航空会社のコードシェア・アライアンス・共同事業

ANA、シンガポール航空と共同事業 ダイヤ・運賃調整  :日本経済新聞 

コードシェアとは何か

コードシェアとは、他社が運航する便の座席を自社でも販売できる仕組み。例えば、シンガポールから先の乗り継ぎを考えている乗客に、自社の便に加えてシンガポール航空の便も、ANA便としてまとめて販売できる。
航空業界の規制により、他国の国内線の運航や、他国を経由して第三国へ行く、という運航はできない。そこで、コードシェアという仕組みを利用する。コードシェアは、日本では1990年代に増加したようだ。

アライアンス

コードシェアを三社以上の航空会社間の提携に拡大したのがアライアンス。航空連合と訳される。1990年後半に生まれた取り組みである。
現在、主なアライアンスは以下の3つ。

スターアライアンス

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スカイチーム

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ワンワールド

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これに参加すると、加盟各社とコードシェアをしたり、マイレージサービスの相互乗り入れができたり、ラウンジを共有できたりといったことが可能になる。
JALはワンワールドに。ANAはスターアライアンスに加盟している。

共同事業

2010年代以降、特定の航空会社との提携を強める動きが出てきた。それが共同事業である。
ある航空会社とコードシェアを行うとしても、共通運賃を設定したり、運行ダイヤを乗り継ぎの利便性を考えたものにすることができない。鉄道においてダイヤや運賃を各社協議して決めたらまずいのと同じで、独占禁止法に引っかかってしまうからだ。
そこで、独占禁止法の適用除外を申請し、その審査が通った上で共同事業を行う。
共同事業の場合、共同で運賃や運行ダイヤを設定して販売。収入も一旦共有したあと、各社で分配することになる。
JALが現在共同事業を実施しているのは、米アメリカン航空、英ブリティッシュ・エアウェイズ、フィンランド航空、イベリア航空。最近はハワイアン航空をここに加えようとしているようだが、2019年11月、適用除外が却下された、というニュースがあった。

JALとハワイアン航空の共同事業、独禁法適用除外認めず 米運輸省

ANAが共同事業を実施しているのは、ルフトハンザドイツ航空、ユナイテッド航空で、今回ここにシンガポール航空を加えようとしている。

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