スーツを着て18時過ぎ、家路につく大人は宇宙人




まるでそれは別の星の生き物みたいだった。





僕は、社会人経験が短い。

途中でリタイアしてしまった。


スーツを着て会社に行っていた時期もあった。

毎日ネクタイを締める度に、首を絞められて、自分の命を絶とうとしてるみたいだった。

いや、会社に行くことが、苦しかったのかもしれない。



それが自分の中で、

スーツを着て働く = 苦しいもの トラウマ

に、なってしまっていた。


今は自由に働いている。

自由が故に、何も保障されてない生き方。


そんな仕事中、スーツを着る大人たちを目にすると、


ああ。別の生き物みたいだなあ。なんて思う。


何で、そんな無表情で、同じ時間に出社して、同じ時間に帰宅して、

そこには尊敬や憧れ、はたまた違和感、異物感がある。


僕も来世にあっちの星に行けるかな。

周りから、ちゃんとしてるね、なんて言える大人になれるかな。



そんなことを思いながら僕は、別の星に住む住人たちがあくせくと働いてる時間に、いびきをかきながら今日も眠る。

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