私は、髪と、生きていく

きっかけは久しぶりに再会した学生時代の友人に言われた「あの頃と変わらないね」という一言
今までもよく言われてきたはずなのに、なぜかその時だけはザワザワしたのです

学生の頃に初めてのショートヘアに失敗し、それ以来髪型はいつもセミロング。切りたいという衝動が起こる度にまた失敗するだろうと決め込み、切ったとしても鎖骨まで。あとは3、4ヶ月伸ばしっぱなしになり、今思えば美容室へ行く理由は「前髪がうっとうしいから」でした

そんな、こだわりを持たないカットを、アラサーになるまで続けていました。こだわりがないから、髪も染めたことなんてなくて。

そして冒頭の出来事が起き、私の中で「変わりたい」という欲求がふつふつと湧いてきました。

そんな時、たまたま本屋さんで出合った本が佐藤友美さんの「女は、髪と、生きていく」。周りが受け取る印象と自分の中身とのギャップに生きづらさを感じていた原因は、髪型を変えれば解決するのかも知れない。

読み終えて、今回生まれて初めて、なりたい自分を明確にイメージしてから予約をし、その熱量を言葉に乗せて、美容師さんに伝えてみました。

切ってみて感じたことは、思いを照れずにしっかり伝えてプロに委ねればちゃんと形にしてくれるということ。そして髪を好きになる = 自分を好きになる の方程式がすぐに成り立つということ。

普段なら美容室帰りは慣れないスカートを履いているような気持ちになっていつもソワソワしていたが、今回は違いました。たぶん「似合ってる」ことに自信を持てたのだと思います。

周りからの反応はというとすこぶる良く、思い返せば昔から「変わらない」髪型をキープしてきた私にとって恐らく生まれて初めて、髪を切ったことに対してここまで周囲から関心を持たれた気がします。

これからの私は、地髪に落ち着くにしても、セミロングに戻すにしても、きっと意思を持って生きていきたい。

この本が、たくさんの人に届きますように。


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みりん
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