもしこの機械と仕組みを、
製造系, 機械系, 電気系のような展示会に持っていったとしても見向きもされないし、
『何が特徴なんですか?』
『ウチでも作れますね』
『この品質では・・』
なんて言葉を浴びせられて、心が折れて終わるのが目に見えている。
技術的にはそんな程度のものでも、
"検査キット配布" というニッチな現場のニーズに合わせて、仕様を作り込んで、それをエイズ学会に持ち込むと、、、
『講演を聞いて実物を見に来ました、すごいですね!』
『○○にも使えると思うんですよ。ここをこう変えることできますか?』
『保健所にも使えると思います』
『こういうの今までなかったですねー』
『がんばってください!』
『いいですね!応援しています!』
こんな感じのポジティブで期待感あふれるコメントばかりをいただくのだ。
終日そんなトーンだったので、かなりテンションが上がった。
そして、エイズ学会に来られている、製薬会社の方、学者の方、医師の方、看護師の方、その他の医療関係者の方、行政関係の方、コミュニティ関係の方、の生の声を色々と聞くことで、業界としての状況や課題や私たちの取り組みの位置づけを認識することもできた。
組み合わせるなら遠い方がいい
今回は、HIV検査の世界 に 我々のものづくり(機械,電気,web)を置くことで、壮大なブルーオーシャンが見えてきた。
自分が当たり前と思っている技術や知識も、普段出会わないような、離れた世界に身を置くことで、求められ驚かれることになるのだ。
どうせ身を置くなら、なるべく遠い世界のほうが、そのインパクトも大きくなる。
今回の経験を通して、再認識した次第。
どうすれば遠くの世界に繋がれる?
ではどうしたら、遠くの世界に身を置けるのかって??
それは、普段から、『ハイかYESか喜んで!』 の精神で、躊躇せず新しい場に足を踏み出すことを繰り返し、出会った人との縁を繋いでいく。これの繰り返し。
今回の件だって、辿っていくと10年以上前の取り組みがきっかけになっているんだから。
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