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淡路島への旅のプレイリスト(後編)

 ところでドライブに適した音楽ってどんな音楽なんでしょう。運転しないぼくが想像するに、それは先ず以って眠くならない音楽ではないかと。そんなの当たり前だね。でも、眠くなる音楽って絶対に人によって違うわけで、ハンドルを握るぼくが眠くならない曲でも助手席の彼女はいつの間にか夢の中かもしれない(想像です)。そして眠くなるかならないかは、知っている/知らないということが関係していると思う。あるいは口ずさめる/口ずさめないと言い換えても良いと思うけど。

 だから今回の旅のプレイリストは四人とも知っている曲(でもちょっと珍しいヴァージョン)を挟みつつ、たぶん知らないけど気に入ってもらえそうな曲も混ぜて作ってみました。そうそう、前半8曲で気づいているかもしれないけれど、日本の曲と外国の曲を交互にしているのもポイントでした。
 では後半8曲、一気に参ります。

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09. Under the Sea

▼ディズニー映画『リトル・マーメイド』の挿入歌ですが、ここではディズニー映画の曲をブラジルのミュージシャンたちがカヴァーしたコンピレーションアルバム『Disney Bossa Nova』からのチョイス。歌っているのはベナ・ロボ。この人のお父さんはエドゥ・ロボという、ブラジル音楽ファンならわりと初期に押さえるミュージシャンです。ぼくは思うのだけど、ボサノヴァ調にカヴァーしても「聴ける」音楽っていうのはメロディーがしっかりしている証ではないかな。さすがはディズニー、良くも悪くも……


10. Stand Alone

(紹介音源なし)

▼NHKのテレビドラマ『坂の上の雲』の主題歌。ぼくが選んだのは元モー娘。安倍なつみが歌うヴァージョン。収録されているアルバム『光へ -classical & crossover-』は、ぼくは仕事の関係でレコード会社の人にいただいちゃったので聴いてみたんだけど、案外いけるんでびっくりしましたね。なお作詞は小山薫堂、作曲は久石譲。


11. Ob-La-Di, Ob-La-Da

(紹介音源なし)

▼アフリカはセネガルの歌手ユッスー・ンドゥールによるカヴァー。塚田健一氏の本やら菊地成孔先生の発言から影響を受けてこの頃はアフリカの音楽にも興味をもちはじめたんだけど、いまは南米(というかブラジル)だけで一杯いっぱいなのに、二つの大陸を同時に攻めるなんて到底出来ないので、アフリカは超有名どころだけに留まっています。そうそう、しりとりしていて相手が「〜ん」で終わっても、「ンドゥール」と言って救ってあげるのが紳士の振る舞いですよ(謎)。


12. 海と少年

▼今回の旅行の目的の一つは海水浴(場で、旅行のために準備したビーチサンダルを履いて、せめてもひざ下まで海に入ること)だったんですが、ぼくは思いがけず全身海水に浸かりました。『海と少年』は大貫妙子の初期の楽曲。ここで紹介する動画は大貫妙子・槇原敬之・矢野顕子での歌唱。瀬戸内海に沈む夕陽を眺めながら聴きました。


13. Samurai

▼タイトルは日本語ですが、ブラジル音楽です。ブラジルのポピュラー音楽を代表するアーティストのひとり、ジャヴァンの楽曲です。アメリカでレコーディングされた『Luz』というアルバムに収録。ハーモニカを吹いているのはスティーヴィー・ワンダーです。


14. アントニオの唄

▼07.で登場したマイケル・フランクスの代表曲。CDではUAによる日本語詞&歌唱を選びましたが、これもYouTubeにはなかったので、代わりに石川セリバージョンで。


15. Sailing

▼マイケル・フランクスと並ぶAORの旗手クリストファー・クロスの代表曲。発表された当時、女性たちはこの歌声を聴いてどんな美青年が歌っているんだろう、と思いを巡らしたそうだ。4月に聴きに行ったビルボード東京での来日公演でも雨たってくれて、当時を知らないぼくですけど、会場の中高年のみんなとともになんか懐かしい気分になりました。


16. 風をあつめて

▼はっぴいえんどの名曲を矢野顕子によるカヴァーで。ぼくは詞よりもさきに曲を聴いてしまって下手すると詞に気がつかないことさえあるのだけど、この詞はわりと早い段階でよく分からない言葉も含めていいなと思った。


さて、来年はどこへ行こうか。

text by ryotaro

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